名古屋市で注文住宅新築時に知っておきたい住宅の耐震性能の話
あなたの家づくりで大切にしたい要素は何ですか?
間取り、外観、断熱性・気密性、家の立地、日当たりや風通し、アフターサービスや保証など、気になることはたくさんありますね。
そして、住宅はやっぱり安心して住めることが大事。震災以降、家づくりで「耐震性」「耐久性」を最も重視するという人が増えました。
今回は、耐震性の高い家を建てるためのアドバイスとして
- 土地の探し方は?
- 住宅の耐震性を高める方法は?
- 「耐震等級」を取得すると何が良いのか?
これらの疑問にお答えしたいと思います。家づくりの基本となる知識ですのでぜひ参考にしてくださいね。
目次
安全な戸建を建てるための土地選び
一戸建て用の土地を調べるとき、どんな条件を見ながら探しますか?
交通の利便性、学校や商業施設の充実度、周辺の建物の状況、自然が多い環境…新しい家での暮らしやすさのために重要ですよね。
しかし、家づくりにおいて最初に考えなければいけないのは、家を建てる土地、地盤の状態です。どんなに良い場所でも、建物を安全に建てられる場所でなければ家づくりに適した土地とは呼べません。
地盤の状態を確認する
家を建てようとする土地の地盤を知るには、まずその土地の成り立ちや特徴を調べてみましょう。
日本の主な地形は4つに分類できます。
山地・丘陵地 | 地盤は良好。ただし、宅地利用地は切土や盛土されていることが多いので注意が必要。 |
台地 | 地盤は良好。ただし、切土や盛土されている場合には注意が必要。 |
低地 | 地盤は軟弱。杭を打つなどの地盤対策が必要。一般的に洪水被害を受けやすい。 |
低地(扇状地) | 地盤は普通。土石流や河川洪水による浸水のおそれがある。 |
これらの地形による地質の違いを理解しておくと、地盤の強度が推察しやすくなります。
土地の状態は、国土地理院が発行している「土地条件図」で知ることができます。インターネットでも一部が公開されています。
参考HP:国土地理院「土地条件図」
産地や丘陵地・台地は古い地質のため、比較的安定した地盤が多いと言われています。逆に、低地は新しい地層のため、軟弱活不安定な地盤が多いとされます。
川、池の近くや坂道の下、水に関する地名がついた土地は、低地のことが多いため、できれば「地盤調査」を行いたいところです。
地盤調査は調査会社に依頼するほか、家を建てる会社が決まっている場合は担当者に相談してみましょう。
基礎の種類
家づくりの基本となる「基礎」は、家の重量を受け止めて長期に渡って地盤に伝えることと、地震や台風などから受ける急激な力を速やかに地盤に伝えるという「建物本体への負担を和らげる」ことに対して重要な役割を担います。
基礎は鉄筋コンクリートでつくられます。コンクリートは圧縮に耐える力が強く、引っ張りに強い鉄筋と組み合わせることで強度が発揮されます。
基礎には「布基礎」と「ベタ基礎」の2種類があります。布基礎は木造住宅で多く用いられ、建物の部屋割りの境に沿って線状に敷設します。
ベタ基礎は建物の下部全面に板状に敷設します。底全体で建物を支え防湿性も高いため軟弱な地盤でよく用いられます。
ベタ基礎は布基礎に比べて使用する鉄筋コンクリートの量が多くなるため、コストも高くなりますが、住宅地に低地が多いこともあって最近はベタ基礎が主流になりつつあります。
戸建住宅の耐震性を高める方法
重力と水平力に耐える構造が大切
建物の倒壊を防ぐには、「重力」と「水平力」の両方に耐えられる構造にすることが大切です。
