中庭のある家の魅力と注意点|失敗しない5つのポイントや実例もご紹介
開放的で気持ちの良い、中庭のある家を検討されている方も多いのではないでしょうか。
自然光と風通しの改善やプライバシーの確保など、魅力的な特徴がある一方で、建築コストの増加やメンテナンスの手間といったデメリットもあります。
本記事では、中庭のある家の人気デザイン3選やメリット・デメリット、失敗しないための5つのポイント、施工事例もご紹介します。
<コラムのポイント>
・中庭のある家は、プライバシーと開放感を両立させた魅力的な住まいを実現できます。
・建築コストの増加やメンテナンスの手間などのデメリットにも注意が必要です。
・目隠し、水栓やコンセント、キッチンとの位置関係など、設計時に押さえるべきポイントがあります。
中庭のある快適な家づくりをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
中庭のある家の人気デザイン3選
中庭のデザインは建物との配置関係によって大きく異なり、それぞれに特徴があります。
人気の高い中庭デザインは主に3つあります。
- ・コの字型:建物が中庭を3方向から囲む形状
- ・L字型:建物がL字を描くように中庭を配置する形状
- ・ロの字型:建物が中庭を四方から囲む形状
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
コの字型
コの字型の中庭は、家の中央に配置され、3方向を建物で囲む形状です。
メリット | 内容 |
採光と通風の向上 |
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プライバシーの確保 |
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デザイン性 |
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デメリット | 内容 |
建築コスト |
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土地の広さ |
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L字型
L字型の中庭は、建物が L の字の形状を描くように配置されます。
メリット | 内容 |
取り入れやすい |
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採光と風通し |
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プライバシーの確保 |
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デメリット | 内容 |
プライバシーの確保に工夫が必要 |
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設計の難しさ |
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ロの字型
ロの字型の中庭は、建物が四方を完全に囲む形状です。
メリット | 内容 |
高いプライバシー性 |
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開放感 |
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採光と通風 |
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デメリット | 内容 |
建築コスト |
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水はけの問題 |
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移動の不便さ |
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上記3つのデザインはそれぞれに特徴があり、ご家族のライフスタイルや敷地条件に合わせて選ぶことが大切です。
中庭のある家のメリット4選
中庭のある家には、主に4つのメリットがあります。
- ・自然光と風通しの改善
- ・プライバシーの確保
- ・お子様やペットの安全な遊び場
- ・ガーデニングやアウトドアリビングとして活用
順番に解説します。
自然光と風通しの改善
中庭に面して大きな窓を設けることで、室内にたっぷりと光が入ります。
日中は照明を使わずに済むことが多く、電気代の節約も可能です。
自然光で明るい室内は心地よい空間を作り出します。
また、窓の種類や配置によっては室内へ風が流れやすくなり、新鮮な空気が室内を循環することで、快適な室内環境を維持できます。
プライバシーの確保
中庭は外部からの視線を遮り、プライベートな空間を確保できます。
周囲の目を気にせず、のびのびと過ごせる環境を作り出せます。
とくに都市部ではお隣の住宅が近いことが多いですが、視線を気にせずに安心してリラックスできる環境を実現できるのは魅力の1つです。
お子様やペットの安全な遊び場
中庭は安全な遊び場として利用でき、室内からも目が届きやすいため、お子様が遊んでいる様子を常に確認できます。
また道路に飛び出す心配がないため、お子様やペットを安全に遊ばせることができます。
ガーデニングやアウトドアリビングとして活用
中庭はBBQやガーデニングなど、アウトドア活動を楽しむスペースとして利用できます。
季節の花々を育てたり、家庭菜園を楽しんだりと、日常的に自然とふれあうことが可能です。
また外部の視線を気にせずに、のんびりとした時間を過ごしたりパーティーを開いたりと、さまざまな使い方ができます。
中庭のある家のデメリットと注意点
