高気密高断熱住宅の玄関ドアの重要性|失敗しない選び方、注意点を徹底解説

「高気密高断熱住宅を建てる際に、玄関ドアはなぜ重要なのか」、「玄関ドアの選び方や注意点を知りたい」と考えていらっしゃる方へ。
家づくりにおける玄関ドア選びは、住宅の気密・断熱性能を大きく左右する重要なポイントです。
どれだけ高性能な建材で高品質な施工をしても、玄関ドアの選び方を間違えてしまうと家全体の住宅性能が低下してしまいます。
そこで本記事では、高気密高断熱住宅における玄関ドアの重要性と失敗しない選び方、注意点、よくある質問について詳しく解説します。
高気密高断熱住宅で快適な暮らしを叶えたい方、玄関ドアの選び方でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
<コラムのポイント>
・高気密高断熱住宅における玄関ドアの重要性について解説します。
・高気密高断熱住宅で失敗しない玄関ドアの選び方を紹介します。
・高気密高断熱住宅を叶えるために知っておくべき玄関ドアの注意点を紹介します。
・高気密高断熱住宅の玄関ドアに関するよくある質問にお答えします。
目次
高気密高断熱住宅における玄関ドアの重要性

窓やドアなどの開口部は、外気の影響を受けやすく、室内の熱の出入りが最も大きい箇所です。
中でも玄関ドアは、住宅の気密・断熱性能を大きく左右する極めて重要な要素です。
例えば、冬の暖房運転時に室内から逃げる熱のうち、約6割が窓やドアといった開口部から流出します。
また、夏の冷房運転時に室外から侵入する熱気の約7割が開口部からです。
このように、1年を通して開口部の性能が室内環境に及ぼす影響は大きく、快適に暮らせる住まいを実現するためには玄関ドアの適切な計画が重要です。
玄関ドアの性能は、窓やドアから熱がどれだけ伝わりやすいかを示す「熱貫流率(U値)」で示されます。
熱貫流率(U値)は、数値が小さいほど断熱性能が高いことを意味し、性能が不足すると室内の冷えや結露の発生、光熱費の高騰につながるのです。
玄関ドアの具体的な選び方については、次の章で詳しく解説します。
高気密高断熱住宅で失敗しない玄関ドアの選び方

玄関ドア選びで失敗しないためには、価格やデザインだけでなく、数値や根拠に基づいた選択が重要です。
この章では、高気密高断熱住宅の玄関ドア選びの3つのポイントについて解説します。
地域の気候に合わせて断熱性能を決める
「高性能な玄関ドア」と一口に言っても、必要な断熱性能は地域によって異なります。
ご自身が暮らす地域の気候条件を加味したうえで、必要十分な断熱性能を有する玄関ドアを選ぶことが大切です。
玄関ドアのカタログには、断熱仕様に関して「D2仕様」や「K2仕様」といった独自のグレードで記載されているケースがあります。
各メーカーの仕様と地域の気候条件を照らし合わせて検討を行い、必要なスペックを適切に判断しましょう。
素材と構造選びで性能とデザインを両立させる
玄関ドアのデザインや性能は、使われる素材と構造に大きく左右されます。
現代の玄関ドアは、目に見える表面におしゃれなデザインを施し、内部に断熱材や構造材を入れて性能をカバーする製品が多く見られます。
例えば、ドア表面には木目が美しい天然木を使用し、内部には高性能な断熱材や強度確保のためにステンレスを使用するなどの組み合わせがあります。
ただし、細かな断熱性能は製品によって異なるため、必ず熱貫流率(U値)などの具体的な数値を確認したうえで好みの製品を選択しましょう。
おしゃれな玄関ドアの施工事例を見たい方は、以下の記事も参考にしてください。
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初期費用だけで判断しない
玄関ドアの性能は、暮らしの快適性だけでなく、電気代やガス代といった光熱費、カビの発生しやすさなどにも影響します。
そのため、初期費用を抑えることを重視しすぎると、「もっと高性能なドアにしておけば良かった…」と暮らし始めてからの後悔につながる恐れがあります。
玄関ドアを選ぶ際は、暮らしの質やランニングコストをトータルで考え、スペックと費用のバランスを考慮して計画することが大切です。
高気密高断熱住宅を叶えるために知っておくべき玄関ドアの注意点

