『平屋はうるさい?』音漏れで後悔する4つの理由と8つの対策
注文住宅を計画している人の中には、平屋を希望する人もいるでしょう。平屋について特徴を調べていると「うるさい」という口コミが散見されます。
本記事では、平屋を建築するときに問題になりやすい「音」の問題について、後悔を感じてしまう4つの理由と8つの対策を解説します。
建築後に対策するのは困難なので、設計の段階で音への対策を講じて、満足いく平屋生活を楽しみましょう。
<コラムのポイント>
- ・「平屋はうるさい」と言われる4つの理由は?
- ・平屋の音問題を解決する8つの方法を解説
目次
平屋で「音」の問題が発生する4つの理由
はじめに、どうして平屋を建築するときに「音」の問題が生じてしまうのか、その原因を紹介します。
リビングと寝室・子ども室が隣接しているから
1つ目の理由は「リビングと寝室・子ども室が隣接」しているからです。
平屋の間取りの中で、リビングはテレビが配置されて団らんを行うために音が発生しやすい部屋です。一方で寝室・子ども室は、就寝や勉強、読書など静かな環境が求められます。
この二室は二階建てなら、一階にリビング、二階に寝室・子ども室が配置されるため問題になりにくいでしょう。しかし平屋の場合は隣接してしまいやすいので、リビングから寝室・子ども室へと音が響いてしまい、うるさく感じてしまいます。
屋根と居室の距離が近いから
外部との関係の中でも問題が発生します。平屋は「屋根と居室の距離が近い」ために、雨音が室内に響き、音を原因としたストレスになる場合があります。
二階建てであれば、二階部分が緩衝帯になってくれるので、一階部分で音が気になるケースは少ないでしょう(逆に、二階建てでも、二階で過ごす中で雨音が気になるケースもみられます)。
平屋の場合は全ての部屋が屋根と隣接しているため、音の問題が生じやすいのです。
道路と室内の距離が近いから
屋根に加えて「道路と室内の距離」も音の問題が発生する原因になります。
二階建てであれば、寝室・子ども室が二階に配置されるため、道路を車が通過しても音・振動が気になることはありません。一方で平屋の場合は道路をトラックが通過したときなど、音・振動が寝室や子ども室に響く場合があります。
エコキュートやエアコンの室外機と室内の距離が近いから
屋根・道路に加えて「エコキュート・エアコンの室外機と居室との距離」も音の問題につながります。
温水を利用するために導入されるエコキュートには、エアコンと同じヒートポンプという技術が利用されています。ヒートポンプを利用するためには室外機を置く必要がありますが、室外機から低周波・高周波音や振動が室内に伝わるケースが散見されます。
隣接する部屋がLDKなど音・振動が多い部屋なら気になりませんが、寝室・子ども室の場合、気になってしまうケースがあります。
屋根・道路・室外機とも、静かな環境が求められる部屋と距離が近いことが問題の根底にあるようです。
平屋で「音」の問題を減らす8つの対策
原因が判明したところで、平屋で音の問題を軽減するためにどうすればよいのか、考えてみましょう。取れる対策は8つあります。
リビング~寝室・子ども室の間に緩衝役の部屋を配置
1つ目は「リビングと寝室・子ども室の距離を空ける」対策です。
現実的に、リビングで音を立てずに生活するのは困難です。他の家族が寝ているときにテレビを見るシーンはあるでしょうし、早朝からキッチンに立つ人も少なくないでしょう。
ライフスタイルの調整で対策できないなら、物理的な距離を空けるのが効果的です。
たとえば、リビングと寝室・子ども室の間にファミリーライブラリーやWIC、納戸など、緩衝帯となる部屋を配置すれば、音が寝室・子ども室に伝わりにくくなります。
水回りは可能な限りまとめて配置する
