L字型平屋のメリット・デメリットは?30坪前後の間取り図・外観事例も紹介!
L字型の平屋は、他とは一味違った個性的な外観や、プライベート感のある中庭、明るく風通しの良いリビングが作れるなどのメリットがあります。
このコラムでは、L字型の平屋のメリット・魅力や、I字型、コの字型、ロの字型などその他の形状との違いについて解説します。また、L字型の平屋を検討する上で知っておきたいデメリットや注意点についてもまとめます。
ブルーハウスで実際に建築した、延べ床面積30坪前後のL字型平屋の間取り図や外観実例、価格相場も紹介しますので、平屋の新築を検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。
<コラムのポイント>
- ・L字型の平屋は、変形地に対応しやすい点や他にはない個性的でおしゃれな外観、プライベート感のある中庭、明るく風通しの良いリビングを作りやすいなどのメリットがあります。
- ・L字型の平屋は延べ床面積25坪~35坪程度で、2LDK~4LDKの間取りが一般的です。建築費用(価格)は坪単価65~90万円程度が相場になります。
目次
L字型の平屋ってどんな家?
L字型の平屋は、2つの辺が直角に接する、アルファベットの「L」のような形状の平屋プランです。庭やガレージなどの2辺を建物で囲むように建てられます。
建物によって庭が囲まれる形状のため、プライベート感のある中庭を実現できます。また、四角形とは違った、個性的な平屋が良いという方にもおすすめです。
L字型の平屋のメリット・魅力
L字型の平屋のメリット・魅力について、もう少し詳しく解説します。
変形地などにも対応しやすい
三角形や旗竿地(はたざおち)などの変形地では、正方形や長方形の建物を希望通りの大きさで建てるのが難しいことがあります。
このような特殊な形状の敷地では、家をL字型など土地に合わせた形で建てることで敷地を有効活用できます。
プライバシーに配慮しやすい
L字型の平屋は、L字の縦部分と横部分で自然にゾーン分けしやすいのもメリットです。
例えば、横のエリアはLDKなど家族やお客さんが集まるスペース、縦のエリアは寝室や水回りなどのプライベートなスペースというように、プライバシーに配慮した間取りが作りやすいということです。
LDKでホームパーティやおしゃべりなど、家にお客様が良く来るという方には、プライベート空間を見せずに対応できるL字型の平屋はメリットが大きく、日々の暮らしがより快適になるでしょう。
もちろん、家族のライフスタイルや趣味などに合わせて、それぞれのプライバシーに配慮してゾーン分けすることも可能ですので、平屋でも家族が適度な距離感を持って暮らしたいという人にもぴったりです。
プライベート感・自然と一体感のある中庭が作れる
L字型の平屋は、L字の内側にスペースを作れるので、プライベート感のある中庭をつくりやすいというメリットもあります。
また、L字に沿って庭ができるため、住宅が中庭に面している部分も多くなるので、庭に沿って大きな窓を配置すれば、室内にいながらも自然を近くに感じられる平屋になります。
おしゃれな外観にしやすい
L字型の平屋住宅は、ベーシックな四角形とはまた違ったおしゃれな外観にできることも大きな魅力です。
コーナーができることを活かして奥行き感を演出したり、縦と横部分で外壁材や屋根の形を変えるなど、アイデア次第で個性的な外観の印象を演出できます。
採光や通風を確保しやすい
正方形や長方形の平屋と比べて、L字型やコの字型の平屋は、四角い建物の一部を凹ませた形状になっています。
そのため、凹ませた部分に中庭を設けると自然光や風を屋内にスムーズに取り込みやすくなります。
【番外編】L字型以外の平屋プランの特徴
L字型平屋のメリットを解説しましたが、他の形状の平屋との違いが気になる方のために、L字型以外の平屋プランの特徴も簡単にまとめましたので参考にしてください。
正方形の平屋
真四角に近い形状の平屋プランです。正方形の平屋はシンプルで合理的な間取りが最大の特徴です。全ての形状の中でも最も動線がよく、各部屋への移動距離も短く暮らしやすい間取りが実現できます。
また、正方形はデッドスペースができにくく、必要な生活スペースを効率的に配置できるため、限られた面積でも機能的な間取りがつくりやすいのもメリットです。
長方形(縦長・横長)の平屋
南北や東西に長い形状の平屋プランで、「I字型」と呼ばれることもあります。
一辺が他の一辺よりも長いため、広々とした空間や長さを活かしたダイナミックな間取りを実現しやすいのが特徴です。また、長い側面に窓を設置すれば自然光や風を室内に取り込みやすくなります。
また、左右に広がりがあるため、プライベートとパブリック空間を明確に分けた間取りを作りやすいのもメリットです。
〈関連コラム〉
・【I字型の平屋】メリット・デメリットを解説│3つの注意点も紹介
コの字型の平屋
庭やエントランス、ガレージなどの周囲三方を囲むように建てる平屋プランです。
中庭など外とのつながりを作りやすく、外部とつながる部分から自然光や風を屋内に取り込みやすい形状です。建物の配置や間取り次第では、L字型以上にプライベート感のある中庭を作れます。
〈関連コラム〉
・4LDK平屋のおしゃれな「コの字」間取り|使い勝手のいい中庭デザイン
ロの字型の平屋
正方形や長方形など四角形の間取りの中央に中庭のある平屋プランです。
ロの字型の平屋は、完全に外部と遮断されたプライベートガーデンを作れるのが最大の魅力です。また、中庭を基点として家の各場所に移動することもできる、柔軟性の高い動線を作れるのもメリットです。
〈関連コラム〉
・平屋で「ロの字」間取りの中庭はできる?|オリジナル実例と注意ポイント
L字型の平屋のデメリットと留意点
