土間のある家の間取りのメリット|20~30坪でおしゃれで便利な土間空間のある家を建てるコツ
近頃、新築住宅で増えている『土間のある家』。便利だとはわかっていても、20〜30坪の住宅ではそんなスペースをつくる余裕はないから難しい…と諦めていませんか?20〜30坪という限られたスペースでも、工事次第で使い勝手の良い土間は実現可能です。
そこで今回は、20~30坪前後の土間のある家の建築事例を紹介しながら、注文住宅で土間を間取りに取り入れるメリット・デメリットや、土間のある家を建てるときに参考にしたい間取りパターンについて詳しく解説します。
土間を活用して暮らしやすい自分だけの間取りを作りたい方はぜひ参考にしてくださいね。
<コラムのポイント>
・『土足や水濡れOKのスペース』にあたる土間は、靴を脱ぎ履きする玄関のスペースとは別に、収納や作業のためなど様々な役割を担うことができます。
・土間空間は、狭小地など庭が小さくなりやすい家の間取りにもおすすめです。室内と外部の中間の領域があることで、暮らしの中の様々なシーンで便利に使うことができます。これから建てる住まいにはぜひ取り入れていきましょう。
土間のある家の魅力
『土足や水濡れOKのスペース』にあたる土間は、靴を脱ぎ履きする玄関のスペースとは別に、収納や作業のためなど様々な役割を担うことができます。
収納スペースとして便利
家の中に1つ土間スペースがあると、家の外で使うものを収納する場所としてとても重宝します。ガレージとして車やバイク、自転車を停めておく、ベビーカーやペットの散歩用品など日常的に外出直前に必要な物を置く場所、キャンプやバーベキュー用品、園芸用品などを収納する場所、などこれらの物をまとめて収納できます。
子どもやペットが過ごすスペース
土間スペースは、子どもたちやペットの遊び場としても活用できます。汚れを気にせずのびのび遊べるのはもちろん、家に土や泥を持ち込まないためのスペースとして活用することもできます。家の中のように汚れを気にすることなくのびのび遊べること、汚れを落としやすいことが大きな魅力です。
趣味を楽しむ場として活用
最近は家具やインテリアをDIYで製作するのが趣味という人も増えていますが、家でDIYをするのは木のクズなど細かいゴミが出たり、ペンキやスプレーで室内が汚れたりするのが気になる…という人も。そんな時も作業用スペースとして土間があれば、存分に趣味に没頭することができます。
土間のある家の間取りパターン
土間のある家を建てる時、どのような間取りパターンがあるのかをみてみましょう。
パターン① 玄関の下足エリアを広げる
玄関の隣に土間収納を付ける間取りのパターンです。玄関を拡張して、玄関にクローゼット(シューズクローク)をつくるとイメージすると分かりやすいです。
せっかく注文住宅を建てるなら、適した場所にちょうど良い大きさの収納をつくりたいもの。まず今の家にある物を分類して持ち物の量を把握した上で、土間と収納を設置することで効率よく暮らすことができます。
パターン② インナーガレージ
車1台あたり4~6坪程のガレージを家に組み込むインナーガレージも、土間として活用できる空間の1つです。車やバイクを停めておく以外にも、広めの空間を活かしてデスクや収納棚を設置して、趣味の作業やテレワークなど様々な用途に使えるため家時間を有効に使うことができます。
パターン③ 納戸のような収納・作業専用部屋
玄関とは別に土間のような部屋を設けることで、キャンプ用品をはじめとしたアウトドアグッズや季節ごとに使う大きな物を収納することができます。
パターン④ キッチン・パントリーや勝手口まわり
キッチンは汚れやすい場所なので、土間仕上げにすることでお掃除が楽になります。また、最近ではパントリー~勝手口のエリアを土間仕上げにするパターンも増えています。
野菜など床に汚れが付くものを保存する場所として最適で、買い物から帰って勝手口から入ってそのままパントリーで収納まで終えられるため時短の効果も高く、ゴミ出しの前のゴミ袋の一時置きや分別ゴミ箱の置き場所としても活用できるため使い勝手も良く便利です。
パターン⑤ 土間リビング
WEBや雑誌の住宅事例特集でもよく見かけるようになった、リビングやLDKの一部・または全体を土間仕上げにする間取りも今注目されています。趣味のDIYを汚れを気にせずできるスペースが欲しいけど、そのためだけの部屋を確保するのが難しい、外と家の中のつなぎ的な空間が欲しい、といった場合に便利です。
土間のある家の注意点と対策
