一級建築士の家ってどうなの?8つの特徴と3つの事例を紹介します

ピアノと共に暮らす家

▶ピアノと共に暮らす家

「一級建築士」と聞くと、凄い実力を持った人と思われそうですが、実際はどうなのでしょうか。

記事では、一級建築士とはどんな資格なのか確認した上で、一級建築士を含む建築家が建てる家がどんな特徴を持つのか解説します。実際に建てられたおしゃれな家の事例も紹介するので、建築家、建築士が建てる家づくりに興味があるなら、ぜひ読んでみてください。

<コラムのポイント>

  • ・一級建築士がどんな人かが分かる。
  • ・建築家と家を建てるメリット・後悔するタイミングが分かる。
  • ・建築家と建てた家の実例が分かる。


 

そもそも一級建築士ってどんな人たちなの?

そもそも一級建築士ってどんな人たちなの?

建築士は、住宅やオフィスビルといった建物の工事や施工管理を行う人です。建築士を名乗るために資格試験を受ける必要があり、一級建築士・二級建築士・木造建築士の3つに分類されます。

木造建築士・二級建築士は、工事できる建物の構造や規模に制限がありますが、一級建築士には制限がなく、あらゆる建物を工事できます。試験の内容も一級建築士が最も難しく、資格を取得している人は広範な知識を有しているといえるでしょう。

ただし、資格を持っていても工事経験が少ない人は快適な家をデザインする力が不足している可能性もあるので、建築士の資格を有していることと同時に、携わってきた建物の施工事例を見たり、よく話をして人となりを確認したりすることが大切といえます。

▶関連コラム:【実例付き】名古屋で建築家デザインのおしゃれな一戸建てを建てる|建築家選びのポイント

建築家と建てる家にはこんなメリットがあります

では、建築家へ住宅建築を依頼する場合にはどんな特徴があるのでしょうか。まずは5つのメリットを確認してみましょう。

要望を高い次元で形にしてくれる

1つ目のメリットは「施主の要望を高い次元で建物に再現できる」ことです。

建築家に依頼する人は、一般的なハウスメーカーのデザインや機能に満足していないことが多く、家に対する細かな要望を持っているもの。そんな人が無理してハウスメーカーで建築しても後悔を感じるでしょう。

一方で建築家に依頼すれば、ヒアリングの中で細かい要望があったとしても、形にするためにどうすればよいか考えて実行してくれます。こだわりが強い、こだわりたい箇所が多い人は建築家への依頼を検討してみましょう。

ほかにはないデザインの内装・外装になる

ほかにはないデザインの内装・外装になる

▶美術館のような外観のお家

自分で会社を立ち上げたり、個人事業で経営しているケースが多く、会社の方針に縛られない工事ができることから「ほかの家と異なるデザインの内装・外装」を実現できるでしょう。

一般的なハウスメーカーへ相談したとき「こんなデザインにしたい」と伝えても、社内規定でできない。できても割高な費用を要する。このように回答されることがあります。
建築家の家であれば、実現する方法を一緒に探ってくれるでしょう。

費用の管理が上手な建築士なら逆に安価になることも

4つ目の特徴は「安価に家を建てられる可能性があること」です。

一般的に建築家に工事・施工を依頼すると建築費用が高額になるイメージがあります。
しかし、細かなところまで仕様を変更できる建築家の工事は、細かいところまでこだわってコストダウンを図れます。建築費用の管理は建築家によって得手不得手がありますが、上手な人に依頼できれば、大幅なコストダウンを図れる可能性があります。

▶関連コラム:新築するなら平屋と2階建てどっちがいい?相場や費用を徹底比較!

厳しい条件の土地にも対応した家を建てられる

厳しい条件の土地にも対応した家を建てられる

▶変形地の家

建築家に依頼する場合は「土地の条件が厳しい場合でも対応」してくれます。

ハウスメーカーの場合は、先述したとおり社内規定があるので、建物の壁を一部斜めにしたり、部分的に極端に小さくするのは難しいものです。
一方で建築家の場合は、どんな条件の土地に対しても最適な工事を施してくれるでしょう。土地が極端に狭い場合やひな壇状の土地、三角形の土地など、ハウスメーカーが敬遠するタイプの土地でも過去の工事経験を元に対応してくれるのが強みです。

工事者・施工者が分離されることで多面的な意見が聞ける

ハウスメーカーの場合は、工事者と施工者が同一であることから、1つの話題に対して一方的な意見しか聞けない場合があります。

建築家に工事を依頼して、施工をハウスメーカーや工務店に依頼する場合は、工事の専門家としての建築家の意見と、施工の専門家としての建築会社の意見を聞くことができ「多面的な意見の中で方針を決められる」でしょう。

 

