1.5階建てとは?メリット・デメリットや向いているケースを解説

注文住宅を建てるときの様々な悩みのうちのひとつは「総二階建てほどの広さは必要ない」ということです。
不要に床面積を大きくしてしまうと、建築費用が高額になるほか、固定資産税が高額になり、メンテナンス費用が高額になります。
さらに日々の掃除などのお手入れも大変になるので、広すぎる家は負担にすらなりえます。
そこで提案したいのは「二階建てで平屋のように暮らす”1.5階建て”」の住宅です。本記事では1.5階建て住宅のメリットとデメリットを紹介します。
二階部分は子ども室だけ、最小限でよい。住まいにそんな思いを持っている人は、参考にしてみてください。
<コラムのポイント>
- ・二階建て住宅で感じられる「メリット・デメリット」を紹介
目次
1.5階建ての家とは|平屋・2階建てとの違い

1.5階建てとは、平屋にコンパクトな2階空間をプラスした住まいのことです。
暮らしの中心は1階に置きつつ、必要な分だけ上の空間を設けるのが特徴です。
一般的に平屋にロフトをつくる場合、天井高は1.4m以内という制限があります。
一方、1.5階建てにはその制限がないため、2階部分もゆとりのある高さで計画でき、建築確認申請上は2階建てとして扱われるのが一般的です。
1.5階建ての魅力は、平屋と2階建てのメリットを活かせることです。
平屋のようにワンフロアで生活が完結する安心感を持ちながら、2階建てのように必要な部屋数も確保できます。
このように、家族構成やライフステージに合わせて使い方を変えられるのも、1.5階建てならではです。
1.5階建ての6つのメリット
はじめに、1.5階建て住宅を建築すると得られる「6つのメリット」について解説します。
一階部分に比べて二階部分を縮めることで、どんな利点があるのか見ていきます。
割安に床面積を増やせる

1.5階建て住宅を建築すると得られる1つ目のメリットは「割安に床面積を増やせる」ことです。
平屋の床面積を増やす場合、2つの方法があります。1つ目は、横方向に床面積を増やすこと。2つ目はタテ方向に床面積を増やすことです。
横方向に床面積を増やそうとすると、屋根と基礎の面積が増えてしまうので、建築費用が高額になります。
さらに必要となる土地の面積が増えるので、土地取得費用も高額になります。
一方で一部二階建ての場合は、屋根・基礎・土地の増加を防げるので、平屋のまま床面積を増やすよりも割安に床面積を増やすことも可能です。
▶関連コラム:新築するならどれくらいの広さがいい?注文住宅の平均坪数と費用は?
平屋と同様の暮らしを送れる
1.5階建てを目指す人の多くは、階段を使わずに家事や移動ができる、平屋ならではの生活に魅力を感じていることが少なくありません。
1.5階建て住宅なら「平屋と同じような暮らし方」を送れます。
なぜなら、1.5階建て住宅で二階部分に配置する部屋は子ども室や収納で、あらゆる家事、起床と就寝など、両親は平屋と同じような暮らしができるからです。
異なる点は、1階部分の一部に階段が生まれること、階段と二階部分の掃除が生じることです。
上下方向に空間の広がりが生まれる

完全な平屋の場合、勾配天井を導入できたとしても、二階建ての吹き抜けのような高い天井や開放感を得られにくいものです。
しかし1.5階建てにすると、二階部分の高さを確保できるので、間取りによっては「吹き抜けと同じような開放感ある間取りを実現」できます。
高い位置に窓を設ければ、重力換気(暖かい空気が上昇することを利用した効率的な排気方法)を利用して効果的に換気を図れますし、二階部分から採光を取れば部屋の奥の方まで光を取り込むことができます。
▶関連コラム:吹き抜けのある平屋のメリット・デメリット|後悔しないためのポイントなども紹介
プライベートな空間が作れる
平屋の弱点のひとつは、プライベートな空間とパブリックな空間を分けづらい点です。
二階建てであれば、二階に寝室や納戸などを設けて、一階はパブリックな空間、二階はプライベートな空間と意識付けできます。
しかし平屋だと、どこまでが家族だけが入ってよい空間なのか、来客も入ってよい空間なのか、伝えづらくなってしまいます。
1.5階建てなら「二階建ての二階部分と同じように階段を境にして、来客の進入可能区域を制限」することが可能です。
また、家族間であっても、家族みんなで団らんを楽しみたいときと、一人で静かに本を読みたいときの別があります。
二階に書斎やファミリーライブラリーを設けることで、静かにしたい人のための空間を確保できるのがうれしいポイントです。
豊かな空間づくりに一役買う

