新築の家にピアノを置く際の配置のポイント|「うるさい」と言われないための防音対策、レイアウトなど
「マイホームにピアノを置きたい。家の中のどこに置けばよいのか。」とお悩みの方へ。
配置場所によっては、ピアノの寿命を縮めることもあるので注意しましょう。
また、隣家とのトラブルを避けるためにも、防音対策が必要です。
今回は、以下のポイントを中心に、新築の家にピアノを置く際の配置のポイントをくわしく紹介します。
<コラムのポイント>
- ・新築の家にピアノを配置する際は、「防音対策」「搬入経路の確保」などを設計の段階で検討しましょう。
- ・新築の家にピアノを配置する際の注意点を紹介します。
- ・新築の家にピアノを配置する際に「おすすめの場所」や「必要な部屋の広さ」を紹介します。
目次
新築の家にピアノを置く際の設計のポイント
「マイホームにピアノを置きたい。」と考えていらっしゃる方は、設計の段階で間取りを慎重に検討しましょう。
場合によっては、「ピアノが部屋の中に入らない」「床材がピアノの重量に耐えられない」などの問題が発生するリスクがあるからです。
ここでは、新築の家にピアノを置く際の設計のポイントを紹介します。
防音対策を講じる
ピアノの音は、「空気伝播音」「固体伝播音」があり、空気伝播音とは、空気を介して伝わる音のことを指し、「ピアノの音色」が具体例となります。
次に、固体伝播音とは、壁や床などを介して振動が伝わる音のことを指し、具体的には「ペダルを踏む音」があります。
ピアノの音は、人によっては「うるさい」と感じることもあるため、近隣トラブルを避ける意味でも「空気伝播音」と「固体伝播音」の双方の防音対策を講じましょう。
(例)
- ・防音室を設ける
- ・ピアノに消音ユニットを取り付ける
- ・防音パネル、カーテン、マットを採用する
- ・建物の気密性を高める
また、日常的にピアノを楽しみたい方は、マイホームの設計段階でピアノを置く部屋に以下のような工夫を検討しましょう。
- ・遮音フローリングを採用する
- ・防音ガラス、二重サッシを取り入れる
- ・防音ドアにする
さらに、建物の気密性を高めることで、すき間からの音漏れを軽減できます。
以下の記事では、高気密・高断熱住宅について確認できます。
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床の強度を高める
ピアノの種類にもよりますが、グランドピアノの中には300kgを超えるものもあるため、「床を補強した方がよいのではないか」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
建築基準法における床の積載荷重は、㎡あたり180kgと定められています。
ピアノを置くスペースを2㎡と仮定すると360kgの重さに耐えられる計算になるため、新築住宅の場合にピアノを置いたから床が抜けるリスクは低いと想定されますが、床面に歪みやたわみが発生することも考えられます。
心配な方は、事前に施工業者に相談し、ピアノの荷重がかかる部分に以下のような施工を検討しましょう。
- ・根太の本数を増量する
- ・鋼製梁を設定する など
また、以下のようにフローリングにキズや凹みがつかないような工夫も必要です。
- ・キャスター部分にインシュレーターを敷く
- ・合板を敷く
適切な場所に照明やコンセントを配置する
ピアノを演奏する際は、譜面を見るため、照度の確保が必要です。
また、自動演奏機能がついているピアノは、電源をとる必要性がありますので、ピアノの配置場所を事前に確定させ、以下のような工夫をしましょう。
- ・照明や窓が背にならないようにする
- ・ピアノに近い位置にコンセントを配置する
コンセントがピアノの近くにあれば、万が一、照明を近くに置きたい場合にも対応できるので便利です。
搬入経路を確保しておく
「マイホームにピアノが入らない」ことがないように、設計時からピアノの搬入経路を確保するようにしましょう。
一般的にピアノを室内に搬入する際には、玄関からでは難しいため、リビングやバルコニーの掃き出し窓から搬入することが多いです。
間取りによっては、リビングや2階に掃き出し窓がない場合もあるため、新築時には「どのようにピアノを室内に搬入するのか」を施工業者に相談しましょう。
新築の家にピアノを配置する際の注意点
ピアノを長く使い続けるためには、配置場所に注意する必要があります。
