家事室のメリットと間取りのコツ|収納や室内物干しにも便利な新築間取り実例
ここ数年の新築の間取りで再び人気が高まっている「家事室」や「ユーティリティスペース」。家事室といえば昔は家事を担う主婦のための部屋というイメージでしたが、今は家族全員にとってより暮らしやすい家のための多機能な部屋・スペースという考え方に変わってきています。
独立した居室にとらわれず、柔軟に間取りに取り入れる方も増えています。様々なアレンジができるからこそ、初めにしっかりとスペースの役割や動線を考えて作らないと「使わない場所・物置状態」にもなりかねません。
今回は家事やワークスペース、収納などそれぞれの家族の形に合わせた「本当に役立つ家事室(スペース)・ワークスペース」の間取りのポイントを、実例を交えながら紹介します。
目次
■家事室とはどんな部屋?メリットは?
■家事室の間取りを成功させるポイント
・家事室は何畳必要?
・作業台、机の選び方
・収納はどれくらい必要?
・室内物干しスペースとして使うなら
■おしゃれで実用的な家事室の実例
・家事、書斎、勉強、工作…大人も子どもも自由に使えるユーティリティ
・サンルームのように室内干しできる洗濯家事スペース
・裁縫好きの奥様のためのかわいいミシン部屋
・キッチンと外干し場をつなぐ動線の良い家事室
・コンパクトな収納&家事スペース
■まとめ|家事室は家族みんなの暮らしを豊かにする工夫が大切
■家事室とはどんな部屋?メリットは?
家事室は、その名の通り家事のための部屋です。昔の「家事室」の役割は、主にミシンなどの裁縫、アイロンがけ、家計簿をつけるなど、家にまつわる様々な雑事をする部屋という意味合いがありました。
一方、最近の家事室は、主に洗濯関係の家事のための場所であることが多いです。洗面所を広くとって部屋干しやアイロンがけ、洗濯物をたたむスペースなどを備えるランドリールームが代表的な例かもしれません。
独立した部屋以外でも、キッチン横やリビングの一角などにカウンターやデスクを造作して家事やパソコン作業ができるようにした「家事コーナー」「ワークスペース」も現代の家事室の1種類と言えるでしょう。様々な間取りや役割があることからユーティリティ(スペース・ルーム)と呼ばれることも多くなっています。
洗濯乾燥機や食洗機、ロボット掃除機など現代は家事が楽になる便利な家電がたくさんあります。そんな便利な家電や道具とともに、家自体の家事動線がよければもっと「家事ラク」になりますよね。家事室やワークスペースを間取りに上手く取り入れれば、リビングなどのリラックススペースと家事スペースを分けられるので、リラックススペースには洗濯物や掃除道具が散らからず、すっきりした部屋でくつろげます。
■家事室の間取りを成功させるポイント
・家事室は何畳必要?
例えば2階建てで35坪の延べ床面積なら、4LDK+3~4.5畳程度の家事室を設けることは十分可能です。
洗面脱衣所、キッチンやデッキの近くに設けることの多いランドリールームタイプなら、3~4.5畳程確保すると使いやすくなります。
広さを決めるポイントは間取りを決める時点で「何をする場所か」をはっきりさせること。何をしたいかによって室内干しのポールや収納、アイロンがけなどの作業ができるカウンターなど必要な設備が決まるので、適切な場所に適切な広さの家事室を確保できます。
居室タイプ以外の家事コーナー・ワークスペースは、キッチン脇やリビング、2階ホールの一角などに造作のカウンターデスクと椅子、本棚を設ける間取りが人気です。LDK内に家事コーナーがあると、家事の合間にテレワークをしたりレシピ検索やネットショッピングの注文をしたりできてとても便利です。
2階のホールの家事スペースは、2階に洗濯機や水周りを配置しバルコニーで外干しをする間取りと相性が良く、「洗濯→干す→たたむ・アイロン→家族の個室へ収納」の流れがスムーズになります。
壁やドアで仕切らない家事コーナーやワークスペースは、1~2畳からでもつくりやすく、他のスペースを圧迫しにくいのもメリットです。
・作業台、机の選び方
家事室に設置する作業台や机、カウンター・収納棚なども、なんとなくで場所を決めるのではなく、室内での動きややりたいことをイメージして大きさや高さ、タイプを決めましょう。家電を使うことも多いのでコンセントの位置や数もしっかり検討しておきたいポイントです。
・収納はどれくらい必要?
