平屋をおしゃれにするためには『庭』が大事│平屋の庭づくりのコツと実例を紹介
「注文住宅でおしゃれな平屋を建築したい」
こう思う人は多いでしょう。
しかし建物だけをおしゃれにしても、本当に優れた外観デザインが手に入らないことを知っているでしょうか。
本記事では、平屋こそ「庭」が重要な理由について解説し、おしゃれな庭を作るためのコツや事例についても紹介します。
デザインにこだわった住まいを手に入れたいなら、ぜひ参考にして下さい。
<コラムのポイント>
- ・庭は大切。理由は「建物が引き立つ」「採光・通風」「外とのつながり」
- ・9つのポイントを意識して外構計画を
平屋ではどうして『庭』が大切なのか?
はじめに、注文住宅を建築するうえで「庭が大切な理由」を紹介します。
どんな理由で庭を作ることは勧められるのでしょうか。
庭・外構を作り込んだ住まいは建物も引き立つ
平屋は建物の高さが低いことから、外構・お庭が建物の外観に与える影響が大きくなります。
外構・庭を作り込むことで「建物のデザインが引き立ちます」。
土がむき出しのまま、あるいは工事用の砕石のままの庭と、外構工事を完了させて植栽を施した庭。同じ建物でも庭・外構によって印象は大きく変わります。
▶関連コラム:【新築】外観デザインのおしゃれが引き立つ3つのポイント|外観実例まとめ
住まいの採光・通風にも影響を与えるから
外構・庭は住まいの「採光・通風にも影響を与えます」。
リビングに面して大きめの落葉樹を設ければ、夏は木陰が日差しを遮り、冬は落葉して日差しを通し、季節に合わせた理想的な採光を実現できます。
また、外構に手を付けずに土のままの庭の場合、風が吹けば土が舞い上がり、窓を開けられなくなることも。
最低限の外構は快適な住環境を作ります。
平屋はどの部屋も外とつながっているから
平屋は「どの部屋も外とつながっている」ことも、平屋でしっかりした外構を作るべき理由のひとつです。
LDKは当然のこととして、寝室や子ども室なども庭とつながる平屋では、外に植栽を植えれば緑陰ができ、ウッドデッキを作れば外に出やすい環境になります。
平屋は庭・外構との関係性が深く、しっかり考えて作り込むことで、外観デザインが向上することに加え、優れた住環境を実現できます。
▶関連リンク:センスのいい家の外観【事例集】外構デザインや外壁材・色選びのコツも
平屋をおしゃれに彩る「庭」9つのポイント紹介
続いて、平屋の外観をおしゃれに、そして機能的にするためのポイントを9つ紹介します。
同意できる項目だけでも外構計画に取り入れてみましょう。
ウッドデッキなど外と中の緩衝帯を設ける
室内から庭に出るとき、靴やスリッパを履く、建物と庭の段差を降りる、という手間が生じるので、実は庭に出るのには心理的に抵抗が生まれます。
「ウッドデッキなどの緩衝帯を設ける」ことで、リビングから簡単に外に出られて、庭の使用頻度を高められます。
▶関連コラム:平屋にウッドデッキがある間取り|実用的でおしゃれな実例7選
中庭を利用してプライベートな庭を作る
一般的に、庭は建物と道路の間に設けられますが「通行人や隣家からの視線に晒されることで、庭でくつろげない」という声が聞かれます。
「中庭を利用」することで、プライベートな庭を作り、通行人の視線を気にせずに家族だけの時間を楽しめるでしょう。
中庭を作るまではしなくても、道路側に衝立を設けるなど、視線を切るための工夫でリラックスできる庭に一歩近づきます。
土地選びの段階で庭の計画を立てておく
おしゃれな庭、プライベートな庭を作るためには「土地選びの段階で庭の計画を立てておく」意識も大切です。
どんな建物、どんな庭ができるかは、土地が決まった段階である程度決まります。その理由は駐車場にあります。
駐車場は道路と隣接する必要があるので、駐車場の位置は土地ごとに大きくは変えられません。そして駐車場が決まれば玄関の位置が決まり、庭や建物の位置もある程度決まっていきます。
このため「大きな落葉樹のある庭にしたい」「広い芝生のある庭を作りたい」と庭について希望があるなら、土地選びの段階で建物に加えて、庭のことも考えておく必要があるのです。
▶お施主様の声:資金計画や土地探しなど、細かなことも親身に相談にのってくれました。
しっかり手入れできるか想像する
おしゃれな庭は作って終わりではありません。お手入れをして、植栽が成長する中で徐々に完成していきます。
