モノコック構造とは?在来工法・2×4との違いやメリット・デメリットを解説
家を建てる際には、「家をどのような方法で建てるか」という「工法」についての知識も事前に知っておきたいポイントのひとつ。建物の工法には、「在来工法」や「2×4(ツーバイフォー)工法」といったさまざまな種類があります。
その中でも、耐久性・耐震性・耐火性・遮音性・断熱性といったあらゆる面で総合的に優れている工法が「モノコック工法」と呼ばれる構造の家。
こちらのコラムでは、モノコック構造の家の魅力やデメリット、ほかの工法との違いをまとめて解説します。
モノコック工法の基礎知識が知りたい方は、参考にぜひご一読ください。
<コラムのポイント>
・家づくりのリサーチを進める中で、よく耳にする「モノコック工法」。どのような構造の家なのか?在来工法や2×4工法との違いは?といった疑問を解消していきましょう。
・モノコック構造の家は、耐久性・耐震性だけではなく機能性も抜群なのがメリット。一方で、モノコック工法で懸念されるデメリットについても知っておきましょう。
目次
モノコック構造とは?
「モノコック(monocoque)」という言葉は、ギリシャ語で「一つの〜」という意味の”mono”と、フランス語で「貝殻」という意味の”coque”を組み合わせてできた単語です。
モノコック構造をひとことで説明すると、「モノコック(monocoque)=一つの貝殻」という言葉の通り、「骨組みを使わずに内部を空洞にし、貝殻のように側面を強くすることで形を保っている」構造のこと。身近なものだと、ティッシュ箱やペットボトルなどをイメージしてみると良いでしょう。
建物でいうと、柱や梁で骨組みをつくり建物を支えるのではなく、家を取り囲む「壁」で建物を支える構造となります。
モノコック構造は、もともとは航空機に用いられたことが始まりでしたが、のちに自動車や鉄道、建物にまで応用されるようになりました。
モノコック構造と在来工法の違い
壁で囲まれた4面と上下2面の合計6面で、ハコ型のような構造になっているのが「モノコック構造」ですが、それとは全く異なる工法で建てられるのが「在来工法」です。
在来工法は、パネルのように面でハコ型の家を建てていくのではなく、「柱や梁を組み合わせていき、骨組みで建物を支える」といった構造で家を建てる方法です。
日本で古くからある伝統的な建築工法から生まれたもので、「木造軸組構法(もくぞうじくぐみこうほう)」とも呼ばれています。
在来工法の場合、建物を支えるのは柱・梁となるため、側面の壁に大きな開口部を設けたり、間取りの変更をともなったリノベーションがしやすいといったメリットがあります。一方で、施工期間が長くなる傾向にあることや、性能面でモノコック構造に劣る部分もあります。
モノコック構造と2×4(ツーバイフォー)の違い
「在来工法」のほかによく聞くのが、「2×4(ツーバイフォー)工法」。
「2×4(ツーバイフォー)」とは、北米地域で生まれた工法で、建物に使用される構造用製材が「2インチ×4インチ」のサイズであったことから、このように呼ばれています。
「2×4(ツーバイフォー)工法」は、4面の壁、屋根、床のパネル6面で建物を建てる工法であり、モノコック工法の一種として位置付けられています。
そのため、モノコック構造と2×4(ツーバイフォー)の構造には大きな違いはなく、基本的には同じものであると理解しておくと良いでしょう。
モノコック構造のメリット
こちらでは、モノコック構造のメリットである4つのポイントをみていきましょう。
・耐力壁で地震に強い
モノコック構造は、建物の外側の6面でバランスよく揺れを受け止めることができるため、地震に強いのがメリット。地震大国とも言われている日本では、耐震性がしっかりあるかどうかは外せないポイントなのではないでしょうか。
地震だけではなく、風などの水平方向の揺れに特に強いのが特徴です。
・高断熱性・高気密性で住みやすい
真夏や真冬の時期も外気の影響を受けにくい、高断熱・高気密の家が叶うのもモノコック構造の魅力です。
モノコック構造の家は、あらかじめ決められたサイズのパネルを工場でつくり、それを組み立てることで家を建てていく流れとなるため、面と面の隙間を最小限に抑えることができ、気密性・断熱性を高めることができるのです。
また、高気密の家は空気の通り道が遮断されることで、火災が広がるのを抑えることができる「耐火性」にも優れた住まいに。
・遮音性も高く安心
高気密の家になることで、同時に遮音性も高めることが可能に。
家の内部の音が外に漏れにくくなり、反対に外の音が屋内に伝わりにくくなるので、安心かつ快適に過ごせる環境が手に入ります。趣味の音楽を思いっきり楽しみたい方や、近隣の環境から遮音性を高くしたい方にはぴったりの工法です。
・柱が少なく広い空間が確保できる
柱や梁で建物の基礎部分をつくる在来工法とは異なり、モノコック工法では柱が少なく済むため、広い生活空間を確保することができます。
限られた空間を最大限に活用し、理想の間取りや部屋の広さを実現させやすいのは大きなメリットのひとつ。
モノコック構造のデメリット
反対に、モノコック構造ならではのデメリットはどのようなところにあるのでしょうか。
・間取りや窓の大きさの自由度が下がる
モノコック構造では、家を取り囲むパネル面で建物を支えることになるため、開口部の大きい窓を設けたり、複雑なデザインの壁にする場合は制限があることも。
細部までこだわりのある家を建てたい、という場合はハウスメーカーとよく相談したうえで、最適な工法を検討してみましょう。
・将来的なリフォームが難しい?
将来的に、壁をくり抜いたりなどのリフォームが自由にできないこともあるのがモノコック構造のデメリット。
建築の自由度でいうと在来工法のほうが高いといえますが、在来工法の場合でも「この柱は取り除けない」などの制限は少なからずあるのが現実です。
ブルーハウスの「高性能ストロングモノコック工法」
わたしたちブルーハウスが手がける住まいは、「在来工法」と「モノコック工法」の二つのメリットを取り入れた「高性能ストロングモノコック工法」という独自の工法で建てています。
改築や増築に対応しやすい在来工法で構造部分を組み立て、柱や梁の接合部分には専用金物を使用することで、より強度が高くなるように仕上げています。
そして、外からの衝撃を分散させる「耐力面材モイスTM」という建材を使用し、パネル面を組み立てていくことで、点・線・面で支える高い耐震性と強度を持った家を実現しています。
愛知・豊橋で注文住宅をお考えなら、ブルーハウスへ
こちらのコラムでは、モノコック構造の家の基礎知識について解説しました。在来工法との違いやメリット・デメリットを理解したうえで、理想の家づくりをはじめていきましょう。
ブルーハウスでは愛知・豊橋エリアにおいて、建築基準を大きく上回る厳しい独自基準のもと、長く安心して暮らせる家をお届けしております。家づくりのリサーチを始めたばかりの方や、まず何から始めたら良いか分からない方は、ブルーハウスのブルーハウスの家づくりセミナー・オープンハウスにぜひご参加ください。
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