一級建築士の家に住むことで生じる後悔も見てみよう

建築士に依頼する場合に生じるのはメリットだけではありません。建築中や引越し後に後悔を感じてしまうケースもあるので確認しておきましょう。

▶関連コラム:「建築家の家は住みにくい」は半分正解?答えと理由を解説します

建築費用が最初に想定したものより高額に

建築費用が最初に想定したものより高額に

建築費用を抑えられる話を先述しましたが、逆に「建築費用が想定よりも高くなってしまう」こともあります。

建築士に依頼する場合は、幾度も打ち合わせ・変更が生じるために人件費が嵩んでしまいます。さらにデザインや装飾にこだわる箇所が多くなるほど、建物にかかる費用も高額になります。
大手ハウスメーカーと比べると、研究開発費や宣伝費が抑えられる一方で、建築士ならではのコストアップ要因もあるので把握しておきたいところです。

工事も施工も時間がかかって希望の入居日に間に合わない

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費用のことだけではなく「予定よりも施工日数がかかってしまう」ケースも考えられます。

打ち合わせの回数や図面の修正が重なるということは、工事に対して時間がかかるということ。さらに施工についても、こだわった施工をすればそれだけ時間を要することになるので、家づくりのスタートからゴールまでの時間は長くなってしまいます。

実用性を軽視する建築士に当たってしまった

最後に紹介するのは「実用性を軽視する工事がなされる」場合です。

建築士に依頼するメリットのひとつは、独特な外観や内装でおしゃれな生活を送れることにあります。しかし実用性を軽視してしまうと、引っ越してから後悔することに。
工事士の中には実用性を軽視して、『住宅』としてではなく『作品』として家を作る人も。こうした人を選ばず、あくまで住居として家を見つめる人を選ぶ必要があります。

一級建築士の家の実例紹介

最後に、建築家が工事した家の実例を紹介しましょう。1つ目、2つ目の事例は土地の制約に対しての対処に、3つ目の事例は優れた住み心地への追求に注目です。

45坪の土地に建つ広々とした建築家の家

45坪の土地に建つ広々とした建築家の家

▶伸び、外とを結ぶ平屋

最初に紹介する事例は、45坪という比較的コンパクトな土地に建築された平屋です。平屋というと、一般的には広めの土地が必要というイメージがありますが、コンパクトな建物ながら広々とした魅力的な建物になりました。

45坪の土地に建つ広々とした建築家の家

リビングには勾配天井が配され、間接照明で穏やかに照らす優しい木目の天井や、高窓から差し込む光がおしゃれです。建物の床面積は24坪ですが、全く狭さを感じさせない空間づくりに脱帽です。

三角形・斜面の土地に合わせた平屋

三角形・斜面の土地に合わせた平屋

▶地に寄りそう平屋

次に紹介するのも、制限のある土地に建てられた平屋です。40坪というコンパクトな土地面積に加えて、建物は傾斜地にあり、形は三角形。しかし土地に合わせて建物・駐車場を配置して、おしゃれな外観を実現しました。

三角形・斜面の土地に合わせた平屋

室内も建物の形に合わせて変則的なLDKの配置です。しかし窮屈さは全く感じず、広々とした作りです。高めに配した窓は通行人や車からの視線を感じず過ごせて、遠景も見えて光を取り込めます。こうした工夫にも注目しましょう。

優れた住み心地を追求したスキップフロアのある家

優れた住み心地を追求したスキップフロアのある家

▶建築家とつくる憧れの暮らし

最後に紹介するのは、1・2軒目のお家と比べるとオーソドックスな形の土地に建ちます。建物自体も奇抜なデザインではありませんが、南欧を感じさせるデザインがおしゃれです。

優れた住み心地を追求したスキップフロアのある家

しかしこだわりを詰め込みたいから建築家に依頼しています。建物右側に見える大きな扉はご主人の趣味であるバイクを楽しむための専用ガレージ。こうした趣味を主題にした家づくりも建築家の得意とするところです。

優れた住み心地を追求したスキップフロアのある家

室内はスキップフロアがあるLDKが印象的。スキップフロア側からも光が差し込み、開放感を感じるとともに楽しげな空間構成です。建築家と聞くと突飛な内装・外装をイメージしてしまいがちですが、とことん住み心地にこだわった工事にすることもできる一例です。

まとめ│建築士と一緒にこだわりの家を建てよう

一級建築士が建てる家とはどんなものか、特徴を解説しながら建築家の建てた家の実例も紹介しました。

建築家が工事する家、ハウスメーカーの工事担当者が工事する家、どちらが優れているという訳ではありません。しかし「私は家に対して強いこだわりを持っている」「たくさん話し合いを重ねながら納得できる家づくりがしたい」と思う人は、建築家が作る家の方が合っているのかもしれません。
ハウスメーカーの建物、建築家の建物、どちらも見学してから方針を決めていきましょう。

 

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