この章では、高気密高断熱住宅を叶えるために知っておくべき玄関ドアの注意点について、家づくりのプロの視点で詳しく解説します。
ご家族が安心・快適に暮らせる住まいを叶えるために、ぜひご自身の家づくりにお役立てください。
玄関ドアの気密性を見落とさない
どれだけ高性能な玄関ドアを選択しても、施工の品質が低ければ本来の効果を発揮できません。
玄関ドアの施工品質は、住宅の気密性に大きく影響します。
気密性とは、建物のすき間の少なさを示す性能のことで、C値(すき間相当面積)で表されます。
気密性は、職人の技術力や施工業者の品質管理体制に左右されるため、精度高く施工できるハウスメーカーや工務店選びが重要です。
ブルーハウスでは、全棟で気密測定を行い、お客様に満足いただける高品質な住まいをご提供しています。
ブルーハウスの住宅の標準仕様や住宅性能について詳しく知りたい方は、以下のページを参考にしてください。
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引き戸タイプは気密性を確保しにくい
引き戸タイプの玄関ドアは、高齢者やお子さまでも簡単に開閉できるメリットがある一方で、気密性が低くなりやすい点には注意が必要です。
引き戸は、ドアを横にスライドして開閉を行う構造上、一般的な開き戸と比べてすき間が多くなりやすいです。
これにより、室内外の空気の出入りが増え、住宅の断熱性能にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
引き戸を選択する場合は、断熱性の高い複層ガラスを採用したり、気密パッキンを施工したりすることで、性能をカバーするのが効果的です。
玄関ドアのみを高性能にしても、家全体の性能は最大化できない
高性能な玄関ドアを採用するだけでは、家全体の気密・断熱性能を最大限に高めることはできません。
室内どこにいても快適な住環境をつくるには、玄関ドアの性能に加えて以下のようなポイントが重要になります。
- ・複層ガラスや樹脂サッシなどを採用し、窓の気密・断熱性能を高める
- ・壁や床、天井の気密施工を徹底する
- ・壁や床、天井の内部に断熱材を施工する
- ・熱損失の少ない「第1種熱交換換気システム」を採用する
玄関ドアは確かに住宅の気密・断熱性能に大きく影響しますが、上記のポイントを同時に意識することで、より快適な居住空間を実現できます。
高気密高断熱住宅の玄関ドアに関するよくある質問

最後に、高気密高断熱住宅の玄関ドアに関してお客様がよく悩まれるポイントについて、Q&A形式で解説します。
家づくりのプロの視点で具体的な解決策を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
玄関ドアの費用をなるべく抑えながら気密・断熱性能を高めるには?
玄関ドアの導入費用を抑えるためには、ハウスメーカーや工務店が用意する標準仕様の中から、好みの製品を選ぶのが効果的です。
標準仕様の製品は、企業が認めた基本的な性能が備わっているものが多く、大量発注によりコストを抑えられているケースが多いです。
そのため、個別で特注品を選ぶよりも割安で性能の高いドアを採用しやすくなります。
また、家づくり時点ではあえて低コストの製品を選択し、すき間テープや断熱シートをご自身でDIYすることでトータルコストを抑える方法もあります。
ご家族の意向や価値観に合わせて、適切な方法でコスト削減を検討してみてください。
玄関ドアに活用できる補助金はある?
2025年12月時点で、「新築の玄関ドア単体の導入」に活用できる補助金や減税制度はありません。
しかし、玄関ドアを含む開口部の断熱性能を高め、一定の住宅基準を満たすことで補助金の対象になるケースがあります。
例えば、子育てグリーン住宅支援事業は、「ZEH住宅」や「GX志向型住宅」など、高い省エネ性能を持つ住宅を対象に補助金が交付されます。
一定以上の省エネ基準を満たすために、断熱性能の高い玄関ドアや窓を採用する必要があり、結果的に補助金を受けられる可能性があるのです。
補助金は年度ごとに条件や補助額が変更になるため、家づくりを検討するタイミングで、最新の事業内容について確認しておきましょう。
まとめ
今回の記事では、高気密高断熱住宅における玄関ドアの重要性と失敗しない選び方、注意点について解説しました。
玄関ドアは、暮らしの快適性や毎月の光熱費、結露やカビのリスクなど、生活に大きく影響する重要な要素です。
本記事の内容を参考に、コストと性能のバランスを慎重に検討し、後悔のない家づくりを実践してください。
ブルーハウスでは、お客様のご要望や価値観を丁寧に伺い、デザイン性と機能性を兼ね備えた住宅をご提供しています。
ブルーハウスの家づくりについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
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