平屋は軒あり、軒なしどちらがよいのか|900、1800mmなど軒の長さによるメリット・デメリットも解説
「平屋を建てたい。軒あり、軒なしどちらがよいのか」とお悩みの方へ。
軒の出の長さは、平屋の外観デザイン、機能に大きな影響を与えますが、それぞれにメリット・デメリットがあるため、一概にどちらがよいとは言えません。
そこで今回は、軒の出の長さによるメリット・デメリットなどをくわしく紹介します。
軒の出の長さによるメリット・デメリットを事前に確認することで、「軒あり、軒なしのどちらがよいのか」「長さはどれくらいがよいのか」などの判断基準になります。ぜひ、最後までごらんください!
<コラムのポイント>
・平屋の軒の長さ別のメリット・デメリットを紹介します。
・軒なし、軒が深いなどおしゃれな平屋の施工事例を紹介します。
・軒あり、軒なしの平屋の注意点を事前に確認し、対策を講じましょう。
目次
平屋の軒の長さ別のメリット・デメリット
「軒」は日本家屋の伝統的なデザインですが、昨今では軒がない平屋も増えてきています。
ここでは、平屋の軒の長さによるメリット・デメリットを紹介します。
軒の役割とは
軒とは屋根のうち、外壁や玄関などよりも外側に突き出ている部分のことを指します。
軒にはデザイン性だけではなく、以下のような役割があることに注意しましょう。
- ・外壁の劣化を抑える
- ・日差しを遮る
- ・雨が直接外壁に当たらないようにする
このように、軒には建物を守る役割があります。
軒なしの平屋のメリット・デメリット
軒なしの平屋のメリットは以下のとおりです。
- ・モダンな外観デザインになる
- ・コストを抑えやすい
- ・冬場に採光性を確保しやすい
軒なしまたは軒の出が短い外観デザインは、モダンでスタイリッシュなデザインになります。
また、軒をつくらない分、建築コストを抑えやすいこともメリットです。
一方で、軒なしの平屋には以下のようなデメリットがあることに注意しましょう。
- ・夏場に暑さを感じやすい
- ・外壁が劣化しやすい
軒なしの平屋は太陽光を遮るものがないため、室内に直接光が取りこまれます。
冬場は暖かいと感じるかもしれませんが、夏場の強い日差しにより室内が暑くなりやすいことに注意しましょう。
場合によっては、複層ガラスのような断熱性・遮熱性が高い窓ガラスを採用することをおすすめします。
軒の出の長さで最も多いのは600~800mm
住宅金融支援機構のフラット35住宅仕様実態調査によると、軒の出の長さで最も多いのは600~800mm(23.4 %)となっています。
ただし、首都圏においては0~600mm未満が全体の81%となっており、軒の出が小さい家が多いことがわかります。
引用;住宅金融支援機構ホームページ「フラット35住宅仕様実態調査報告」
軒の出が900mmの平屋のメリット・デメリット
一般的に軒の長さが900mm以上あれば、外壁の劣化や汚れを防ぎやすいと言われています。
また、直射日光が当たりにくくなるため、室内を快適な温度に維持しやすいです。
デメリットは、軒なしの平屋に比べ室内が暗くなりやすいことです。
また、「軒のある平屋はモダンなデザインを採用しにくい」デメリットがあるため、注意しましょう。
以下の記事で軒のある家をモダンにデザインする方法を確認できます。
<コラムのポイント>
軒の出が1,800mmの平屋のメリット・デメリット
軒下を縁側にすることで外とのつながりを感じられる軒下空間を楽しめます。
また、長い軒が直射日光を防いでくれるため、夏場に涼しくなることがメリットと言えます。
ただし、軒の出が1,000mm以上になる場合には、軒先から1,000㎜後退した部分までを建築面積に算入しなければならないことに注意しましょう。
また、軒を深くすることで当然、屋根面積が広くなるため費用がかかることにも注意が必要です。
軒なし、軒が深いなどおしゃれな平屋の施工事例を紹介
軒なしの平屋はモダンでスタイリッシュな印象となり、軒が深い平屋は重厚なイメージになります。
ここでは、ブルーハウスが手掛けた平屋の施工事例を紹介します。
それぞれの事例を見てイメージを膨らませましょう。
軒の出が深い平屋の施工事例
こちらは軒の出が深い平屋の施工事例です。
深い軒と玄関へと一直線に続く木の格子により、和の雰囲気を実現できました。
