高気密住宅とは｜特徴や基準、メリット・デメリットなどを紹介

「夏は涼しく、冬は暖かい高気密住宅を建てたい。」と考えていらっしゃる方へ。

マイホームを建てる際は、デザイン性でなく年間を通して快適に過ごせる家にしたいですよね。

また、2025年4月には新築住宅の省エネ基準適合義務化、2030年までにはZEH水準の基準が引き上げられるなどが予定されています。

今回は、以下のポイントを中心に高気密住宅の基準やメリット・デメリットなどをくわしく紹介します。

高気密住宅の特徴や基準

高気密住宅とは、建物内のすき間をしっかりと埋めて外気を入りにくくした住宅のことを指します。

ここでは、高気密住宅の特徴や基準を紹介します。

高気密住宅の特徴

外気の影響を受けにくくなるため、室内の温度をキープしやすくなり、快適に過ごしやすくなると同時に冷暖房効率も高まります。

また、室内外の温度差を減らすことで結露やカビの発生を抑えやすい特徴もあります。

高気密住宅の基準

高気密住宅には明確な基準はありませんが、気密性を表す数値としてC値があります。

C値とは「相当隙間面積」のことを指し、建物全体にどの程度のすき間があるかを表し、以下のような計算方法で算出されます。

• 家全体のすき間の合計(㎠)÷建物の延床面積(㎡)＝C値(㎠/㎡)

C値の数値が小さいほど気密性が高くなり、一般的には、C値が1㎠/㎡以下の住宅を高気密住宅と呼ぶことが多いです。

 