土間のある間取りはおしゃれで使い勝手も良いですが、注意点もあります。どんなポイントに気をつけたらいいのか、事前にチェックしておきましょう。
注意点① 床材や工法で費用に差が出る
床材に選ぶ素材や仕上げの方法によっては、工事費用が予想以上に高額になってしまうことがあります。一般的な土間はコンクリートやモルタル、タイル、天然石仕上げがあり、それぞれのグレードによっても違いはありますが、材料費の平均は、
天然石>タイル>コンクリート>モルタル
という順番になっています。天然石やタイルを使用した場合、土間面積が広くなるほど、材料費でコストがかかります。
注意点② 土間以外のスペースが小さくなる
土間スペースを取り入れる分、他の場所に割くスペースは小さくなります。特にシュークローゼットやファミリークローゼットを設置したい、リビングをとにかく広くしたい、といった希望がある場合、土間をつくることによって実現できなくなる可能性があります。
土間をつくることによって他の場所が狭くなりすぎていないか、間取りを決める時は全体のバランスを見るのも大切です。
注意点③ 冬場は足元や空間が冷えやすい
コンクリートやタイルはフローリングよりも断熱性が低いため、冬場は冷たく冷えてしまうのが難点です。土間の下はもちろん、家全体を高気密高断熱仕様にして室内の温度が下がり過ぎないようにする、土間部分が冷える要因をなくす、といった工夫が必要です。
広い土間空間や日常的に過ごす部屋に土間を取り入れる場合は、家を建てる地域の気候や立地条件的に、土間部分が季節に応じてどんな温熱環境(快適さ)になるのか、土間でも快適に過ごせるのかをあらかじめ把握しておきましょう。
注意点④ 土間ならではのメンテナンスが必要
土間は普段のお手入れは、土や泥が乾いた砂、ホコリなどを定期的にほうきや掃除機で取り除くだけでOKですが、シミがついたり黒ずんでしまったりした場合、専用のメンテナンスが必要です。汚れの原因が何なのかによっても変わりますが、場合によっては自分たちではケアできず、業者に依頼しなければならないことも。汚れにくくお手入れをしやすい素材を選ぶのがおすすめです。
20~30坪前後の土間のある家の間取り実例
それでは、ブルーハウスで建てた住宅の建築事例の中から、土間を活用した間取り事例をご紹介します。
事例①:2階建て・家事動線が良くなる土間収納
下の写真は、キッチン左側の勝手口を開けると土間収納につながっている間取り事例です。食品のまとめ買いをしたときにも車→土間収納→キッチンとスムーズな動線でラクラク。
事例②:2階建て・土間空間がリビングと庭をつなぐ家
植栽やウッドデッキ、芝生などワンちゃんにとって快適なお庭と土間リビングのつながりが特徴の間取りは、ワンちゃんは家の中でも外でも自由に過ごすことができそうですね。家の中でも外の空気を感じることができる、開放感のある間取りはつい真似したくなります。
事例③:平屋・凹凸を活かした広い玄関土間
ちょっと変わった形の平屋は玄関から入るとすぐの土間空間が特徴です。様々な使い方が出来て遊び心もあり、プライバシーに配慮した角度や窓使いもポイントです。
土間のある家で快適な暮らしを始めよう
今回は土間のある家の間取りのメリット・デメリットと約20~30坪の建築実例を紹介しました。土間空間は、狭小地など庭が小さくなりやすい家の間取りにもおすすめです。室内と外部の中間の領域があることで、暮らしの中の様々なシーンで便利に使うことができます。ブルーハウスで家を建てた方の中でも、「土間があることで、驚く程家事や子育てなど生活が便利になった!」という声を多く頂くからこそ、これから注文住宅の新築で間取りを検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。
ブルーハウスは名古屋市・豊橋市を中心として愛知県内で自由なデザイン・間取りを実現する注文住宅を工事・施工する地域工務店です。
愛知エリアに密着した工務店であることを活かして、土地選びや資金計画などから家づくりのあらゆる工程に関わることで、住む場所や予算、その後の人生にとって最適な、世界にひとつのお客様一人ひとりにベストな家を提供することを最も大切にしています。
デザインと性能、そして暮らしやすい間取りを両立した家を求めやすい価格で提供することで、地域の皆様の幸せに貢献しておりますので、家づくりのリサーチを始めたばかりの方、まず何から始めたら良いか分からない方は、ブルーハウスの家づくりセミナー・オープンハウスにぜひご参加ください。
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