ここでは、家にピアノを配置する際の注意点について解説します。
日当たりに注意する
日当たりがよく、直射日光が当たる場所にピアノを配置すると、以下のようなリスクが高まりますので注意が必要です。
- ・温度変化により、弦が伸縮して切れる
- ・乾燥により響板が割れる
- ・日焼けにより外装が色あせる
上記のようなリスクを回避するために、「西日が当たる場所」「直接日光があたる窓際」などは避けましょう。
湿度が高い場所は避ける
室内の湿度が高いと、ピアノの弦がサビやすくなります。
「窓際」「キッチンや浴室の近く」など湿気がこもりやすい場所は避けるようにしましょう。
ピアノを長持ちさせるために適切な湿度は40~60%前後が目安とされています。
除湿器や加湿器を利用して、適切な湿度を維持することが大切です。
エアコンやファンヒーターの風が直接当たらないようにする
急激な温度変化は、ピアノに悪影響を与えます。
エアコンやファンヒーターの風が直接ピアノに当たることにより、「鍵盤の動作が鈍くなる」「音律が狂う」などのリスクがあります。
設計時からピアノの配置場所を決め、それに合わせてピアノに直接風が当たらない場所にエアコンを配置するようにしましょう。
壁に近づけすぎない
ピアノの設置スペースを確保するために、壁付けにピアノを配置することがありますが、壁に近づけすぎないようにしましょう。
壁に近づけすぎると音の響きが悪くなってしまうからです。
最低でも、ピアノの背面から10~15cm程度のスペースを確保しましょう。
また、調律時にはピアノの左右、上部などにスペースが必要になることも頭に入れておきましょう。
新築の家にピアノを置く際におすすめの場所
新築の家にピアノを配置する際には、「リビング」「子ども部屋」がおすすめです。
メリット・デメリットなどを含めて紹介します。
リビング
ピアノをリビングに置くメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・湿度や温度が安定しやすい ・家族のコミュニケーションがとりやすい |
デメリット | ・他の家族がリラックスできないこともある ・スペースの確保が必要 |
ご家族が集まるリビングにピアノを置くことで、家事の最中でもお子さまの練習を見守ることができる一方で、テレビを見たい場合にピアノの音が邪魔をすることがあります。
子ども部屋
子ども部屋にピアノを置くのもおすすめです。
ピアノを子ども部屋に置くメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・お子さまがピアノの練習に集中できる |
デメリット | ・お子さまが一人で練習してもつまらないと感じることがある ・お子さまの様子を把握できない |
お子さまが長くピアノを続ける場合には、子ども部屋を防音室にすることも検討しましょう。
部屋にピアノを置く場合にどれくらいの広さが必要か
注文住宅の間取りを検討する際に、部屋にピアノを置く場合どれくらいの広さが必要なのかを把握することが大切です。
ストレスなく、ピアノと共に生活するためにも十分なスペースを確保しましょう。
ピアノのサイズの目安
ピアノのサイズの目安は、概ね以下のとおりです。
種類 | 幅 | 奥行き |
---|---|---|
アップライトピアノ | 150cm | 50~65cm |
グランドピアノ | 150cm | 150~230cm |
電子ピアノ | 140~150cm | 40~50cm |
特に、グランドピアノを設置する際は、十分な奥行きを確保する必要があります。
ピアノを置くために必要な部屋の広さ
一般的に、アップライトピアノは2畳、グランドピアノは3畳のスペースを使用します。
部屋の広さが4畳半あれば、コンパクトタイプのグランドピアノを設置可能ですが、アップライトピアノで6畳、グランドピアノであれば8~10畳の広さがあると快適に利用できます。
まとめ
今回は、新築の家にピアノを置く際の配置のポイントを紹介しました。
ピアノを家に配置する際は、「設置に必要なスペースを確保する」「防音対策を施す」など設計時にしっかりと対策を講じることが重要です。
施工業者と相談しながら、ピアノと共に快適に過ごせる家づくりをしましょう。
今回紹介した情報がピアノのある家を検討している方の参考になれば幸いです。
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