高気密高断熱住宅で気持ち悪いと感じる要因と解消法|カビが発生する原因と対策、家づくりのポイント

正解のない家

家づくりの情報収集を進める中で、「高気密高断熱住宅は気持ち悪い」というネガティブなワードを見て不安に感じていらっしゃる方へ。

結論からお伝えすると、高気密高断熱の性能が原因で気持ち悪さを感じるケースはほとんどありません。

住んでいて不快さを感じる場合、空調コントロールに不備がある可能性が極めて高いです。

この記事では、高気密高断熱住宅で気持ち悪いと感じる要因と解消法を詳しく解説します。

あわせて、高気密高断熱住宅でカビが発生する原因と対策、家づくりのポイントについても紹介します。

高気密高断熱住宅を検討中の方、家づくりで絶対に後悔したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。

<コラムのポイント>

・高気密高断熱住宅で気持ち悪いと感じる要因と解消法を解説します。

・高気密高断熱住宅でカビが発生する原因と対策方法を紹介します。

・高気密高断熱の家づくりで意識すべき4つのポイントを紹介します。

 

高気密高断熱住宅で気持ち悪いと感じる要因と解消法

和モダンな平屋

高気密高断熱住宅で「気持ち悪い…」と感じる主な要因は、計画的な換気ができていない点にあります。

ここでは、生活の中で不快に感じる具体的な要因と解消法について、詳しく解説します。

換気不足で空気が汚れる

換気不足で室内の空気が汚れると、息苦しさやめまい、頭痛などの健康被害を引き起こす恐れがあります。

建材や家具からは、ホルムアルデヒドやトルエンといった有害な化学物質が放出されています。

換気が不十分な状態では、汚れた空気が室内に滞留し、人体に悪影響を及ぼすのです。

このような空気汚染による健康被害は、シックハウス症候群とも呼ばれています。

換気不足を解消し、室内の空気環境を改善するには、以下の方法が効果的です。

  • ・24時間換気システムの運転モードを「強」にする
  • ・換気扇のフィルターを掃除する
  • ・シーリングファンやサーキュレーターで空気を循環させる
  • ・定期的に窓を開けて直接換気する
  • ・家具や家電の配置を分散する

24時間システムの運転切り替えやメンテナンス、空気が滞留しづらい室内を意識し、換気効率の向上を目指しましょう。

室内が過度に乾燥する

室内が過度に乾燥すると、のどの痛みや肌荒れなどの不快感を引き起こします。

空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含めるため、室温が上がると相対的に空気中の湿度が低下し、乾燥を感じやすくなるのです。

湿度が40%を下回ると、のどや肌、目が乾燥するだけでなく、ウイルスが活性化しやすくなります。

風邪や感染症にかかるリスクが高まるため、以下の方法で乾燥対策を行いましょう。

  • ・24時間換気システムの運転モードを「弱」にする
  • ・加湿器を積極的に活用する
  • ・洗濯物を室内干しにする
  • ・暖房の設定温度を可能な限り下げる
  • ・観葉植物を置く

特に冬場は、乾燥した外気の取り込みを必要最小限に抑えるため、24時間換気システムの運転モードを弱めるのが有効です。

乾燥が改善されない場合は、加湿器の活用や室内干し、観葉植物の配置なども取り入れてみましょう。

高気密高断熱住宅で乾燥する原因や具体的な対策方法については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

 

室内の湿度が60%を超える

室内の湿度が60%を超えると、ジメジメとした不快感や肌のべたつきによって、「気持ち悪い」と感じる場合があります。

高気密高断熱住宅は、一度室内に入った湿気が外に逃げにくい特性を持ちます。

この特性は、メリットにもデメリットにもなり得るため、24時間換気システムによって空調コントロールを行うのが一般的です。

しかし、梅雨や夏は湿度が高くなりやすく、24時間換気システムだけでは湿気を十分に排出しきれないことがあります。

人が快適に過ごせる「40~60%程度の湿度」を維持するためには、以下の方法が効果的です。

  • ・24時間換気システムの運転モードを「強」にする
  • ・窓を開けて通気性を良くする
  • ・エアコンの除湿機能や除湿器を使う
  • ・特に湿度が気になる箇所に除湿剤を置く

