オール樹脂サッシで後悔する理由は?種類ごとの違いを比較

住宅の気密性・断熱性が重要視されている昨今、マイホームにオール樹脂サッシを採用するケースが増えています。
しかし、「思ったよりも費用がかかった」「重くて開閉しづらい」「サッシが太く感じる」など、後悔の声も少なくありません。
また「オーバースペックでは?」「アルミ樹脂複合サッシで十分では?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は、オール樹脂サッシで後悔する理由や種類ごとの性能の違い、後悔しないためのポイントを詳しく解説します。
<コラムのポイント>
・オール樹脂サッシで後悔する理由を紹介します。
・サッシの種類について「断熱性」「重さ」「耐久性」などを比較します。
・オール樹脂サッシで後悔しないためのポイントを解説します。
目次
オール樹脂サッシとは
オール樹脂サッシとは、窓枠(サッシ)の素材に、室内側・室外側ともに「塩化ビニル樹脂」を使用した窓のことです。
アルミに比べて熱を伝えにくい樹脂を全体に採用しているため、高い断熱性・気密性を発揮します。
寒冷地を中心に普及が進み、近年は省エネ住宅への関心の高まりとともに、温暖な地域でも採用が増えています。
オール樹脂サッシで後悔する理由

まずは、オール樹脂サッシで後悔する理由について見ていきましょう。
思ったよりも費用がかかった
一般的なサッシの費用は以下のとおりです。
木製サッシ≧オール樹脂サッシ>アルミ樹脂複合サッシ>アルミサッシ
このように、オール樹脂サッシは他のサッシと比べて費用がかかり、一般的にアルミサッシと比べると約2倍の価格になることで、「思ったよりも費用がかかった」と後悔することがあります。
ただし、断熱性・気密性などの基本性能は樹脂サッシの方が優れていますので、費用対効果を検証してサッシ選びをしましょう。
重いので開閉がしづらい
樹脂と言えば「軽い」というイメージがあるかもしれませんが、オール樹脂サッシは基本的に強度が弱いため、厚みを出すことでアルミサッシよりも重くなります。
「重くて開閉しづらい」など後悔することもあるため、お子様が小さいご家庭などは慎重に検討しましょう。
最近では厚みを抑えることで比較的軽いオール樹脂サッシもありますのでおすすめです。
変色した・曲がった
樹脂サッシには、以下のような特徴があります。
- ・紫外線に弱く経年劣化による変色、汚れによる着色などが目立つことがある
- ・経年により変形などの不具合が生じるリスクがある
しかし、一般的な樹脂サッシの耐久性があれば30~50年は使用できるとされていますので、定期的なメンテナンスを施すことで上記のような後悔ポイントは解消できます。
サッシフレームが太くなる
オール樹脂サッシは、樹脂の強度を補うためにフレームを厚くする必要があり、製品によってはフレーム内部に空気層を設けた断熱構造を採用しているものもあります。
そのため、アルミサッシと比べてフレームが太くなる傾向があり、窓のサイズによってはガラス部分がやや小さくなって外の景色が見える範囲が狭く感じられることも少なくありません。
デザインによっては窓まわりに重厚感が出るケースもあるため、見た目の印象を気にする方は、設計段階で確認しておくことをおすすめします。
ガラスの種類によって断熱性能が変わる
オール樹脂サッシを採用しても、組み合わせるガラスの種類によって断熱性能は大きく異なります。
単板ガラスや一般的な複層ガラスと組み合わせた場合、せっかくのサッシ性能を十分に活かせないケースも少なくありません。
「樹脂サッシにしたのに思ったより寒い」という後悔を防ぐためには、サッシとガラスをセットで検討することが重要です。
ガラス選びについては、後述の「後悔しないためのポイント」で詳しく解説します。
大きな窓がつくりにくい
オール樹脂サッシはアルミサッシに比べて強度が低いため、サッシを厚くして強度を確保する必要があります。
そのため、アルミサッシのように細いサッシで大きな開口部をつくる設計は難しい場合も少なくありません。
大きな窓やワイドな掃き出し窓を計画している場合、サッシが太く見えたり、希望するサイズが採用できなかったりすることもあります。
大きな窓や開放的な窓をご希望の場合は、設計段階でサイズやサッシの種類を確認しておくことが大切です。
サッシの種類