平屋建ての住宅は、上下方向の動きが少ないので、落ち着いた空間にはなりますが、ユニークな空間づくりは行いづらい側面があります。
例を挙げると、吹き抜け・ロフト・スキップフロアといった間取りです。
こうした間取りは実用性があるだけでなく、視線の高低が生まれることで生活の中に「楽しさ」を感じられます。
特に子どもがいる世帯では、高さの違いは格好の遊び要素になり得るので、安全に留意しながら、高さの違いを強調した間取りを取り入れるのも一つの提案です。
平屋と比べて部屋数や収納を補える
平屋はワンフロアで生活が完結する間取りが魅力ですが、延床35坪前後の住宅では部屋数や収納量に制限が出ることがあります。
1.5階建てにすると、1階はLDKと主寝室を中心にまとめ、上部空間に子ども部屋や納戸を設けることが可能です。
基礎や屋根の面積を抑えながら床面積を確保できるため、平屋ほど敷地を広く使わずに、必要な部屋数を確保することができます。
このように、1.5階建ては限られた敷地で部屋数を増やしたい場合に有効です。
書斎や趣味など多目的に活用できる
1.5階部分は、生活の中心となる1階と緩やかに分けて使えるため、書斎やテレワークスペース、趣味室として計画しやすい空間です。
平屋の間取りでは個室を確保するとLDKが狭くなる場合がありますが、上部空間を使えば1階の広さを保てます。
将来的に子ども部屋として使い、その後は収納やゲストルームへ変更することも可能です。
空間の役割を固定しすぎず、暮らしの変化に合わせて使い分けられる点が、1.5階建てのひとつの利点といえます。
1.5階建てのデメリット・注意点

ここまで、1.5階建て住宅のメリットを紹介してきましたが、当然ながらデメリットも存在します。
知らずに建築してしまうと後悔につながる恐れがあるので、注意点も把握しておくことが重要です。
建築コストが嵩む
割安に床面積を増やせることをメリットとしてお伝えしましたが、大工さんの施工する手間や柱・梁、断熱材など各種コストは必要になります。
このため「建築コストが上昇してしまう」ことは認識しておくことが大切です。
また、完全な平屋の場合は建物の屋根にハシゴをかけて簡単に登れるので、屋根の再塗装などのメンテナンス費用を抑えられます。
一方で1.5階建てでは、一部でも二階建てと同じ高さの部位が生じるので、メンテナンスに足場が必要になり、費用も高額になります。固定資産税についても同様です。
▶関連コラム:新築するなら平屋と2階建てどっちがいい?相場や費用を徹底比較!
空気の上下動で寒暖差が生じる
平屋で勾配天井を利用せず平面的な天井高を利用すると、室内で高さの差が生じないので、部屋の高いところと低いところとで温度差が生じにくくなります。
1.5階建てを採用すると、階段室を中心に大きな高度差が生まれるので、暖かい空気が上に移動し冷たい空気が下に残る現象が発生し、「感じられるほどの寒暖差」が生まれる場合もあります。
建築後に寒暖差を感じて後悔しても対策は取りづらいので、設計段階で対処することが重要です。
具体的には、建物の断熱性を高めること、階段室に建具を設けて暖かい空気が高いところに移動するのを防ぐことなどが挙げられます。
将来使われなくなる可能性がある

子どもが小さいうちは頻繁に使用しても「子どもが巣立ったら使われなくなる」可能性があることも認識しておくことが不可欠です。
特に一階に両親の寝室を用意していて、一階で生活が完結できる場合は全く使われなくなることも。二階部分を作ったことを後悔することになります。
二階部分の床面積を最小限にして、将来は納戸として使用する。子ども室は分けずに広い一室にして、将来は趣味室として使用するなど、将来の使い方も想像しておくことが大切です。
掃除やメンテナンスが大変
平屋建て住宅のメリットは、日々の掃除や定期的なメンテナンスの容易さにあります。
しかし、二階部分ができることで、階段を利用した上下動は発生してしまうので「掃除やメンテナンスが大変」に感じられる場合もあります。
掃除やメンテナンスも考慮しながら、使用頻度が減少することが予想される二階の、将来の使い方を想定しながら間取りを考えてみてください。
間取りや天井高によっては圧迫感が出る
1.5階建ては上部空間を活用できる反面、間取りや天井高の取り方によっては圧迫感がでることもあります。
とくに1階の天井を抑えた計画では、平屋のような開放感が出にくい場合も少なくありません。
吹き抜けや勾配天井で開放感をつくる方法もありますが、構造補強や断熱計画が必要となり、住宅全体の価格にも影響します。
平面図だけでなく、断面図で階高や屋根形状まで確認しながら検討しておきたいポイントです。
土地条件によっては計画しづらい場合がある
1.5階建ては平屋よりも建物の高さが出るため、土地条件によっては計画に制限されることがあります。
たとえば北側斜線制限や高さ制限のある住宅地では、想定していた天井高や間取りが確保できない場合もあるのです。
また、狭小地では階段スペースが想像以上に面積を占めることもあります。
敷地の広さや形状、建ぺい率・容積率を確認しながら、平屋や2階建てと比べて検討していくことが大切です。
1.5階建てが向いている家族・向いていないケース