次に、L字型の平屋を検討する際に知っておきたいデメリットや注意点についてまとめます。
敷地条件によっては建築が難しいことも
L字型の平屋は複雑な形状の敷地にも対応しやすいのがメリットですが、土地の建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)など制限によっては、希望通りのL字型平屋を建てることが難しい場合もあります。
L字型のメリット・デメリットを理解した上で、L字型の平屋にこだわりたい場合は、希望の平屋が建てられるかどうか、土地選びの段階で工務店や設計者に相談しましょう。
四角形より間取りの自由度は低い
L字型の平屋はその形状から、家の端から端までスムーズに移動するために廊下を作るケースも多くなります。廊下を多く取った場合、その分お部屋が小さくなってしまうということもありえます。
玄関の位置やL字型の縦横それぞれの長さや幅などにもよりますが、部屋の配置も正方形や長方形の平屋よりはパターンが限られがちです。
とはいえ、近年の住宅の間取りはL字型であってもなるべく廊下を作らない工夫でスペースを有効活用した間取りの実績も増えていますので、「L字型だから家が狭くなる」といった心配はありません。
例えば、廊下以外の方法で空間を仕切るなど、工夫できるポイントはたくさんあります。ライフスタイルに合わせて、最も快適と感じられる間取りを追求しましょう。
建築コスト/メンテナンスコストが高くなることも
一般的に複雑な形の建築ほど、建築コストやメンテナンスコストは上がります。
例えば、同じ延べ床面積の家でも、L字型やコの字型の平屋は四角形の平屋よりも外壁や屋根の面積が大きく、コーナー処理も増えることが多いので、その分施工時の材料費や手間賃が上がり、点検や補修にかかる費用も多くなる傾向があります。
コストも重視する場合は、家の形が変わることで建築コストやメンテナンスコストがどれくらい変わってくるのかを施工会社に確認してみましょう。
L字型の平屋の間取り・外観事例
愛犬と絆を育む平屋(約28坪・2LDK)
延べ床面積約28坪、2LDKのL字型平屋の間取り実例です。L字のコーナー部分にLDKを配置し、リビングとつながるように中庭を計画しました。
ワンちゃんと暮らすご家族のために、中庭は約40坪と住宅部分よりもかなり広くとりました。ドッグランも思う存分楽しめる、ワンちゃんにやさしい平屋です。リビングと中庭の間にはウッドデッキを設置し、人もワンちゃんも出入りラクラク。
L字のコーナー部分にはすべて天井まである掃き出し窓を設置しました。直線の壁の場合よりも多くの光が入るので、明るく風通しの良いLDKになっています。
デッキスペースのあるL字型の平屋(27坪・2~3LDK)
床延27坪の中に23帖のLDK、さらに大型ファミリークローゼット・部屋3つ・独立洗面・トイレ2つが入った、コンパクトでも充実の機能性を実現したL字型の平屋です。現在は2LDKですが、7.5畳のフリースペースは2部屋に仕切れば3LDKの平屋にもリフォームできます。
外観は塗り壁をメインに、木の羽目板をアクセントに使用、シンプルな中にナチュラル感を感じるデザインです。駐車場スペースもしっかり確保しつつ、コンパクトにまとめました。
L字のコーナー部分のLDKには、モルタル床のデッキにつながる大きな窓を配置しています。リビング部分にはデッキに面する窓からの光に加えて、テレビスペース上部の横長のハイサイドライトからも光が入るようにしています。
プライバシーにも配慮したコンパクトな平屋(24坪・2LDK)
24坪で2~3LDKという、空間を有効活用した機能的なL字型の平屋間取り実例です。24坪でもゆとりのある空間の秘訣は、壁で完全に仕切らないゾーニング方法です。
上の写真のように、LDKと個室や水回りの間は壁やドアではなく、ドレッサーや収納を兼ねた間仕切りで仕切っています。また、間仕切り部分は天井まで壁を付けず空きを作ることで、先の空間が見えるのでより広く感じやすくなっています。コンパクトながら、L字型のプライバシーに配慮しやすいメリットを活かした間取りです。
L字のコーナー部分は中庭に面しています。将来ワンちゃんを飼いたいというご要望から、中庭には芝生を取り入れ、ドッグランのできるスペースにしました。
L字型の平屋の建築価格相場
木造平屋の平均的な坪単価相場は、おおよそ65~90万円程度の範囲になります。
坪単価を元に平屋の建築価格(本体工事費)を計算すると
- ◎25坪の平屋の価格相場…1,625~2,250万円
- ◎30坪の平屋の価格相場…1,950~2,700万円
- ◎35坪の平屋の価格相場…2,275~3,150万円
となります。この金額はあくまで平均的な相場であり、工務店やハウスメーカーの違いや、性能、設備のグレードの違いなどで建築費用には幅があります。
また、一般的に新築住宅には別途工事費として本体工事費の約20%、諸費用として全体の工事費の約5~10%がかかることも頭に入れておきましょう。
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まとめ|L字型の平屋は変形地の有効活用やプライベートに配慮した間取りが◎
L字型の平屋は、形状を活かして変形地を有効活用したり、プライベートとパブリックスペースを明確に分けた間取りをつくったりと、土地条件や暮らし方に柔軟に対応できるのが最大のメリットです。
また、L字のコーナーを活かしたプライベート感のある中庭や、光や風をたくさん取り込めるLDKをつくるなど、平屋ならではのメリットをより伸ばせる要素も持っています。
今回解説したL字型平屋のメリット・デメリットもチェックしながら、理想の平屋を実現してくださいね。
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