オール樹脂サッシを取り入れるべきかを検討するには、その他のサッシの種類も把握することが必要です。
ここでは、サッシの種類について紹介します。
- ・オール樹脂サッシ
- ・木製サッシ
- ・アルミ樹脂複合サッシ
- ・アルミサッシ
オール樹脂サッシ
オール樹脂サッシとは、外部・内部ともに「塩化ビニル樹脂」でつくられている窓サッシのことで、高い気密性・断熱性が特徴的です。
木製サッシ
木製サッシとは、その名のとおり、「木」でできたサッシのことで、基本性能が高いことはもちろん、木の温かみのある雰囲気を演出できるデザイン性の高さも特徴的です。
アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシは、外側に「アルミ」、内側に「樹脂」を使ったサッシのことで、アルミと樹脂それぞれの良さ活かした費用対効果の高さが特徴的です。
アルミサッシ
アルミサッシは、「アルミ」でつくられたサッシのことで、他のサッシに比べ安価で耐久性が高い特徴があります。
サッシの性能を比較|オール樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシの違い

サッシの種類については前章で解説しましたが、ここでは以下のポイントを中心に比較しますのでそれぞれのメリット・デメリットを把握し、後悔しないサッシ選びをしましょう。
- ・断熱性・気密性の違い
- ・重量の違い
- ・耐久性の違い
- ・デザイン性の違い
断熱性・気密性の違い
一般的なサッシの種類による断熱性・気密性の違いは以下のとおりです。
木製サッシ≧オール樹脂サッシ>アルミ樹脂複合サッシ>アルミサッシ
断熱性・気密性が高いオール樹脂サッシ・木製サッシは結露が発生しにくいことが大きなメリットです。
年間を通して快適に暮らすためには、サッシだけでなく住宅全体の気密性・断熱性を向上させることが重要です。
以下の記事では、高気密高断熱の住宅のメリット・デメリットを紹介していますのでぜひごらんください。
<あわせて読みたい>
重量の違い
一般的なサッシの種類別の重量の違いは以下のとおりです。
木製サッシ>オール樹脂サッシ>アルミ樹脂複合サッシ>アルミサッシ
木材を使用する木製サッシが最も重く、アルミサッシは軽い特徴があります。
耐久性の違い
一般的なサッシの種類別の耐久性の違いは以下のとおりです。
アルミサッシ≧アルミ樹脂複合サッシ>木製サッシ>樹脂サッシ
オール樹脂サッシや木製サッシに耐久性がないわけではありませんが、紫外線に弱く以下のようなリスクがあるため、アルミサッシと比べるとやや劣ります。
オール樹脂サッシ:変形・変色のリスク
木製サッシ:変色・腐食のリスク
デザイン性の違い
デザイン性に関しては、好みにもよりますが、一般的には以下のとおりです。
木製サッシ≧オール樹脂サッシ>アルミ樹脂複合サッシ>アルミサッシ
木製サッシの自然素材ならではの温かみのある雰囲気は、唯一無二のデザインです。
また、アルミよりも樹脂の方がデザインのバリエーションが豊富な傾向があるので、サッシのデザインにもこだわりたい方にはおすすめです。
アルミ樹脂複合サッシで十分なのか
アルミ樹脂複合サッシの性能をまとめると、以下のとおりになります。
・オール樹脂サッシと比べると断熱性が低いが、暖かい地域ならアルミ樹脂複合サッシでも断熱可能
・アルミ部分は結露が発生することもある
・コストパフォーマンスが高い
このように、一口にサッシと言っても種類によって性能が異なりますので、以下のようにライフスタイルに合わせて適切なサッシを選びましょう。
(例)
「気密性・断熱性を高めたい」:オール樹脂サッシ・木製サッシ
「暖かい地域に住んでいる、コストパフォーマンス重視」:アルミ樹脂複合サッシ
「ナチュラルなデザインにしたい」:木製サッシ
「とにかく費用を抑えたい」:アルミサッシ
ブルーハウスでは、樹脂サッシを標準仕様とした気密性・断熱性の高い住宅を提案いたします。
オール樹脂サッシで後悔しないためのポイント