「しっかり手入れできる庭」を作ることで、庭は成熟した美しさを醸します。
逆に手入れが行き届かずに、雑草は生え放題、枯れた木をそのままにしていると、みすぼらしい外見になってしまいます。
手間をかけられる規模・性質の庭を作りましょう。
デザインと一緒に使い勝手も想像しておく
誰もが「おしゃれな庭がいい」と思いますが、同時に考えておきたいのは「使い勝手」です。
デザインがよくても「歩きにくい」「掃除しにくい」庭では、満足感が低くなってしまいます。
竣工してから、使うとき掃除するときを想像してみましょう。
見積もりを取ったうえで予算を組んでおく
「建築当初に予算を組んでおく」のもおすすめです。
注文住宅を建築するとき、土地や建物の予算を見積もり、想定する人は多いものです。
しかし庭・外構にかかる費用を想定する人は多くはありません。
実際、ある程度の庭・外構を作ると簡単に100万、200万と費用を要します。
予算不足でみすぼらしい外構にならないように、資金計画を立てる段階で庭づくりの費用も見積もっておきましょう。
理想的な庭のイメージ・テイストを考えておく
様々な庭の実例を見たり、実際に周囲の庭を見たりして「理想の庭のイメージを作っておく」こともおすすめです。
庭には様々なテイスト、素材や植物があります。
ハウスメーカーに庭・外構計画をおまかせしてしまうと、後で「理想の庭はこれじゃなかった…。もっと考えておけばよかった…。」と後悔してしまう恐れも。
スマートフォン一台で気軽に施工実例にアクセスできる現代、どんな庭を目指したいのか理想の庭を探してみましょう。そのまま設計者・施工業者に伝えると食い違いが生まれません。
経年変化する素材を利用する
プラスチックなどの素材は徐々に劣化してしまい、段々と見た目が悪くなってしまいます。
一方で天然石・天然木やタイルといった天然素材は「むしろ経年変化で深みを増していきます」。
神社やお寺の庭園のように、使い続ける中で徐々に雰囲気がよくなっていく庭を目指しましょう。
庭を何に使うのかをイメージしておく
庭を作ったとき「何に使うのかをイメージしておく」ことも大切です。
たとえば庭で大きなビニールプールを使いたいのに、床面が硬いタイル地であれば使いづらいかもしれません。大人数でバーベキューをしたいと考えていたのに、車一台分ほどの庭では不足を感じてしまいます。
使用目的を先に決めて、適した広さ・使用の庭を作りましょう。
平屋の外観を引き立てる おしゃれな外構の実例3選
平屋の庭を綺麗に整備するためのコツが分かったところで、実際に建築された注文住宅、及び庭の実例を紹介します。
借景を利用するのも吉
「庭」と聞くと自宅の敷地のことだけを考えてしまいがちですが「借景を利用する」手もあります。
借景とは、周囲の風景の中で眺望のよい方向を目指して開口部を設けるなどして、風景だけを借りる手法です。
正解のない家では、近くに桜並木があります。新緑から落葉後まで、季節を感じさせてくれる風景を取り込めば、日々の暮らしが楽しくなります。
多彩な使用方法が考えられる芝生のお庭
「贅沢なアウトドアリビングの平屋」は、リビングの外に設けられた大きなウッドデッキが目を引きます。
さらに大きな美しい緑の芝生が建物の深緑とマッチして、非常におしゃれな空間を実現しています。
ウッドデッキには踏み台も設けていて、中と外とを緩やかにつなぐ役割を果たしている点にも注目です。
ロックガーデンでお手入れを楽に。でもおしゃれに。
建物の裏側に絶景のある、こちらの住まいは道路側もおしゃれに整備しています。
目地を差し込んだコンクリートの駐車場、ロックガーデンに中木を添えています。
シンプルな外構ですが、お手入れが楽で美しい状態を立ち続けられることが予想できます。作ったばかりの頃だけでなく、中長期的な視点が大事です。
まとめ│おしゃれな平屋を目指すなら「外構・庭」も手を抜かずに
平屋の注文住宅をおしゃれに仕上げる上で重要になる「庭」について、重要性およびおしゃれにするためのポイントを解説しました。
平屋は外構との距離が近く、全ての部屋が地面とつながっています。
外観デザインも使い勝手も、庭の作り方で大きく完成度が変わるので、庭・外構の計画も綿密に行いましょう。
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