『1.5階建て?』二階建てを平屋のように暮らす5つのメリット・4つのデメリット
注文住宅を建てるときの様々な悩みのうちのひとつは「総二階建てほどの広さは必要ない」ということです。
不要に床面積を大きくしてしまうと、建築費用が高額になるほか、固定資産税が高額になり、メンテナンス費用が高額になります。さらに日々の掃除などのお手入れも大変になるので、広すぎる家は負担にすらなりえます。
そこで提案したいのは「二階建てで平屋のように暮らす”1.5階建て”」の住宅です。本記事では1.5階建て住宅のメリットとデメリットを紹介します。
二階部分は子ども室だけ、最小限でよい。住まいにそんな思いを持っている人は、参考にしてみてください。
<コラムのポイント>
- ・二階建て住宅で感じられる「メリット・デメリット」を紹介
目次
1.5階建て「5つのメリット」
はじめに、1.5階建て住宅を建築すると得られる「5つのメリット」について解説します。一階部分に比べて二階部分を縮めることで、どんな利点があるのでしょうか。
割安に床面積を増やせる
1.5階建て住宅を建築すると得られる1つ目のメリットは「割安に床面積を増やせる」ことです。
平屋の床面積を増やす場合、2つの方法があります。1つ目は、横方向に床面積を増やすこと。2つ目はタテ方向に床面積を増やすことです。
横方向に床面積を増やそうとすると、屋根と基礎の面積が増えてしまうので、建築費用が高額になります。さらに必要となる土地の面積が増えるので、土地取得費用も高額になります。一方で一部二階建ての場合は、屋根・基礎・土地の増加を防げるので、平屋のまま床面積を増やすよりも割安に床面積を増やせるでしょう。
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平屋と同様の暮らしを送れる
1.5階建てを目指す人の多くは、階段を使わずに家事や移動ができる、平屋ならではの生活に魅力を感じていることでしょう。1.5階建て住宅なら「平屋と同じような暮らし方」を送れます。
なぜなら、1.5階建て住宅で二階部分に配置する部屋は子ども室や収納で、あらゆる家事、起床と就寝など、両親は平屋と同じような暮らしができるからです。異なる点は、1階部分の一部に階段が生まれること、階段と二階部分の掃除が生じることです。
上下方向に空間の広がりが生まれる
完全な平屋の場合、勾配天井を導入できたとしても、二階建ての吹き抜けのような高い天井や開放感を得られにくいもの。しかし1.5階建てにすると、二階部分の高さを確保できるので、間取りによっては「吹き抜けと同じような開放感ある間取りを実現」できます。
高い位置に窓を設ければ、重力換気(暖かい空気が上昇することを利用した効率的な排気方法)を利用して効果的に換気を図れますし、二階部分から採光を取れば部屋の奥の方まで光を取り込めるでしょう。
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プライベートな空間が作れる
平屋の弱点のひとつは、プライベートな空間とパブリックな空間を分けづらい点です。二階建てであれば、二階に寝室や納戸などを設けて、一階はパブリックな空間、二階はプライベートな空間と意識付けできます。しかし平屋だと、どこまでが家族だけが入ってよい空間なのか、来客も入ってよい空間なのか、伝えづらくなってしまいます。
1.5階建てなら「二階建ての二階部分と同じように階段を境にして、来客の進入可能区域を制限」できます。
また、家族間であっても、家族みんなで団らんを楽しみたいときと、一人で静かに本を読みたいときの別があります。二階に書斎やファミリーライブラリーを設けることで、静かにしたい人のための空間を確保できるでしょう。
豊かな空間づくりに一役買う
平屋建ての住宅は、上下方向の動きが少ないので、落ち着いた空間にはなりますが、ユニークな空間づくりは行いづらい側面があります。
例を挙げると、吹き抜け・ロフト・スキップフロアといった間取りです。こうした間取りは実用性があるだけでなく、視線の高低が生まれることで生活の中に「楽しさ」を感じられます。特に子どもがいる世帯では、高さの違いは格好の遊び要素になり得るので、安全に留意しながら、高さの違いを強調した間取りを取り入れてもよいでしょう。
1.5階建て「4つのデメリット」
ここまで、1.5階建て住宅のメリットを紹介してきましたが、当然ながらデメリットも存在します。知らずに建築してしまうと後悔につながる恐れがあるので、把握しておきましょう。
建築コストが嵩む
割安に床面積を増やせることをメリットとしてお伝えしましたが、大工さんの施工する手間や柱・梁、断熱材など各種コストは必要になります。このため「建築コストが上昇してしまう」ことは認識しておきましょう。
また、完全な平屋の場合は建物の屋根にハシゴをかけて簡単に登れるので、屋根の再塗装などのメンテナンス費用を抑えられます。一方で1.5階建てでは、一部でも二階建てと同じ高さの部位が生じるので、メンテナンスに足場が必要になり、費用も高額になります。固定資産税についても同様です。
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空気の上下動で寒暖差が生じる
平屋で勾配天井を利用せず平面的な天井高を利用すると、室内で高さの差が生じないので、部屋の高いところと低いところとで温度差が生じにくくなります。
1.5階建てを採用すると、階段室を中心に大きな高度差が生まれるので、暖かい空気が上に移動し冷たい空気が下に残る現象が発生。「感じられるほどの寒暖差」が生まれるかもしれません。建築後に寒暖差を感じて後悔しても対策は取りづらいので、設計段階で対処することが大切です。
具体的には、建物の断熱性を高めること、階段室に建具を設けて暖かい空気が高いところに移動するのを防ぐことなどが挙げられます。
将来使われなくなる可能性がある
子どもが小さいうちは頻繁に使用しても「子どもが巣立ったら使われなくなる」可能性があることも認識しておきましょう。
特に一階に両親の寝室を用意していて、一階で生活が完結できる場合は全く使われなくなることも。二階部分を作ったことを後悔することになります。二階部分の床面積を最小限にして、将来は納戸として使用する。子ども室は分けずに広い一室にして、将来は趣味室として使用するなど、将来の使い方も想像しておきましょう。
掃除やメンテナンスが大変
平屋建て住宅のメリットは、日々の掃除や定期的なメンテナンスの容易さにあります。しかし、二階部分ができることで、どうしても階段を利用した上下動は発生してしまうので「掃除・メンテナンスが大変」に思う瞬間が来るでしょう。
使用頻度が減少することが予想される二階の、将来の使い方を想定しながら間取りを考えてみてください。
「1.5階建て」で平屋の快適さと十分な床面積を実現
二階建てで平屋のような生活を実現する「1.5階建て」について解説しました。改めて1.5階建てのメリット・デメリットを整理してみましょう。
【メリット】
- ○割安に床面積を増やせる
- ○平屋と同様の暮らしを送れる
- ○上下方向に空間の広がりが生まれる
- ○プライベートな空間が作れる
- ○豊かな空間づくりに一役買う
【デメリット】
- ●建築コストが嵩む
- ●空気の上下動で寒暖差が生じる
- ●将来使われなくなる可能性がある
- ●掃除やメンテナンスが大変
1.5階建ての間取りのメリットとデメリットを正しく把握することで、あなたが理想とする生活に二階部分が必要なのか、短期・長期双方の視点から考えられるようになるでしょう。
平屋部分を拡充するか1.5階建てを導入するか迷っているなら、建築の経験が豊富な工務店に相談するのも手です。愛知県での建築を目指しているなら、BLUEHOUSEへ相談してください。間取り解決の糸口が見つかるかもしれません。
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