GX志向型住宅とは|基準・条件、補助金要件、メリット・デメリットなど紹介

GX志向型住宅とは|基準・条件、補助金要件、メリット・デメリットなど紹介

GX志向型住宅とはどのような住宅のことを指すのか」と疑問をお持ちの方は多いのではないかと思います。

令和6年11月22日に、ZEH基準の水中を大きく上回る省エネ住宅(GX志向型住宅)の新築を支援する方針が閣議決定されました。

令和6年度補正予算の成立が前提ではありますが、子育てエコホーム支援事業の後継制度として、「子育てグリーン住宅支援事業」の創設が予定されています。

そこで今回は、GX志向型住宅の基準・条件やメリット・デメリットなどをくわしく紹介します。

<コラムのポイント>

  • ・GX志向型住宅とは、GX(グリーントランスフォーメーション)の考え方を取り入れた次世代型の住居のことを指します。

  • ・GX志向型住宅の基準や条件を紹介します。

  • ・GX志向型住宅のメリット・デメリットを紹介します。

    GX志向型住宅とは

    GX志向型住宅とは

    GX志向型住宅とは、グリーントランスフォーメーション(GX)の考え方を取り入れた次世代型の住居のことで、ZEH水準の住宅や長期優良住宅を大きく上回る性能を有するものを指します。

    令和6年度補正予算案として決定されている「子育てグリーン住宅支援事業」においてGX志向型住宅は、すべての世帯を対象に補助金の対象となっています。

    ここでは、GX志向型住宅の基準・条件を紹介します。

    子育てグリーン住宅支援事業とは

    子育てグリーン住宅支援事業とは、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、新築住宅やリフォームの省エネ性能向上を支援するための制度で、2025年から実施が予定されています。

    2024年の「子育てエコホーム支援事業」の後継制度ですが、今回はより性能の高いGX志向型住宅が追加されました。

    GX志向型住宅の基準・条件

    戸建住宅におけるGX志向型住宅は、以下の基準に当てはまることが必要です。

    • 1.断熱性能等級「6以上」であること
    • 2.一次エネルギー消費量の削減率が以下のとおりであること
    一般 寒冷地等 都市部狭小地等
    再エネ除く 35%以上
    再エネ含む 100%以上 75%以上

    引用元;環境省ホームページ「住宅の省エネ化の支援強化に関する予算案を閣議決定」

    GX志向型住宅では、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量の削減率が「35%以上」であることが求められています。

    また、一次エネルギー消費量とは、冷暖房、給湯など住宅で使用するエネルギーの総量のことを指し、上記の基準を達成するためには、外皮性能を向上させると同時に高性能な住宅設備を組み合わせる必要があります。

    具体的には以下のような仕様・性能にする工夫が必要であるため、GX志向型住宅を検討していらっしゃる方は、施工業者と相談しながら仕様を決めましょう。

    (例)

    • ・UA値を「0.4W(m²・K)以下(HEAT20G2水準)にする
    • ・ダブル断熱により外気の影響を受けにくくする
    • ・「高性能断熱サッシ」「Low-Eトリプルガラス」を採用する
    • ・断熱ドアを採用する
    • ・太陽光パネル、蓄電システムを設置する
    • ・全館空調システムを導入する
    • ・高効率エアコン、給湯設備を導入する など

     

    以下の記事で断熱性の高い樹脂サッシやトリプルガラスの性能について確認できます。

     

    ZEH水準住宅や長期優良住宅との違い

    子育てグリーン住宅支援事業の対象となる省エネ住宅は、GX志向型住宅の他に「ZEH水準住宅」「長期優良住宅」があります。

    戸建住宅におけるGX志向型住宅と他の省エネ住宅との違いは以下のとおりです。

    種類 対象 主な基準
    GX志向型住宅 すべての世帯 ・断熱等性能等級6以上
    ・一次エネルギー消費率を35%以上削減
    ・基準一次エネルギー消費量から100%削減
    ZEH水準住宅 子育て世帯 ・強化外皮基準
    ・一次エネルギー消費量を20%以上削減
    ・再生可能エネルギー導入
    ・基準一次エネルギー消費量から100%削減
    長期優良住宅 子育て世帯 ・耐震等級1~3以上
    ・断熱等性能等級5以上
    ・一次エネルギー消費量等級6以上 など

