愛知県で長期優良住宅を建てるメリットと申請時に押さえておきたいポイント

家の性能を目に見える形で評価する長期優良住宅制度

新築を検討するとき、建てようとする家の性能がどの程度なのか客観的に知りたいと思ったことはありませんか?

例えば、家の耐震性を高める対策は内装仕上げをする前の家の構造、骨格の部分に施されます。家が完成してからは見ることができない部分なので、結局、完成した家がどれくらい地震に強い家か分からない人もいるでしょう。

また、家の断熱性や気密性が高いかどうかは、住んでから感じる快適性はどうか、家の劣化の進行がどの程度防がれているのか、電気やガスなどのエネルギーはどれくらい省エネできているか、住んでみてからでないと分かりません。

このように、住宅の見えない部分の性能も含めて評価し証明する制度として「長期優良住宅」と呼ばれる住宅の認定制度があります。

今回は注文住宅の新築時に知っておきたい長期優良住宅制度の概要と、認定を受けるメリットについて解説します。

目次

 

長期優良住宅認定制度とは?

世代を超えて長く住み続けられる家づくり

長期優良住宅とは、一定の基準を満たし、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が取られていると認定された住宅のことです。

家の資産価値を高め、作っては壊すスクラップ&ビルド型の社会から、「良いものを作って、きちんと手入れをして長く使う」ストック型社会への転換を目的として始まった住宅の認定制度です。

自分たちの世代だけでなく、次の世代、その次の世代へと受け継いでいく長持ちする家を建てることで、地球全体で住宅の建築や処分にかかる消費エネルギーを減らせることになります。

また、日本の住宅はこれまで諸外国に比べて寿命が短いと言われており、家は高い買い物の割に、売却時に資産としての価値が低く評価されがちでした。優良な住宅を建てる、または優良な住宅へ改築することは、次世代以降へも「築年数が経っていても価値の高い資産」を残せることにつながります。

平成30年度末の統計では、累計100万戸以上が認定を受けています。毎年10万戸程度が新たに認定され、新築一戸建て住宅の4戸に1戸は長期優良住宅の認定を取得している現状です。

 

クリアすべき基準の基礎知識

断熱材が充填された様子

長期優良住宅と認定されるには、大きく分けて4つに分類された項目についてそれぞれ措置が講じられていることが必要です。

A 長期に使用するための構造及び設備を有していること

B 居住環境への配慮を行っていること

C 一定面積以上の住戸面積を有していること

D 維持保全の期間、方法を定めていること

新築一戸建て住宅・木造の場合は具体的に次の7つの性能項目に対して基準を満たす必要があります。

劣化対策 劣化対策等級 等級3(通常の使用で3世代まで大規模な改修工事をせずに使用できる措置)に加えて、点検のために床下空間に330mm以上の高さ確保、床下・小屋裏の点検口設置など
耐震性 住宅性能表示の耐震等級2以上。極めてまれに発生する地震に対し、損傷レベルを低減させ、地震後も改修をできるだけ容易に行え、継続利用できるようにする対策。(この他の条件もあり)
維持管理・更新の容易性 維持管理対策等級(専用配管) 等級3(構造体に影響なく設備配管の維持管理ができ、取替え時の工事が大規模にならないつくりであること)
省エネルギー性 住宅性能表示の省エネ対策等級 等級4(断熱性に加え、暖冷房、換気、給湯、照明などの住宅設備機器のエネルギー消費の効率性が一定基準以上)
居住環境 所管行政庁が定める地区計画や条例などの内容と調和が図られていること
住戸面積 良好な居住水準を確保するために、一戸建ての場合は75㎡以上、階段部分を除いて1階の床面積が40㎡以上必要。地域の事情に応じて引上げ、引下げが可能(下限55㎡)。
維持保全計画 将来を見据えて、住宅の「構造耐力上主要な部分」「雨水の侵入を防止する部分」「給水、排水の設備」について定期的な点検の時期・項目を定める計画を策定する。

 

認定を受けるメリットは?

