長方形の平屋のメリット・デメリットは？30坪前後の間取り図・外観事例も紹介！

長方形の平屋は、一直線のシンプルな形状で、明るく風通しの良い家を実現しやすいメリットがあります。

このコラムでは、様々な形状の平屋の中でも、長方形の平屋、長方形の土地のメリット・デメリットや、プランニングする際の注意点について解説します。

延べ床面積30坪前後の長方形の平屋の間取り図や外観実例も紹介しますので、平屋の新築を検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。

 

 

長方形の平屋・間取りのメリット

長方形の平屋は、シンプルな形状であるがゆえのメリットがたくさんあります。

明るく風通しが良い間取りを作りやすい

長方形の平屋は形状が一直線なので、明るく風通しのよい設計を作りやすいのが大きなメリットです。

〈東西に長い平屋の場合〉

東西に長い平屋の場合は、家を北側と南側の2つに大まかにゾーニングして、北側に水回り、南側にLDKを配置するのが一般的です。

南面を向いている面が多いので、南側に大きな窓が計画できLDKに光をたくさん入れられます。

例えば、冬は太陽が南側の低い位置から横向きに差し込んできます。つまり、東西に長い平屋は冬場でも南側からの太陽の暖かい光をLDKに長時間入れることができるため、暖かいだけでなく暖房費用の節約にもつながるのです。

このように東西方向に長い平屋は季節ごとの太陽光を適切に利用できるため、太陽の動きをしっかりと考慮して間取りを考えると、とても快適な良い家になります。

〈南北に長い平屋の場合〉

南北方向に長い平屋の場合は、日本では偏西風によって西風が多いため風通しが良い家になりやすいという点がメリットになります。

 

一直線のシンプルな生活動線

長方形の平屋は、各部屋が一直線に並ぶことからシンプルな動線を確保できます。

細長い形状を活かして、

玄関ーファミリークローゼットー洗面所ーランドリールームー浴室

など、帰宅動線や洗濯動線を一直線に揃えた間取りも実現しやすくなります。

 

プライバシーに配慮した間取りにしやすい

長方形の右と左、または上下でパブリックとプライベートゾーンを分ける間取りにすることで、寝室など家族のプライベートなスペースと玄関やリビングを離してプライバシーに配慮できます。

 

適度な距離感を保てる家になる

玄関を中央に配置して、左右でゾーニングする長方形の平屋は、無駄なく適度な距離感のある間取りをつくれるため、二世帯住宅の平屋にもおすすめです。

〈関連コラム〉
・平屋の二世帯住宅を建てたい！注意点や間取りのポイントをご紹介
・完全分離型間取りの快適二世帯住宅とは｜別居と同居のいいとこどり新生活

家具のレイアウトがしやすい

長方形の間取りは、連続する壁の面積が正方形の間取りよりも大きくなるため、家具のレイアウトがしやすいというメリットもあります。

壁に沿うように家具を配置すれば、空間を広くすっきりと見せることができます。

〈関連コラム〉
・【細長・縦長の平屋】間取りの特徴8選｜注文住宅建築時のポイントも解説
・【I字型の平屋】メリット・デメリットを解説｜3つの注意点も紹介

 

この他にも、L字型やコの字型などの凹凸がある形状ではなく、四角形というシンプルな形状だからこそのメリットもあります。

〈シンプルな平屋のメリット〉
・建築費を抑えやすい
・間取りの自由度が高い
・メンテナンスコストが抑えられる

〈関連コラム〉
・シンプルな家のメリットと間取りのコツ｜シンプルでおしゃれな二階建て／平屋の内装・外観実例

長方形の平屋・間取りのデメリット・注意点

次に、長方形の平屋の間取りのデメリットや、プランニングする際の注意点について解説します。

端の部屋から端の部屋へ移動距離が長くなる

長方形の平屋は、細長い形状になればなるほど、正方形に近い平屋に比べると家の中での移動距離が長くなります。

リビングと個室や水回りなどのちょっとした移動距離の長さは、毎日続くと場合によってはストレスと感じることもあります。

 

間取りによっては長い廊下ができる

長方形の平屋は、各部屋にアクセスするために通路＝廊下が長くなりやすいという特徴があります。

最近の家づくりでは、なるべく廊下を作らずにスペースを有効活用するのが効率的ということで、長い廊下は敬遠されがちです。

ただし、長い廊下はデメリットばかりではありません。家の形が細長いことを活かした家を抜けるような長い廊下は、奥行き感を演出でき、面積以上に長さ、広さを感じられる家になるでしょう。

長い廊下のスペースを有効活用したい場合は、廊下に面して収納を配置したり、ワークスペースを設けたりするのもおすすめです。

 

方角による日当たり・風通しの変化に注意

南北に長い平屋は、東側と西側に壁が多くなるため、日中の南側からの自然光が入りにくい点に注意する必要があります。

逆に、東西に長い平屋の場合、日本は偏西風によって西風が多いため、風通しという点ではプランニングに工夫が必要になります。

このように、長方形の平屋がどの方向に向いているか、によっても周辺の環境が変わってきますので、風が通りやすい窓の配置やサイズを適切に設定したり、吹き抜けや天窓を設けて自然光を取り入れたりするなど工夫することで、快適な住環境を実現できます。