ここでは、1.5階建ての向き不向きを、暮らし方の視点から整理していきます。
平屋に近い暮らしを重視したい人
平屋のように、生活を1階で完結させたい方には、1.5階建ては現実的な選択肢です。
LDKや主寝室、水まわりを1階にまとめれば、日々の動きはほぼワンフロアで済みます。
洗濯や食事の準備、就寝までを同じ階で行えるため、階段の上り下りの回数を減らすことも可能です。
完全な平屋では部屋数が足りない場合でも、上部空間に必要な個室を配置することで、収納スペースの確保や1階中心の暮らしが実現します。
将来の暮らし方まで見据えたい人
子どもが巣立った後や老後の生活まで見据えて住まいを計画したい方にも、1.5階建ては検討しやすい住まいです。
寝室や水まわりを1階にまとめておけば、将来は階段を使わずに暮らすことができます。
上部空間は子ども部屋だけでなく、季節用品や思い出の品を収める収納空間として活用することも可能です。
平屋に近い動線を保ちながら、部屋数や収納量を補いたい場合に検討対象になりやすい住まい方です。
別の住宅タイプを検討したほうがよい人
すべての生活空間を完全にワンフロアで完結させたい人には、平屋のほうが適しています。
階段の上り下りがまったく必要のない暮らしを前提にするなら、上部空間を設けない平屋のほうが動線は明確です。
また、敷地面積に十分な余裕があり、希望する延床面積を平屋でも無理なく確保できる土地条件であれば、あえて1.5階建てを選ばなくてもよい場合があります。
一方、建ぺい率の上限が厳しい土地や敷地面積が限られる場合は、1階部分が広くなりやすい1.5階建てでは計画が難しくなることもあります。
敷地条件と必要な建築面積を照らし合わせながら、住宅タイプを検討することが重要です。
「1.5階建て」で平屋の快適さと十分な床面積を実現

二階建てで平屋のような生活を実現する「1.5階建て」について解説しました。改めて1.5階建てのメリット・デメリットを整理してみましょう。
【メリット】
- ○割安に床面積を増やせる
- ○平屋と同様の暮らしを送れる
- ○上下方向に空間の広がりが生まれる
- ○プライベートな空間が作れる
- ○豊かな空間づくりに一役買う
【デメリット】
- ●建築コストが嵩む
- ●空気の上下動で寒暖差が生じる
- ●将来使われなくなる可能性がある
- ●掃除やメンテナンスが大変
1.5階建ての間取りのメリットとデメリットを正しく把握することで、あなたが理想とする生活に二階部分が必要なのか、短期・長期双方の視点から考えられるようになるでしょう。
平屋部分を拡充するか1.5階建てを導入するか迷っているなら、建築の経験が豊富な工務店に相談するのも手です。愛知県での建築を目指しているなら、BLUEHOUSEへ相談してください。間取り解決の糸口が見つかるかもしれません。
豊橋市で注文住宅を手がけるブルーハウスからのメッセージ
ブルーハウスは、豊橋市で100%オーダーメイド・完全自由工事の注文住宅の工事施工と快適性、住みやすさを両立した家づくりをしています。
- ・デザインも性能も叶えて、長く快適に経済負担の少なく住める家をつくっています。
- ・ブルーハウスは、高気密高断熱住宅にこだわっています。(現在HEAT20G2グレードを中心に建築。全棟気密測定(C値測定)を実施)
- ・無垢材や塗り壁など、自然の素材を使った家づくりが得意です。
- ・土地探しからも始められて、建てたい家や住みたい地域、住みたい環境から適した土地をお探しします。
愛知に住む人、豊橋に住む人を家づくりで幸せにする。「人生を最高に楽しむ家」をつくることを目指して家づくりをしています。
豊橋で暮らしを楽しむ!平屋コートハウスで体感ください
ブルーハウスは2021年、豊橋市に平屋コートハウスをオープンしました。ブルーハウスの家づくりをもっと知りたい方、住み心地を体感したい方、デザインを詳しく見てみたい方は、ぜひお気軽にご来場ください。


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