【高気密住宅】エアコン以外でおすすめの暖房器具4選|注意が必要な暖房や対策方法も紹介
「高気密住宅の暖房計画を考える際に、エアコン以外の選択肢はあるのか?」とお悩みの方へ。
結論から言うと、エアコン以外にも快適で効率的な暖房の選択肢は複数存在します。
この記事では、エアコン以外におすすめの暖房4選、高気密住宅で使う際に注意が必要な暖房器具と安全対策について解説します。
エアコン以外でおすすめの暖房器具を知りたい方、後悔のない暖房計画を立てたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
<コラムのポイント>
・高気密住宅でエアコン以外におすすめの暖房器具4選を紹介します。
・高気密住宅で使用する際に注意が必要な暖房器具を紹介します。
・高気密住宅で注意が必要な暖房器具の安全対策について解説します。
目次
高気密住宅でエアコン以外におすすめの暖房器具4選
快適かつ経済的な暮らしを実現するには、高気密住宅の優れた住宅性能を活かした暖房計画が大切です。
暖房と聞くとエアコンを想像する方が多いと思いますが、実は他にも様々な選択肢が存在します。
ここでは、エアコン以外におすすめの暖房器具4選の特徴について詳しく解説していきます。
①床暖房(電気式)
1つ目に紹介するのは、電気式の床暖房です。
ヒーターを組み込んだパネルを床下に敷設するシンプルな構造で、初期費用を抑えられる特徴があります。
部分的な施工が可能のため、リビングやキッチン、洗面所など使いたい場所だけに設置可能です。
また、暖房箇所を限定して運転できるので、光熱費の削減にもつながります。
②床暖房(温水式)
2つ目に紹介するのは、温水式の床暖房です。
床下にパイプを設置し、熱源機で温めた不凍液を循環させて放熱します。
温水でゆっくりと床全体を温めるので、室温が安定しやすい特徴があります。
配管工事や熱源機の導入費用がかかるため、初期費用は温水式の方が高くなりやすいです。
一方で、電気式に比べて光熱費を安く抑えられるので、ランニングコストを考慮すると温水式の方が経済性に優れるケースもあります。
床暖房を選ぶ際は、単に導入コストだけを見るのではなく、暖房性能やトータルコストを意識して検討しましょう。
③FF式ファンヒーター
FF式ファンヒーターは、室内の空気を汚さずに、安定した暖房効果を発揮してくれる暖房器具です。
FF式とは「強制給排気」の略で、暖房に必要な空気を室外から集めて燃焼し、排気ガスを室外へ排出する仕組みのことです。
短時間で部屋を暖められるため、寒冷地でも人気を集めています。
高気密住宅で懸念される一酸化炭素中毒や結露のリスクが少なく、クリーンな室内環境を維持できます。
ただし、灯油やガスなどの燃料補給に手間がかかる点や、専用の配管工事が必要な点には注意しましょう。
高気密住宅の安全性を確保しつつ、パワフルな暖房性能を求める方は、ぜひ暖房計画に取り入れてみてください。
④蓄熱暖房機
蓄熱暖房機は、本体内部の蓄熱レンガを加熱し、その輻射熱で室内を暖める暖房器具です。
燃焼部分がなく、無風で放熱されるため、空気を汚さず安全に使用できます。
室内全体の温度ムラができにくく、高気密住宅との相性が良い点も魅力の1つです。
ただし、本体が大型で重く、設置場所が限られる点には注意が必要です。
暖房計画を立てる際は、暖房性能やコスト、設置スペースを考慮して検討しましょう。
また、暖房をより効率的に稼働するには、気密性や断熱性などの住宅性能が必要不可欠です。
高気密・高断熱の家づくりについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
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高気密住宅で注意が必要な暖房器具と安全対策
高気密住宅では、石油・ガスファンヒーターの使用に注意が必要です。
石油・ガスファンヒーターに注意すべき理由や安全対策について、詳しく解説していきます。
石油・ガスファンヒーターの使用に注意すべき理由
高気密住宅で石油・ガスファンヒーターを使用する際には、安全面で注意が必要です。