重力は建物本体の重さのほかにも、家の中の家具や人、屋根に積もった雪なども関係します。建物の重力を支えるのは、柱や梁など建物の骨格となる「軸組」です。
そして、水平力は横方向からの力のことで、地震や強風による揺れが主なものです。
柱や梁だけでは、横方向からの力に対しては不十分なため、「耐力壁」と呼ばれる壁を柱や梁の間に張ることで、横方向の揺れによる変形量を抑えることができます。耐震性の高い建物は、耐力壁の量と位置が適切で、なおかつ柱や土台にしっかり留められていることで成り立ちます。
耐力壁の量が多くても、位置に偏りがあると地震時にねじれが起きて建物が大きく破損するおそれがあります。
南側に大きな窓をたくさん付けて北側に水周りを集中させる間取りは機能的ですが、大きな窓が増えることで南側の耐力壁が不足してしまうケースがよくあります。
間取りを考える際は、耐震性を損なわないように耐力壁をバランスよく配置できるかという観点も忘れないようにしましょう。
様々な間取りの耐震性には床の剛性が重要
さらに、壁だけでなく床にも、耐力壁に水平力を伝えるという役割があります。屋根、壁、床が一体となって地震や台風に耐えるためには、屋根や床の強さや変形に対する抵抗力(剛性)も重要です。
開放的な間取りは壁が少ないから耐震性を高められないというわけではなく、より強い壁を配置し、離れた耐力壁の間に剛性の高い床を作ることで耐震性を確保することができることを覚えておきましょう。
木造住宅のしくみと支え方
次に、基本的な木造住宅のしくみと、耐震性を高める方法について簡単にまとめてみます。
木造軸組構法(在来工法)
土台、柱、梁などの構造部材を組み上げて建物の骨格をつくる構法で、日本の木造住宅で最も一般的な工法です。
それぞれの部材の継ぎ目は継手や仕口といった接続部材や金物で繋がれ、柱と梁で囲んだ枠に、筋交いを斜めに入れた耐力壁を配置して建物を支えています。
筋交いを使わず、構造用合板を用いて耐力壁とする場合もあります。
2×4(ツーバイフォー)工法
2×4工法は、2×4インチ、2×6インチなどの断面寸法でできた木材でフレーム(枠)をつくり、そのフレームに構造用合板などをビス留めしてパネル状にして建物を組み上げる工法です。「枠組壁工法」とも呼ばれます。
このパネル状の壁が耐力壁の役割を果たし、建物全体で地震などの力を受け止めるため耐震性に優れた工法です。
木造軸組構法よりも構造の複雑さがなく施工スピードも早いことからハウスメーカーでもよく採用されている工法です。
ただし、2×4はパネルが構造そのものになっているため、窓の取り方や間取りの自由度が在来工法と比べると少なく、また間取りを変更するとパネルの位置や量のバランスが崩れるという理由で、リフォーム時に制約が多くなります。
地震に強い家の形は?
日本の住宅は2階建てが多いですが、1階と2階の床面積と形が同じ「総2階建て」は建物にかかる力が柱や梁を経てスムーズに基礎、地盤へ伝わるため安定しているといえます。
総2階でなくても、1階と2階で柱や梁の位置のズレがなく、規則正しく立体格子状になっていると、構造的に安定します。
柱や梁は多ければ強いのではなく、1階と2階に共通する柱(通し柱)がきちんと確保され建物全体を支えられているか、スムーズに上から下へ力が伝わるようにできているかが重要です。建物の強度と実現したい間取りのバランスをとって調節できるかは、工事者の腕にかかっています。
耐震、制振、免震の違いは?