     

    以下の記事でZEH水準住宅、長期優良住宅の違いを確認できます。

     

    ブルーハウスでは、標準仕様で高い断熱性能を兼ね備えた住宅を提供しております。

    HEAT20:G3 UA値:0.26以下も対応可能です。

    <あわせて読みたい>

    ブルーハウスの家の性能や標準仕様を詳しく紹介しています。

    ブルーハウスの家づくり|住宅仕様・性能

    GX志向型住宅のメリット

    GX志向型住宅のメリット

    GX志向型住宅のメリットは、以下のとおりです。

    • ・最大160万円の補助金を活用できる可能性がある
      ・光熱費を削減できる
      ・健康的に暮らせる

    それぞれ、見ていきましょう。

    ※補助制度については、いずれも令和6年度補正予算の成立が前提であり、かつ、今後内容等に変更があり得ることを御了承ください。

    最大160万円の補助金を活用できる可能性がある

    子育てグリーン住宅支援事業においては、以下のような補助制度が予定されています。

    • ・GX志向型住宅:160万円/戸
    • ・長期優良住宅:100万円/戸(建替前住宅等の除却を行う場合)80万円/戸(左記以外)
    • ・ZEH水準住宅:60万円/戸(建替前住宅等の除却を行う場合)40万円/戸(左記以外)

    従来の子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯が対象であったのに対し、GX志向型住宅はすべての世帯が対象となることが大きなメリットです。

    また、以下の補助事業を組み合わせて利用可能です。

    種類 概要 補助率
    DRに対応したリソース拡大支援事業 DRに活用可能な家庭用蓄電システムの導入を支援 1/3以内

     

    ちなみに、DR(ディマンド・リスポンス)とは、消費者が賢く電力使用量を制御することで、電力需要パターンを変化させることを指します。

    光熱費を削減できる

    GX志向型住宅は、再生可能エネルギーの活用や省エネ技術の採用により、冷暖房にかかるエネルギー消費を大幅に抑えられます。

    これにより、光熱費を削減できる可能性が高いため、経済的なメリットがあります。

     

    以下の記事で高気密高断熱住宅のメリット・デメリットを確認できます。

    環境にやさしい

    GX志向型住宅は、エネルギーの消費を抑え、co2排出量を大幅に削減できるため、環境負荷を軽減できます。

    同時に再生可能エネルギーを活用することによりエネルギーの自給自足を目指し、省エネだけではなく、環境にやさしい住まいを実現可能です。

    健康的に暮らせる

    外気の影響を受けにくい住宅を実現することにより、部屋同士の温度差を減らし、ヒートショックのリスクを軽減できます。

    また、高機能換気設備や自然素材を活用することにより、シックハウス症候群やアレルギーなどの健康面のリスクを軽減することができます。

    このように、健康的に暮らせる住まいを実現しやすいことがGX志向型住宅の特徴です。

    災害に強い家になる

    例えば、「太陽光発電システム」「蓄電池」などを導入することにより、災害時の停電に対応できます。

    また、「エコキュート」を採用することにより、災害時も貯湯タンクに貯めておいたお湯を使用できます。

    GX志向型住宅のデメリット

    GX志向型住宅のデメリット

    GX志向型住宅のデメリットは、以下のとおりです。

    • ・初期コストがかかりやすい
    • ・太陽光パネルの設置が必要になるケースが多い
    • ・住宅の立地によっては対象とならない場合もある

    それぞれ、見ていきましょう。

    初期コストがかかりやすい

    GX志向型住宅は、ZEH水準住宅や長期優良住宅よりも高性能な断熱材や再生可能エネルギー設備の導入が求められるケースが多いため、初期コストがかかりやすい傾向があります。