ブルーハウスでは全棟気密測定を行うことで、実際に家づくりを行う大工の意識向上にもつながっています。

高気密住宅のメリット

高気密住宅を建てるメリットは、以下のとおりです。

• ・省エネ性が高まる
• ・ヒートショックのリスクを軽減できる
• ・遮音性が高い
• ・結露・カビの発生を防止しやすい

それぞれ、見ていきましょう。

省エネ性が高まる

住宅の気密性を高めることで外気の影響を受けにくくなります。

これにより、冬場は暖房であたためられた空気を外に逃がしにくく、外の冷たい空気をシャットダウンできるため、暖房の効率がよくなります。

同様に、夏場は室内の冷えた空気が外に逃げず、暖かい外気を室内に入れないことで冷房の稼働を抑えやすいため、結果的に省エネにつながります。

ヒートショックのリスクを軽減できる

ヒートショックとは、急激な温度変化により心臓や血管の疾患が起こることを指します。

住宅の気密性を高めることで、部屋と部屋の間の温度差を減らせるため、ヒートショックのリスクを軽減できます。

遮音性が高い

気密性が高い住宅は、遮音性も高いです。

住宅のすき間からの音漏れ、外部の音の侵入を軽減できるため、近隣との騒音トラブルを事前に防止できます。

結露・カビの発生を抑えやすい

高気密住宅は、外気の影響を受けにくいため室内外の温度差を抑えられます。

これにより、建物内の湿度をコントロールし、結露・カビが発生しにくい環境をつくれることがメリットです。

ただし、一度室内に湿度が入り込むと外に逃がしにくい傾向もあるため、「高性能換気システムの導入」「窓を対角線上に配置する」などの工夫を検討しましょう。

高気密住宅のデメリット

高気密住宅のデメリットは、以下のとおりです。

• ・住宅内が乾燥しやすい
• ・建築コストがかかる
• ・石油ストーブが使えない
• ・室内の空気がこもりやすい

1つひとつ、見ていきましょう。

住宅内が乾燥しやすい

高気密住宅は室温をキープしやすいメリットがある一方で、室内の空気が乾燥しやすい傾向があります。

特に、山に囲まれた地域は乾燥しやすい傾向があるため、以下のような対策を講じましょう。

・加湿器を導入する

・加湿機能のあるエアコンや換気設備を取り入れる

・調湿性のある素材を採用する

加湿器やエアコンなどの設備による湿度コントロール、調湿性のある木材を採用するなどの工夫により上記のリスクを回避できる可能性が高まります。

建築コストがかかる

高気密住宅は、一般的な住宅よりも建築コストがかかる傾向があります。

気密性の高い樹脂サッシや性能の高い素材を採用することで、材料費が高くなるからです。

ただし、住宅の気密性を高めることで光熱費を抑えられますので、ランニングコストは安くなる傾向があります。

初期コストだけでなく、長期的な観点からコストを比較するようにしましょう。

石油ストーブが使えない

高気密住宅は室内が密封状態に近くなる傾向があるため、石油ストーブの使用はおすすめできません。

不完全燃焼による一酸化中毒や酸欠のリスクがあるからです。

排気を外に排出できる「FF式ファンヒーター」や「高性能エアコン」の導入を検討しましょう。

室内の空気がこもりやすい

高気密住宅は、室内の空気がこもりやすいため、適切な換気を行うことが重要です。

換気設備による換気が有効ですが、24時間換気システムは給気と排気を機械でコントロールする「第一種換気システム」がおすすめです。

 

以下の記事で高気密高断熱の住宅のデメリットを確認できます。

 

ブルーハウスでは全熱交換型の第一種換気システムを採用し、換気フードの数を大幅に減らすことができる為、こだわりのデザインを邪魔することなく換気システムを導入することができます。

住宅の気密性を高める方法

住宅の気密性を高めるには、以下のような方法があります。

施工実績が豊富な会社を選定すると同時に、開口部のすき間対策も重要です。

• ・高気密住宅の施工実績が豊富な会社を選択する
• ・樹脂サッシ、木製サッシを採用する
• ・気密性の高い窓を取り入れる

それぞれ、見ていきましょう。

高気密住宅の施工実績が豊富な会社を選択する

高気密住宅をつくるには、「気密シーリングの徹底」「高性能な断熱材の使用」など施工業者の使用する建材や技術が必要です。

「ホームページで施工実績を公開している」「全棟気密測定を実施している」など高気密住宅の実績が豊富な会社を選択するようにしましょう。

樹脂サッシを採用する

窓や玄関などの開口部は特に気密性を高めるための対策を講じましょう。

アルミサッシに比べ気密性が高い樹脂サッシを採用することで、住宅の気密性を高められます。

 

以下の記事でオール樹脂サッシで後悔する理由を確認できます。

気密性の高い窓を取り入れる

開口部の気密性を高めたい場合には、横や縦にスライドする引き違い窓や上げ下げ窓を減らし、滑り出し窓やFIX窓を採用することも検討しましょう。

もちろん、利便性やデザインにもこだわりながら適材適所に配置することが重要です。

高気密住宅についてのQ＆A

最後に、高気密住宅についてブルーハウスがよくいただく質問と回答を紹介します。

高気密住宅は住んでみて息苦しいと感じることはある？

高気密住宅が普及した当初は息苦しさを感じるというデメリットが指摘されていました。

上記のようなネガティブな意見は、すき間風が入りにくいことが原因として推察されますが、実際のところ換気設備により一般的な住宅よりも換気を効率化できるため、新鮮な空気を吸い続けられます。

高気密なのに寒いのはなぜ？

ブログや口コミなどには「高気密なのに寒い」という意見も見受けられますが、気密性だけを高めても断熱性が低いと冬場に寒いと感じることがあります。

高断熱を実現するためには、気密と断熱をセットで考え双方の対策を講じることが重要です。

まとめ

今回は、高気密住宅の特徴や基準、メリット・デメリットなどを紹介しました。

住宅の気密性を高めることで「ヒートショックのリスクの軽減」「結露・カビの発生防止」などさまざまなメリットがあります。

一方で「住宅内が乾燥しやすい」「石油ストーブが使えない」などのデメリットもあることに注意しましょう。

本コラムが高気密住宅を検討中の方の参考になれば幸いです。

 

ブルーハウスは、豊橋市でオーダーメイドのデザインと快適性、住みやすさを両立した家づくりをしています。

• ・デザインも性能も叶えて、長く快適に経済負担の少なく住める家をつくっています。
• ・ブルーハウスは、高気密高断熱住宅にこだわっています。（現在HEAT20G2グレードを中心に建築。全棟気密測定（C値測定）を実施）
• ・無垢材や塗り壁など、自然の素材を使った家づくりが得意です。
• ・土地探しからも始められて、建てたい家や住みたい地域、住みたい環境から適した土地をお探しします。

愛知に住む人、豊橋に住む人を家づくりで幸せにする。「人生を最高に楽しむ家」をつくることを目指して家づくりをしています。

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