オール樹脂サッシで後悔しないためのポイントを紹介します。
以下のポイントを意識することで、断熱性・防犯面・コスト面で後悔しない可能性が高まります。
サッシだけでなく窓ガラスにもこだわる
住宅の気密性・断熱性を高めたいならサッシだけでなく、窓ガラスにもこだわりましょう。
一般的に使用される窓ガラスの種類と断熱性能は、以下のとおりです。
【窓ガラスの種類】
トリプルガラス:3枚のガラスを使用し、ガラスとガラスの間に2つの中空層を設けたもの
Low-E複層ガラス:ガラスの表面に金属膜をコーティングした複層ガラス
複層ガラス:2枚のガラスの間に中空層を設けたもの
単板ガラス:1枚で構成された単一ガラス
【ガラスの断熱性】
トリプルガラス>Low-E複層ガラス>複層ガラス>単板ガラス
以下の記事ではトリプルガラスのメリット・デメリットなどを紹介していますのでぜひごらんください。
<あわせて読みたい>
防犯性も重視する
戸建て住宅の場合、泥棒の侵入経路の約60%が窓からの侵入であると言われています。
以下のような工夫で窓の防犯性を高めましょう。
- ・内窓を設置する
- ・シャッター・雨戸・面格子を設置する
- ・防犯性の高い窓を採用する
- ・防犯性の高い錠を導入する
補助金を活用する
オール樹脂サッシのような断熱性の高いサッシを導入することで、以下のような補助金の申請ができることもありますので、コスト削減の可能性があります。
- ・子育てエコホーム支援事業
- ・先進的窓リノベ2024事業
※ただし、補助金は国の予算により毎年変わりますので、実際に窓をリフォーム又は住宅の新築を始める段階で使える補助金があるか確認する必要があります。
家の断熱性能とのバランスを考える
オール樹脂サッシは高性能ですが、壁や屋根の断熱性能が低いままでは、住宅全体の断熱効果は十分に発揮されません。
サッシだけをグレードアップしても、断熱性能の低い部分から熱は逃げてしまいます。
後悔しないためには、断熱材の種類や厚み、気密性能とのバランスを考えながら、住宅全体で断熱性能を高める視点を持つことが大切です。
開閉頻度の高い窓はサイズや種類を工夫する
オール樹脂サッシは重量があるため、毎日開閉する窓に大きなサイズを採用すると使い勝手が悪くなることがあります。
頻繁に開閉する窓には、引き違い窓よりも操作しやすい縦すべり出し窓や横すべり出し窓を選ぶのも一つの方法です。
また、開閉が不要な場所にはFIX窓(はめ殺し窓)を取り入れることで、重さの問題を回避しながら採光を確保することもできます。
窓の用途や開閉頻度をあらかじめ整理し、サイズや種類を工夫することで快適な使い心地と断熱性能を両立させましょう。
オール樹脂サッシの選び方