上記の中で最も即効性のある湿度対策は、エアコンの除湿機能や除湿器の使用です。

万が一、空調設備だけでは湿度が下がらない場合は、窓を開けて自然換気を行うことで、より効率的に湿気を排出できます。

高気密高断熱住宅でカビが発生する原因と対策方法

和モダンな平屋

家づくりを検討する際に、「気密性が高いとカビが生えやすいのでは?」と不安に感じる方もいらっしゃいます。

しかし実際は、高気密高断熱の性能そのものがカビの原因になるわけではありません。

この章では、高気密高断熱住宅でカビが発生する4つの原因と対策方法について詳しく解説します。

内部結露が発生する

内部結露とは、壁や天井の内部に侵入した湿気が、外気で冷やされて発生する水滴のことです。

目には見えない建物の内部で発生するので、気づいた時には建材にカビが発生しているケースがあります。

内部結露を防ぐには、施工段階での対策が必要不可欠です。

気密処理や防湿シートによって、建物内部への湿気の侵入を遮断する必要があります。

これには、高度な施工技術と適切な品質管理が求められるため、ハウスメーカー選びが重要になります。

ブルーハウスでは、全棟で気密測定を実施し、長く安心して住み続けられる高気密高断熱住宅をご提供しています。

ブルーハウスの住宅性能や仕様について知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

表面結露が発生する

表面結露とは、窓ガラスや壁の表面につく水滴のことです。

室内の空気中に含まれる水蒸気が、外気で冷やされた窓や壁に触れて発生します。

表面結露を放置すると、窓ガラスや壁紙、カーテンにまでカビが繁殖する恐れがあります。

表面結露を防ぐには、高断熱窓や樹脂サッシを採用し、外気が室内に与える影響を抑制するのが効果的です。

換気不足で室内の湿度が上昇する

換気が不足して室内の湿度が上昇すると、カビが発生するリスクが高まります。

人の呼吸や汗、料理、入浴、洗濯物、外気の影響など、普段の生活の中で湿度が高まる要因は多岐に渡ります。

換気不足を防ぐためには、以下のような工夫を設計に盛り込むのが有効です。

  • ・湿気がこもりやすい箇所に換気口を設ける
  • ・通気経路を確保した間取りにする
  • ・自然換気を意識して窓を配置する
  • ・定期メンテナンスしやすい換気システムを採用する

住んでからの換気不足に悩まされないためにも、上記のポイントを意識して家づくりを進めましょう。

乾燥対策で過度な加湿をする

乾燥対策を意識するあまり、加湿を過度に行うと、カビの発生リスクを高めてしまうケースがあります。

特に、加湿器を使用する際には、局所的な湿度過多に注意が必要です。

良かれと思って寝室で一晩中加湿器を稼働させた結果、朝起きたら窓ガラスに大量の結露ができていたという事例は少なくありません。

過度な加湿を防ぐためにも、室内に湿度計を設置し、湿度40~60%を維持するように心がけましょう。

また、湿度を自動調整する機能が付いた加湿器を選ぶとより安心です。

高気密高断熱の家づくりで意識すべき3つのポイント

平屋のように暮らす2階建

高気密高断熱住宅に住んでみて、「気持ち悪い」と感じないためには、家づくりの設計段階での工夫が欠かせません。

この章では、高気密高断熱住宅で年中快適に暮らすために意識すべき家づくりのポイントを紹介します。

第1種換気システムを採用する

清潔な空気と快適な湿度を安定して維持するためには、第1種換気システムの採用が有効です。

そもそも24時間換気システムには、主に以下の3種類があります。

  • ・第1種換気システム:機械で給気と排気の両方を行う。
  • ・第2種換気システム:機械で給気し、自然に排気を行う。
  • ・第3種換気システム:自然に給気し、機械で排気を行う。

このうち、第1種換気システムには、室内の空気を再利用して室温に近づけてから給気する「熱交換機能」を付与できます。

これにより、換気による温度や湿度の変化を最小限に抑え、年中快適な空気を維持できるのです。

24時間換気システムの種類やメリット・デメリットについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

パッシブデザインを積極的に取り入れる

パッシブデザインとは、太陽の光や熱、風などの自然エネルギーをうまく利用して、快適な室内環境を作り出す設計の考え方です。

機械や設備に頼ることなく快適な居住空間を目指せるので、光熱費の削減にもつながります。

ここでは、パッシブデザインの具体的なアイデアをいくつかご紹介します。

  • ・南面に大開口窓を設置し、冬の柔らかい日差しを最大限に取り込む
  • ・庇や軒で真夏の強い日差しを遮る
  • ・吹き抜けや高窓で、日中の明るさを確保する
  • ・窓を対角線上に配置し、風の通り道を確保する

家づくりの設計段階で上記のような工夫を盛り込み、長期的な視点で快適に暮らせる住まいを目指しましょう。

通気性の良い間取りを採用する

家全体の空気がスムーズに流れる間取りは、快適に住み続けるために重要なポイントです。

どれだけ住宅性能を高めても、通気性が悪い間取りだと快適な居住空間は実現できません。

室内の通気性を確保するためには、以下のような間取りの工夫が効果的です。

  • ・リビング、ダイニング、キッチンの間仕切りをなくす
  • ・吹き抜けやリビング階段を採用し、上下階の通気性を確保する
  • ・各部屋を廊下なしで回遊するウォークスルー設計を取り入れる
  • ・家全体で窓や排気口を分散配置する

これらの工夫を取り入れることで、室内の空気が循環しやすくなり、温度や湿度のムラを解消できます。

間取り計画を行う際は、利便性やデザイン性に加え、通気性も重視して検討を進めましょう。

まとめ

本記事では、高気密高断熱住宅で「気持ち悪い」と感じる要因と解消法、快適に住める家づくりのポイントについて解説しました。

不快感の主な要因は、室内の空気汚染や過度な乾燥、湿度過多によるものです。

これらは、適切な換気システムの選定や間取りの工夫、日常的な湿度管理によって十分に解消できます。

気持ち悪さを感じる要因を突き止め、適切な解消法を実践して、快適かつ健康的な暮らしを実現しましょう。

ブルーハウスでは、お客様のご要望に寄り添い、地域の気候条件に合った注文住宅をご提供しています。

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ブルーハウスの家づくりについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

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