長方形の土地に平屋を建てる際のポイント

ここまで、建物の形が長方形の平屋のメリット・デメリットを見てきましたが、次に、お客様からも良くご相談を受ける「長方形の土地に平屋を建てる場合」のメリット・デメリットを解説します。

長方形の土地のメリット

長方形の土地は、建物と庭、駐車スペースなどをバランスよく配置できるため、プランニングしやすい形状です。

また、正方形に近い形状の土地は需要が高い分、土地価格も高くなりやすいですが、長方形でも特に細長い土地などは住宅のプランの難易度が上がるため、価格が抑えられ安く手に入れやすい点もメリットです。

〈関連コラム〉
・【間取り図あり】南北に長い土地に建てる平屋｜間取り作りのコツを紹介

長方形の土地のデメリット・注意点

長方形の土地は、周辺環境や敷地条件によっては、住環境を整えるために工夫が必要になる点に注意が必要です。

例えば、道路に接する距離（接道距離）が短い長方形の土地は間取りの自由度が低くなります。旗竿地のような間口が短いだけで奥が広い土地ならある程度自由に設計可能ですが、間口が狭く奥行きがないとどうしても限界があります。

南北・東西に長い土地を選ぶ際には、周辺環境や長方形の平屋のメリット・デメリットを理解した上で検討しましょう。

【30坪前後】長方形の平屋間取り成功実例

①大開口窓が出迎える和モダンの平屋（約30坪・2～3LDK）

玄関からリビングまでつづく大開口の窓で、たくさん光が入るLDKに家族やお客様が集まる、心地よく暮らせる住まいをテーマにした平屋の間取り実例です。

玄関に入った瞬間から、明るく開放的な空間が出迎えてくれます。大開口の窓があることで中庭とつながり、暗くなりがちな玄関や廊下に陽が入ります。

大開口の窓はリビングからキッチン、和室まで光を届けてくれます。さらに、反対側のスリット窓からも光を取り込めるので、一日中光が入るようになっています。

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②動線の良いワンフロアの平屋（28坪・2～3LDK）

延べ床面積28坪の平屋にこだわりを詰めこんだ平屋です。玄関を挟んで左側に個室と水回り空間・右側に家族団欒スペースが広がる、プライベートを考えたゾーニングです。

キッチンからランドリールーム、ファミリークローゼットへと直線でつながる裏動線など、家事がラクになる工夫がたくさんあります。また、個室以外に扉のないワンフロア空間の開放感やバリアフリー性など平屋ならではの良さを実感できる間取りです。

 

③庭が広がる開放的な平屋（28坪・2～3LDK）

延べ床面積28坪、2～3LDKの長方形の平屋間取り図実例です。20.7畳の広々LDKに、ファミリークローゼットや趣味部屋、キッチンの大容量壁面収納など充実したプランです。

リビングの前面は庭に面していて、大きな窓を設けることで庭から光と風が抜ける気持ちの良い空間となっています。細長い形状の平屋でも、敷地の使い方によって明るく風通しのよい家が実現できますよ。

▶庭が広がる開放的な平屋の施工例はこちら

 

④勾配天井の大空間がある平屋（29.6坪・2～3LDK）

2LDK・延べ床面積約30坪の長方形の平屋間取り実例です。

玄関をほぼ中央に配置し、東側のLDKと手洗い場・トイレ、デッキで構成された「共有スペース」と、西側の個室と書斎、浴室、ファミクロ、家族用トイレなどの「プライベートスペース」でしっかりと分けています。お客様を招いた時も、リビングとお客様用のお手洗いで完結するので、プライベートな空間を見せずに済みます。

日当たりの良い方角にリビング、そして庭を配置し、日中は大きな窓から光を取り込めるようにプランニングしました。

掃出し窓の外側の屋根は軒が出たデザインなので、夏場の直射日光は遮られるため暑くなりすぎないようにも工夫しています。

▶ジャパンディな三角屋根の平屋の施工例はこちら

 

⑤プライベートを明確に分けた平屋ガレージハウス

 

延べ床面積約32坪に広々23畳のLDKが特徴の長方形の平屋間取り実例です。玄関を西側（オレンジ部分）に配置し、玄関からリビングまでを共有スペース、東側（水色部分）を水回りと個室のプライベートスペースと明確に分けているので、来客時でもストレスなく過ごせる快適な間取りです。

リビングの窓の配置も工夫し、モルタルデッキ側の掃き出し窓に加えて、反対側の壁にも高窓を設置することで、一日中光が入るリビングを実現。

まさに細長い形状だからこそ実現できた快適なリビングですね。

▶平屋ガレージハウスの施工例はこちら

 

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まとめ

長方形の平屋は、細長い形状と方角の特長を活かして、日当たりや風通しの良い住環境を実現しやすいのが最大のメリットです。また、細長い土地は庭や駐車場も合わせたプランニングがしやすいのも特徴で、正方形の土地よりも価格が抑えられていることが多いのも魅力です。

平屋の家の間取りを考える際は、間取り図の実例をたくさん見るのがおすすめです。どれくらいの延べ床面積で、どんな間取りが実現しやすいのかを把握することで自分の希望が明確になっていきます。

また、間取り図上では読み取りにくい実際の広さやサイズ感などは、完成見学会（オープンハウス）やモデルハウスで確認しましょう。

ブルーハウスでは常時ご見学いただける平屋のモデルハウスを2箇所、また平屋の完成見学会（オープンハウス）も随時開催していますので、ぜひお気軽に見学にいらしてください。

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