家事室でありがちな失敗は、収納が足りずに市販のボックスなどを置いて部屋が狭くなるというケース。
造作の家具が作れる住宅会社なら、天井近くまで壁を使った壁面収納やクローゼットなどを造作するのもおすすめです。工事の時点で収納スペースを見込んでおけば後から収納が足りなくなるという失敗を防げます。間取りの希望時は、家事室にはどんな種類のものをどれくらい収納したいのかを具体的に伝えましょう。
また、最近はパントリーと家事コーナーを一体化したスペースのある間取りも増えています。収納と作業スペースを兼ねた効率的な間取りで家事動線も良くなります。
・室内物干しスペースとして使うなら
家事室で室内干しをしたい場合は、部屋の位置と風通しを良くする工夫も重要です。日中に窓から光が多く入る間取りにする、窓を複数面に設ける(家の角の位置)、出入口を引き戸にして風を抜けやすくするなどの工夫で室内干しが乾きやすくなります。
間取りの都合上日当たりがあまり良くない場合は、換気扇に加えて壁付けの扇風機やサーキュレーターをあらかじめ工事に組み込むというアイデアもあります。
■おしゃれで実用的な家事室の実例
・家事、書斎、勉強、工作…大人も子どもも自由に使えるお部屋
将来お子さまが大きくなったら工作や宿題などをする部屋として作られた部屋です。黒板や机、室内窓、ロッカー風の収納棚など「教室」っぽさをイメージしてデザインしています。デスクの他に手洗い場もあり、まさに工作にはうってつけですよね。お子さまが大きくなるまでは大人のための家事やパソコンスペースとして活用できます。家族の成長に合わせて様々な使い方ができる、ハイブリッドな家事室の一例です。
・サンルームのように室内干しできる洗濯家事スペース
2階に浴室・洗濯機を配置し、バルコニーの近くに室内干しができるスペースを作りました。晴れた日はそのままバルコニーで洗濯物が干せて、室内干しでも窓から風や光がたくさん入るので乾きやすい!洗濯効率がアップすること間違いなしの真似したくなる間取りですね。
・裁縫好きの奥様のためのかわいいミシン部屋
広さ、作業台の大きさ、収納、デザインまですべてにこだわった奥様のための作業部屋。ミシンや布、裁縫道具など必要な物をしまっても十分な作業スペースがあります。家具は机や有孔ボードを使った棚まで全て造作。カフェ風のかわいいデザインで使うたびに気分が上がる家事室です。
施工事例:大好きなものを詰め込んだ、楽しむ暮らしを実現したおうち
・キッチンと外干し場をつなぐ動線の良い家事室
キッチン脇に作業スペースを設けた事例です。奥の窓を出ればすぐに洗濯物を取り込むことができます。家事のスキマ時間を有効活用したい人にピッタリの間取りです。
・コンパクトな収納&家事スペース
キッチン左奥にある小さな家事スペース。スペースは小さいですがカウンターや収納棚があってアイロンがけなどの作業ができます。アールの壁やかわいい壁紙もポイントです。
■まとめ|家事室は家族みんなの暮らしを豊かにする工夫が大切
家事室は家事をする人だけのもの。今回はそんなイメージを良い意味で裏切るような、おしゃれで家族みんなが家事を日常として楽しめるような事例をたくさん紹介しました。現代の日本は共働き家庭が多く、家事は家族みんなでシェアして行うものという考え方も随分定着してきました。これから家を建てる方は、暮らしを豊かに、楽しくしてくれる「それぞれの家事室のカタチ」をぜひ検討してみてくださいね。
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