石油・ガスファンヒーターは、室内の空気を使って燃焼し、排気ガスをそのまま排出する「開放式」の暖房器具です。
空気の出入りが少ない高気密住宅では、暖房器具の排気ガスが滞留しやすく、酸欠や一酸化炭素中毒のリスクが高まります。
その危険性から、マンションや賃貸物件では、石油・ガスファンヒーターなどの使用を禁止しているケースが多いです。
石油・ガスファンヒーターを使用する際の安全対策については、次の見出しで詳しく解説します。
石油・ガスファンヒーターを使用する際の安全対策
石油・ガスファンヒーターを使用する際に最も効果的な安全対策は、定期的な換気です。
1時間に1~2回程度、数分間窓を開けて排気ガスを屋外へ逃がすことで、酸欠や一酸化炭素中毒のリスクを大幅に下げられます。
「24時間換気システムなら、わざわざ窓を開け閉めしなくても良いのでは?」と思う方もいらっしゃいますが、これだと換気が追いつきません。
石油・ガスファンヒーターを高気密住宅で使用する際は、必ず換気をセットで行い、安全性を確保しましょう。
高気密住宅の空調に関するQ&A
最後に、高気密住宅の空調についてよくある質問にお答えしていきます。
注文住宅の空調で多くの方が悩むポイントを事前に押さえて、年中快適に暮らせる住まいを実現しましょう。
高気密住宅の湿度対策はどうしたら良い?
空気の出入りが少ない高気密住宅は、室内の湿度が高くなりやすい特徴があります。
湿度が60%を超えた状態が続くと、壁や窓周りにカビが発生するリスクが高まります。
高気密住宅における具体的な湿度対策は、以下のとおりです。
- ・24時間換気システムを採用する
- ・換気扇の数や配置を最適化する
- ・除湿器やエアコンの除湿機能を活用する
このような対策を講じることで、高気密住宅でも湿度を適度に抑えられます。
特に、24時間換気システムの導入は湿度対策に効果的で、年中快適な室内環境を維持するのに役立ちます。
24時間換気システムの種類や特徴について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
高気密住宅は夏暑い?
冬に暖かく過ごせるイメージが強い高気密住宅ですが、「夏は暑いのでは?」と懸念される方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、適切に設計されていれば夏も涼しく過ごせます。
高気密住宅には、室内の熱気が逃げにくい性質があるため、そもそも熱を侵入させない設計にするのが効果的です。
具体的な設計の工夫は、以下のとおりです。
- ・西側に窓を設置しない
- ・遮熱性の高い窓を採用する
- ・軒を深く設計して日差しを遮る
このような方法を実践して、冬は暖かく・夏は涼しい住まいを実現しましょう。
高気密住宅では暖房を24時間稼働するのが経済的?
暖房をつけたり消したりするよりも、24時間稼働の方が光熱費を抑えられるケースがあります。
エアコンが最も電力を消費するのは、室温と設定温度に大きな差がある起動時です。
高気密住宅は温度変化しにくいため、一度設定温度に達すると、少ないエネルギーで室温を維持できます。
ただし、温度変化を最小限に抑えるには、断熱性も重要になります。
断熱性とは、外気の温度の影響を室内に伝えにくくする性能のことです。
断熱性を高めると、夏の暑さや冬の寒さを遮断できるので、室温を保ちやすくなります。
気密性だけでなく、断熱性も意識して、快適かつ省エネな住まいを叶えましょう。
まとめ
今回の記事では、高気密住宅でエアコン以外におすすめの暖房器具4選を紹介しました。
また、高気密住宅で使用する際に注意が必要な暖房器具や安全対策について解説しました。
エアコン以外の暖房器具には、以下のような選択肢があります。
- ・床暖房(電気式)
- ・床暖房(温水式)
- ・FF式ファンヒーター
- ・蓄熱暖房機
暖房の種類と特徴を理解したうえで、予算やライフスタイルに合わせて適切に選びましょう。
また、気密性や断熱性などの住宅性能を高めることで、快適かつ経済的な住まいを実現できます。
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