白壁とウッドフェンスがマッチしたカントリー調デザイン

このような細かい条件をクリアした住宅を建てるためには、住宅の耐震性や断熱気密性能など様々な面で性能アップが必要なため、どうしても建築費のコストが高くなりがちです。

こうした施主の負担を軽減するため、長期優良住宅を建てる人に対して税金の軽減や住宅ローンの金利引き下げなどの優遇制度が用意されています。

主な優遇制度を簡単に紹介します。

税の特例措置(新築戸建の場合)

所得税(住宅ローン減税)

2021年12月31日までに入居した場合、住宅ローン減税による所得税の控除対象限度額が一般住宅の4000万円→5000万円に引き上げられます。控除率は1.0%で、最大控除額は10年感の総額で500万円になります。控除期間は10年間ですが、現在は消費税10%への引き上げ対策として、控除期間が13年間に延長されています。

登録免許税

登録免許税は、2022年3月31日までに新築住宅を取得した場合、所有権保存登記は一般住宅の0.15%→0.1%へ、所有権移転登記は0.3%→0.2%へ税率が引き下げられます。

不動産取得税

不動産取得税は、2022年3月31日までに新築住宅を取得した場合、課税標準額からの控除額が一般住宅の1200万円→1300万円に拡大され、税率は3%なので一般住宅より最大で3万円不動産取得税が優遇されることになります。

固定資産税

現在、新築住宅は2022年3月31日までに入居した場合税額の1/2が減額される措置がもともとあります。長期優良住宅の場合、一般住宅と税率は同じですが、減額期間が3年間→5年間に延長され、一般住宅よりも2年長く固定資産税の減額措置が受けられます。

参考HP:国土交通省「長期優良住宅のページ

フラット35の金利引き下げプランが利用できる

長期優良住宅のような質の高い住宅を取得する場合、住宅ローン「フラット35」の借入金利から金利が引下げられた「フラット35S」を利用することができます。長期優良住宅の新築戸建の場合、フラット35Sの金利引下げが当初10年間で年0.25%引き下げられます(金利Aプラン)。

2021年3月31日までの申し込み受付分に適用されます。

地震保険の割引

長期優良住宅は、住宅性能表示制度の耐震等級2以上を満たす必要があるため、地震保険の耐震等級割引も受けることができます。

耐震等級2の場合は割引率が30%、耐震等級3の場合は割引率が50%になります。

完成後のメンテナンス計画があるので安心できる

定期的な点検は家を長持ちさせる大きなポイントです

税の優遇や住宅ローン金利の引下げなどの金銭的なメリットに加えて、「長期のメンテナンス計画」があらかじめ立てられることもメリットであるといえます。

申請時にビルダーや工務店が作成する維持保全計画をチェックし、計画的に点検を実施することで、家に大きな問題が起こる前に補修や改良を行うことができます。

これは家の資産価値を維持するために非常に重要なことです。家の履歴を10年、20年、30年…と記録しこまめに補修をしていくことで耐久性を維持し、大規模でコストの大きな修繕工事を未然に防げるという考え方もできます。

 

まとめ―長期優良住宅認定をどう捉えるか

先にお話したように、これからの住宅などをはじめとする建築分野は、地球規模でそのエネルギー消費を抑えていくことが求められています。

そのため、政府が国を挙げて「長く良好に住める家」を増やしていくために制度が設けられました。

長期優良住宅に認定される家を建てるためには、正しい知識と技術をもったビルダー、工務店の力が欠かせません。また、複雑な申請の時期や手続きを経て認定を得るためには、着工に入る前、新築計画の初期からスケジュールを立てて動いていく必要がありますし、住宅の高い性能のためにはコストもかかります。

こうした手間や費用のデメリットから、認定を受けなくても、項目を部分的にカスタマイズして性能を高めればよいという考え方もあるでしょう。

それとも、性能を重視した家を建てて優遇制度を利用したい?自分たちの孫の世代まで快適に住める家を建て、優良住宅である証明を活かしてその後の資産としての活用もしやすくしたい?…などなど、家に求める形は一人ひとり違います。

自分が新築する家で誰がどれくらい、どのように住むか、自分たちのあとの世代へはどのような形で引き継ぐのか。人生計画に見合った家の性能を考えて、認定を利用するか検討してみましょう。

愛知県の新築戸建て・長期優良住宅に関する疑問、お悩みはブルーハウスにご相談ください

ブルーハウスは、快適で長持ち、そして省エネな住宅となるように建材・工法を選び、工事・施工することを大前提として家を建てています。

長期優良住宅の認定を得るために必要なすべての項目をカバーし、これまでに申請、認定の実績も多くありノウハウが蓄積しています。

そのため、家づくりのご相談で「長期優良住宅で建てたい」「メリットとデメリットが知りたい」といったご希望・疑問や「自分たちの年収やローン借入額でどれくらいの金銭的優遇が受けられるか分からない」といったお悩みにも分かりやすくお答えできます。

デザインも性能も兼ね備えた家づくりにこだわってきたからこそ、あらゆる疑問や条件、制約をクリアしつつ、ご希望の家を建てるというバランス感覚に自信があります。

まずはお気軽にご相談ください。各種お問い合わせはこちらまでオンライン相談会ファイナンシャルプランナー(FP)による無料相談も開催中です。

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