「耐震」の他に「制震」「免震」というキーワードを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
「耐震」とは、これまで説明したように、地震の揺れに対してふんばって耐えるために建物自体の強度を上げることです。
「制震」は、壁に専用の制震装置を装着して、地震の揺れを吸収させる方法です。数箇所の壁の中に「ダンパー」と呼ばれる制震装置を入れ、地震時に装置が少しだけずれるように動くことで、建物自体が起こす揺れの増幅を抑え、激しい揺れに対する耐力壁の損傷を抑えます。台風などによる揺れにも効果があります。
制振装置は耐震リフォームにもよく使われます。費用も比較的安価なため取り入れやすいですが、耐力壁との兼ね合いで適切な位置に配置する必要があります。
「免震」は、基礎と建物の間にゴムなどの緩衝材(免震装置)を入れ、地盤と建物の「縁を切る」ことで地震のエネルギーが建物に伝わらないようにする方法です。免震装置によって建物の揺れを半分から数分の1にまで減らすことができると言われています。
免震は建物の損傷や家具の転倒を防ぐ点で抜群の効果がありますが、免震装置の上に乗っている建物が場合によっては数十センチ動くため、隣地との距離をとって家を建てる必要があります。
また、制震装置と比べて基礎から入れるため新築時にしか採用できず、大掛かりな工事が必要で費用も多くなります。定期的な点検やメンテナンスの費用も必要になります。
耐震等級の認定を受けるメリットは?
耐震等級とは
耐震等級とは、住宅性能表示制度や耐震診断によって認定され、建物がどの程度の地震に耐えられるかを示す等級です。
耐震等級は1から3まであり、
- 「等級1」は建築基準法の耐震基準を満たすもの
- 「等級2」は建築基準法の耐震基準の1.25倍の耐震強度
- 「等級3」は建築基準法の耐震基準の1.5倍の耐震強度
を示します。
具体的に言うと、等級1では数十年~数百年に一度の震度7程度の大きな地震でも「倒壊、崩壊しない」、震度5程度の地震でも「重大な損壊がない」レベルの耐震性です。
等級2以上では、等級1で想定される1.25倍、1.5倍の地震が起きても「損傷、倒壊、崩壊しない」レベルを想定しています。
耐震等級の証明を受けるかは任意ですが、証明を受けることで地震保険の割引、フラット35Sの金利優遇、贈与税の非課税枠の拡大などのメリットが受けられます。
参考HP:(一社)住宅性能評価・表示協会「地震などに対する強さ(構造の安定)」
長期優良住宅の「耐震性」はどのレベル?
住宅の評価制度として、耐震等級以外にも建物の劣化防止対策などの耐久性や、断熱性、省エネルギー性などで一定の基準をクリアし、長期に渡って良好に住み続けられる措置が施された住宅を「長期優良住宅」として認定する制度があります。
長期優良住宅制度の耐震性も、上記の耐震等級1~3のいずれかを満たすことが求められています。
長期優良住宅に認定されると、耐震等級で挙げたメリットに加えて、住宅ローン減税の拡充による所得税の減税、登録免許税の税率引き下げ、不動産取得税の課税基準からの控除額の増額、固定資産税の減額機関の延長など様々な点で優遇があります。
参考HP:(一社)住宅性能評価・表示協会「長期優良住宅について」
まとめ
住宅の耐震性を高める方法について様々解説しました。
それぞれの工法や装置にはそれぞれメリット、デメリットがあります。また、土地の地盤の状態によっても、必要な耐震対策は変わってきます。
家の耐震対策は、自分が家を建てる土地を知り、様々な耐震の方法を知ること、そして住宅性能の評価制度を活用するなど、必要な強度とコストのバランスを取りながら決定しましょう。
名古屋市で耐震性能の高い家、長期優良住宅の新築はブルーハウスにお任せください
ブルーハウスの注文住宅は、建材や工法にこだわり、強度の高い構造材やベタ基礎を標準仕様とし、地震に強い構造で建てられます。
また、地震や強風など外からの力に強い箱型の6面体モノコック構造を採用し、壁倍率2.7倍の強い壁で建物を支えます。従来の木造軸組構法と異なり建物全体で地震などのエネルギーをバランス良く受け止めるようになっています。
耐震性はもちろん、耐久性、居住環境の快適性、断熱・気密性などあらゆる部分の材料、工法にこだわっています。長期優良住宅やZEHの対応も可能です。
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