音の問題はテレビの音だけではありません。お風呂・トイレ・キッチンなどから生じる水音もストレス源になり得ます。水音への対策としては「水回りを極力まとめること」が効果的です。
水回りがまとまっていれば、水音の発生源を最小限にでき、隣接する部屋の数を少なくできるでしょう。隣接する部屋を納戸など緩衝帯にすれば、さらに音問題は軽減できます。
天井裏に十分な厚み・気密性の断熱材を敷く
▶BLUEHOUSEは高い気密性・吸音性を持つ「アクアフォーム」を利用しています
屋根からの雨音対策には「天井裏に十分な断熱材を敷くこと、気密性の高い断熱材を設けること」が効果的です。
屋根と居室の間は、断熱材を敷かなければ天井裏の空間が広がるばかりです。断熱材がなければ、または隙間があれば音は筒抜けになってしまいます。
十分な厚みの断熱材を敷くこと、発泡ウレタンなど気密性能の高い断熱材を進んで利用することを意識しましょう。
防音性能に優れた屋根材を利用する
断熱材のさらに外側、「屋根材に防音性能の優れたもの」を利用するのも効果的です。
屋根材に利用されることの多いガルバリウム鋼板は、雨が当たったときに硬質な音が響いてしまいます。一方で瓦屋根は厚みがあり、多孔質な構造になっているので、雨音を吸収し室内に伝えにくい性質を持ちます。瓦屋根など、音が響きにくい素材を利用することで雨音を軽減できるでしょう。
なお、最近ではガルバリウム鋼板でも吸音材が裏打ちされたものもあるので、ガルバリウムの質感を好みながら音が気になる人は、利用を検討してみましょう。
複層ガラス・気密性の高い窓を利用
外と中をつなぐ最も薄い部材は「窓」です。窓からは雨音、車の通過音など、様々な音が侵入します。「複層ガラスや気密性能の高い窓」を利用することで、音の侵入を軽減できるでしょう。
複層ガラスはペアガラス・トリプルガラスと性能とともに金額も跳ね上がるので、適度な費用感を探ってみてください。窓の種類は横すべり出し窓や縦すべり出し窓など、枠を密着させられるものを選ぶとよいでしょう。
▶関連コラム:トリプルガラスのメリット・デメリットって?二重窓との比較も解説
寝室・子ども室と道路の距離を空ける
断熱材・窓で建物の基本性能を向上させるのも効果的ですが「寝室・子ども室と道路の距離を空ける」間取り上の工夫も考えてみましょう。
道路に近い場所には、玄関や収納、LDKなど音が響いても問題ない部屋を。道路から遠い場所に寝室・子ども室を配置すれば、音の問題は大きく軽減できるでしょう。
室外機を配置する場所に工夫を加える
道路と居室の距離を遠ざけることと同様に「室外機の位置も工夫」しましょう。
エコキュートの室外機はキッチンの外側に配置することで、多くの場合対策できます。寝室・子ども室の場合は、エアコンの室外機を部屋から遠ざけて配置するのは困難です。音が気になるなら、居室と外部の間に押入れなどの収納を配置してみてください。
中庭を配置して音源との距離を取る
「中庭を配置すること」も音の問題を解消する手段になります。
中庭があることで、道路からの距離を稼ぐことができ、LDKと寝室・子ども室の距離も確保できるでしょう。
「平屋はうるさい」という口コミに不安を覚える人は、静粛性が必要な部屋と音源との距離を確保することに努めてください。
▶関連コラム:中庭のある家のメリット・デメリット、失敗しないためのポイントは?
まとめ│平屋の音問題を対策で乗り切ろう
平屋を建築したあとに、音の問題で後悔を抱える不安を持つ人に「うるさい」と感じる原因と対策を紹介しました。
音の問題は人によって感じ方が変わるため、ストレスに気づいてあげるのも難しいものです。さらに建築後は間取りを変更できないので、早い段階で不安を相談することが大切です。
間取りと工夫で音の問題へ対策を行い、快適な住環境を手に入れましょう。
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