軒の深いウッドデッキがある平屋の施工事例
軒下空間を利用してウッドデッキを設置したことで、モダンな外観にナチュラルなアクセントを加えることができました。
片流れ屋根に軒を設けた平屋の施工事例
こちらは、片流れ屋根に軒を設けた平屋の施工事例です。
軒天にはレッドシダー、漆喰壁などの自然素材を採用することでスタイリッシュモダン×ナチュラルな外観に仕上がりました。
軒なしの平屋の施工事例
こちらは、軒なしの平屋の施工事例です。
思い切って軒なしのデザインを採用したことで、シンプルでミニマルなデザインを実現しました。
軒のある平屋を建てる際の注意点
軒のある平屋の注意点は、以下のとおりです。
- ・暗いと感じることがある
- ・居住スペースを圧迫することがある
- ・メンテナンス費用がかかる
- それぞれ、見ていきましょう。
暗くならないように注意する
軒の長さにもよりますが、軒が深い平屋は直射日光を遮るため、「暗い」と感じることがあります。
軒の出を深くする場合には、「クロスを白やグリーンなど明るい色調にする」工夫をすることで部屋全体を明るく見せることができます。
居住スペースを圧迫することがある
軒の出が1m以内であれば問題ありませんが、1mを超えた部分については建築面積にカウントされることに注意しましょう。
特に、土地面積にゆとりがない場合には軒の出を1m以内におさまるように設計するようにしないと、居住スペースを圧迫することがあります。
また、道路境界線と隣地境界線を越えないように注意する必要もあります。
メンテナンス費用がかかる
軒を深くすると初期費用だけでなく、メンテナンス費用も増加します。
雨どいのメンテンナンス費用や軒天の修理費用などがその一例です。
以下の記事で軒の深い家はなぜ平屋と相性がいいのかを確認できます。
軒なしの平屋を建てる際の注意点
軒なしの平屋を建てる際は、以下の点に注意しましょう。
- ・汚れにくい外壁材を選択する
- ・部分的に庇をつけることも検討する
- ・軒なし住宅の施工実績が豊富な業者に依頼する
1つひとつ、見ていきましょう。
汚れにくい外壁材を選択する
軒なしの平屋は外壁が直接雨や日射にさらされることで汚れやすくなります。
以下のような工夫をすることで、リスクを回避できます。
- ・高耐候性塗料を使用した建材を採用する
- ・清掃しやすい建材を選ぶ
- ・汚れが目立たない色を選ぶ
また、例えばサイディングを外壁材として採用した場合、横張りよりも縦張りの方が汚れが付着しにくくなります。
部分的に庇をつけることも検討する
例えば、窓や玄関に庇をつけることで雨漏りのリスクの軽減や日射を遮る効果に期待できます。
また、外観にアクセントを加えられるのでデザイン性もアップします。
軒なし住宅の施工実績が豊富な業者に依頼する
ここまで紹介してきたとおり、軒のある平屋に比べ、軒のない平屋は雨仕舞いに技術が必要です。
安心して暮らすためにも、軒なし住宅の施工実績が豊富な業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
今回は、「平屋を建てたい。軒ありと軒なしどちらがよいのか」とお悩みの方に、平屋の軒の長さ別のメリット・デメリットなどを紹介しました。
「軒あり、軒なし」のどちらを選択してもそれぞれにメリット・デメリットがあるため、「デザイン性」「快適性」など優先順位をつけて判断しましょう。
今回紹介した情報が、平屋の軒についてお悩みの方の参考になれば幸いです。
ブルーハウスは、豊橋市でオーダーメイドのデザインと快適性、住みやすさを両立した家づくりをしています。
- ・デザインも性能も叶えて、長く快適に経済負担の少なく住める家をつくっています。
- ・ブルーハウスは、高気密高断熱住宅にこだわっています。(現在HEAT20G2グレードを中心に建築。全棟気密測定(C値測定)を実施)
- ・無垢材や塗り壁など、自然の素材を使った家づくりが得意です。
- ・土地探しからも始められて、建てたい家や住みたい地域、住みたい環境から適した土地をお探しします。
愛知に住む人、豊橋に住む人を家づくりで幸せにする。「人生を最高に楽しむ家」をつくることを目指して家づくりをしています。
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