後悔しないために、オール樹脂サッシ選びで押さえておきたいポイントを解説します。
断熱性能(U値)を確認する
オール樹脂サッシの断熱性能を比較する際は「U値(熱貫流率)」を確認しましょう。
U値とは、窓からどれだけ熱が出入りするかを示す数値です。
この数値が低いほど、断熱性能が高いことを示します。
オール樹脂サッシはアルミサッシよりもU値が低く、断熱性能に優れています。
カタログや仕様書にU値が記載されていることが多いため、メーカーや製品を比較する際の基準として活用しましょう。
窓ガラスの仕様(Low-E複層ガラスなど)を確認する
窓の断熱性能はサッシだけでなく、窓ガラスの仕様によっても大きく変わります。
特に住宅の断熱性を重視する場合は、複層ガラスか、Low-E複層ガラスか、さらに高性能な仕様かを確認しておくことが大切です。
同じ樹脂サッシでも、組み合わせるガラスによって窓全体の性能は変わります。
カタログや仕様書でガラスの種類や性能を確認し、住宅の断熱計画に合った仕様を選ぶことをおすすめします。
窓のサイズや開き方を考えて選ぶ
すべての窓を同じ仕様にするのではなく、場所ごとにサイズや開き方を最適化しましょう。
例えば、風を採り込みたい場所には「縦すべり出し窓」、気密性を最優先したい場所には開き窓、景観だけを楽しみたい場所には「FIX窓」といった使い分けです。
特に樹脂サッシは重さがあるため、頻繁に開閉する場所ほど、操作性の良いサイズや形状を検討することが、住み始めてからの満足度につながります。
メーカーごとの特徴を比較する
オール樹脂サッシはメーカーによって性能やデザイン、仕様が異なります。
例えば、断熱性能を重視した製品や、デザインのバリエーションが豊富な製品など、それぞれ特徴があります。
代表的なメーカーとしては、国内シェアの高いYKKAPやLIXIL、樹脂サッシの先駆けであるエクセルシャノンなどがあり、製品ラインナップも多様です。
そのため、複数のメーカーのカタログを取り寄せて比較検討することをおすすめします。
担当する施工会社に相談しながら選ぶと安心です。
保証やメンテナンス体制を確認する
オール樹脂サッシは長期間使用するものだからこそ、製品保証の期間や内容、メンテナンス体制も事前に確認しておくことが大切です。
変色・変形などの経年劣化に対してどのような保証が設けられているか、メーカーや施工会社に確認しましょう。
また、定期的なメンテナンスを行うことで耐久性を維持しやすくなります。
アフターサポートが充実している会社を選ぶことも、長く快適に暮らすうえで重要なポイントです。
まとめ
オール樹脂サッシで後悔しないためには、サッシの種類やガラス仕様、住宅全体の断熱性能とのバランスを理解して選ぶことが重要です。
後悔しない家づくりのために、今回紹介したポイントをぜひ参考にしてください。
豊橋市で注文住宅を手がけるブルーハウスからのメッセージ
ブルーハウスは、豊橋市でオーダーメイドのデザインと快適性、住みやすさを両立した家づくりをしています。
- ・デザインも性能も叶えて、長く快適に経済負担の少なく住める家をつくっています。
- ・ブルーハウスは、高気密高断熱住宅にこだわっています。(現在HEAT20G2グレードを中心に建築。全棟気密測定(C値測定)を実施)
- ・無垢材や塗り壁など、自然の素材を使った家づくりが得意です。
- ・土地探しからも始められて、建てたい家や住みたい地域、住みたい環境から適した土地をお探しします。
愛知に住む人、豊橋に住む人を家づくりで幸せにする。「人生を最高に楽しむ家」をつくることを目指して家づくりをしています。
豊川で暮らしを楽しむ!豊川モデルハウスで体感ください
ブルーハウスは2024年、豊川市に豊川モデルハウスをオープンしました。ブルーハウスの家づくりをもっと知りたい方、住み心地を体感したい方、デザインを詳しく見てみたい方は、ぜひお気軽にご来場ください。


新耐震基準と2000年基準との違い|基準に合致した新築住宅を選ぶメリット
カウンターを家に設けるメリットやおすすめの場所・用途やポイント|実例も 