    補助金の活用により初期コストを軽減できますし、ランニングコストを抑えられる可能性は高いのですが、予算の関係で大きな障壁となることもあります。

    太陽光パネルの設置が必要になるケースが多い

    一般的に、GX志向型住宅は再生可能エネルギーの利用を前提としています。

    太陽光パネルを設置することにより、以下のようなデメリットが発生することもあることに注意しましょう。

    • ・太陽光パネルを設置するスペースを確保できないことがある
    • ・日当たりが悪く、十分な発電量を維持できないことがある
    • ・追加のコスト、メンテナンスコストがかかる
    • ・デザインの自由度が低くなりがち

    住宅の立地によっては対象とならない場合もある

    以下のように、住宅の構造や立地によってGX志向型住宅の対象とならないことがあるため注意が必要です。

    • ・土砂災害特別警戒区域に立地する住宅
    • ・災害危険区域に立地する住宅
    • ・立地適正化計画区域内の居住誘導区域外かつ災害レッドゾーンで建設されたもののうち、3戸以上の開発または1戸もしくは2戸で規模1000㎡超の開発によるもので市町村長の勧告に従わなかった旨の公表に係わる住宅
    • ・市街化調整区域かつ土砂災害警戒区域または浸水想定区域に該当する区域に立地する住宅

    また、GX志向型住宅の対象となる住戸の面積は50~240㎡以下とされることにも注意しましょう。

    上記の基準は一般の方ではわからないことも多いため、詳細は、施工業者に確認しましょう。

    まとめ

    今回は、GX志向住宅の基準・条件やメリット・デメリットについて紹介しました。

    子育てグリーン住宅支援事業において新たに追加されたGX志向型住宅は、「すべての世帯が対象となる」「最大160万円の補助金を活用可能」などのメリットがあります。

    しかし、長期優良住宅やZEH水準住宅よりも高い仕様・性能が求められるため、断熱性・気密性の高い住宅の施工実績が豊富な施工業者に依頼するようにしましょう。

    今回紹介した情報が、GX志向型住宅を検討中の方の参考になれば幸いです。

     

    豊橋市で注文住宅を手がけるブルーハウスからのメッセージ

    ブルーハウスは、豊橋市でオーダーメイドのデザインと快適性、住みやすさを両立した家づくりをしています。

    • ・デザインも性能も叶えて、長く快適に経済負担の少なく住める家をつくっています。
    • ・ブルーハウスは、高気密高断熱住宅にこだわっています。(現在HEAT20G2グレードを中心に建築。全棟気密測定(C値測定)を実施)
    • ・無垢材や塗り壁など、自然の素材を使った家づくりが得意です。
    • ・土地探しからも始められて、建てたい家や住みたい地域、住みたい環境から適した土地をお探しします。

    愛知に住む人、豊橋に住む人を家づくりで幸せにする。「人生を最高に楽しむ家」をつくることを目指して家づくりをしています。

    <合わせて読みたい>

    ブルーハウスの家の性能や標準仕様を詳しく紹介しています。

    ブルーハウスの家づくり|住宅仕様・性能

    豊川で暮らしを楽しむ!豊川モデルハウスで体感ください

    ブルーハウスは2024年、豊川市に豊川モデルハウスをオープンしました。ブルーハウスの家づくりをもっと知りたい方、住み心地を体感したい方、デザインを詳しく見てみたい方は、ぜひお気軽にご来場ください。

    豊川モデルハウス

    ブルーハウス

    カタログ請求・お問い合わせ

    見学会・セミナー

     

    著者情報

    株式会社ブルーハウス 編集チーム

    注文住宅の専門家集団が、単に情報をまとめただけの簡易的な記事ではなく、注文住宅を中部エリアで検討している読者に役立つ、中身の濃い情報をお届けしています。

    【加盟】
    TOTOリモデルクラブ正会員
    YKK AP MADOショップ加盟店
    日本木造住宅産業協会会員

    【各種許認可】
    建設業登録許可番号
    愛知県知事 許可 ( 般 – 30 )第79115号

    【完成保証】
    住宅あんしん保証 登録番号03130
    ハウスジーメン 事業者番号MB2009022514

    【住宅瑕疵担保責任保険】
    住宅あんしん保証 登録番号03130
    JIO日本住宅保証検査機構 登録番号A4001132
    ハウスジーメン 事業者番号MB2009022514

    【地盤調査・保証制度】
    ジャパンホームシールド 登録番号62093