中庭のある家には多くのメリットがありますが、同時にデメリットや注意点も存在します。
- ・建築コストの増加
- ・メンテナンスの手間と費用
- ・居住スペースの減少
- ・冷暖房効率への影響
順番に解説します。
建築コストの増加
中庭を設けると建物の外壁や窓の面積が増えるため、材料費が上がる傾向にあります。
外壁や窓は住宅の中でもコストがかかる部分であり、外壁の面積が増えることで全体の建築費が上昇します。
また、コの字型やロの字型などの複雑な形状を検討する場合は、住宅の強度を確保するための設計や施工が必要です。
通常の四角い家と比べて、構造計算や施工に専門的な技術が必要となるため、コストが上がります。
メンテナンスの手間と費用
中庭に緑を設ける場合は、植栽の水やりや剪定・雑草の草引き・落ち葉の掃除などの手間がかかります。
定期的なメンテナンスは、ご家族の生活スタイルによっては負担に感じる可能性があります。
ウッドデッキを設ける場合は、製品によってメンテナンスの手間が大きく変わるので注意が必要です。
建築費用だけでなく、維持するための手間やコストも考慮しましょう。
居住スペースの減少
コンパクトな敷地に中庭を設ける場合は、十分に室内の広さを確保できない可能性があります。
とくに都市部のコンパクトな敷地では、中庭のスペースを確保すると居住空間が圧迫されることも。
中庭を優先するあまり、家事動線や収納が犠牲になっていないか、慎重に検討しましょう。
冷暖房効率への影響
中庭のプランによっては、窓の多い間取りになります。
窓は壁と比べて断熱性能が低く、窓の面積が増えることで家全体の断熱性能が低下する傾向にあります。
窓の断熱性能が低ければ冷暖房の効率が落ちて、快適な温度を保ちにくくなるので注意が必要です。
中庭を設ける際は、高気密高断熱仕様の家を検討するのがおすすめです。
断熱性能の高い窓や断熱材を使用することで、中庭のある家でも快適な室内環境を維持できます。
中庭のある家を建てる際のポイント
中庭のある家を建てる際には、5つの重要なポイントがあります。
- ・目隠し壁やフェンスを立てる
- ・水栓をつける
- ・コンセントを設ける
- ・キッチンの近くに配置する
- ・LDKに隣接させ、大開口の窓を設ける
順番に詳しく解説します。
目隠し壁やフェンスを立てる
プライバシーの確保は中庭のある家の重要な要素です。
身長よりも高いものを選ぶと、外部からの視線を効果的に遮れます。
しかし、家の中と中庭では目線の高さが異なるので、目隠しに必要な高さが変わる点に注意が必要です。
フェンスのすき間の大きさにも配慮する必要があり、思った以上に向こう側が見えるため、すき間は小さめのものを選ぶのがポイントです。
すき間の間隔は以下を目安にしてください。
- ・2.0cm=向こう側が見える
- ・1.5cm=向こう側が少し見える
- ・1.0cm=向こう側が見えにくい
たとえば上記の施工事例では、すき間1.0cmのフェンスを採用し、プライバシーを確保しつつ圧迫感を軽減しています。
水栓をつける
中庭に水栓を設置することで、さまざまな用途に対応できます。
以下に中庭に水栓を設置する利点をまとめました。
用途 | 詳細 |
子供の遊び |
|
掃除 |
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ガーデニング |
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アウトドア用品 |
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ペットケア |
|
お湯を出せる「混合水栓」であれば冬の寒い時期でも使いやすく、年間を通じて活用できます。
水栓の設置により中庭の活用範囲が広がり、より快適な屋外生活が楽しめます。
コンセントを設ける
電源を確保しておくとテラスの床や外壁が汚れた時などに、高圧洗浄機を使う際に重宝します。
効率的に大掃除ができるので、中庭を常にきれいに保てます。
また電動工具を使ったDIY作業時にも活躍し、趣味が日曜大工という方には大きな魅力です。
キッチンの近くに配置する
中庭をキッチンの近くに設計すると、BBQをする際に中庭とキッチンの往復がしやすく、食器類や食材の出し入れが簡単で便利です。
また中庭の水栓を設けておけば、屋外での調理や食事後の片付けがスムーズです。
そして、キッチンから中庭が見えることで空間が広く感じられ、キッチンでの時間がより快適になります。
料理をしながら中庭の緑を眺められるのは大きな魅力です。
LDKに隣接させ、大開口の窓を設ける
LDKに隣接させて大開口の窓を設けることで、中庭との一体感が生まれ、ご自宅で過ごす時間が楽しくなります。
大きな窓を通して中庭の緑を眺めることで、室内にいながら自然を感じられる環境が生まれます。
さらに脱衣室を中庭に隣接させることで、2階のバルコニーまで行かずに洗濯物を外干しできる動線が確保され、家事の効率化が可能です。
また、中庭にウッドデッキを設置することで、さまざまな用途に活用できる多様性のある空間になります。
LDKと中庭を一体的に設計することで、快適性と機能性を兼ね備えた魅力的な住空間を実現できます。
中庭のある家の実例紹介
中庭のある家の魅力的な施工事例をご紹介します。
プライバシーと快適性を両立した中庭のある家の事例
中庭を中心に据えた開放的な平屋の事例です。
プライバシー性を重視して目隠し壁を設けましたが、壁面をヒノキの無垢材で仕上げることで明るい印象に仕上げました。
外部からの視線を遮りつつ、圧迫感のない空間を実現しています。
ビルトインガレージに面した壁は開放できるので、ご家族でBBQをする際や休日にはより開放的にご使用いただけます。
プライバシーを確保しながらも、開放感のある暮らしを楽しめる工夫を施しました。
目隠しと開放感を両立したコンパクトな中庭の事例
限られた敷地面積の中で中庭のある暮らしを実現した平屋の事例です。
中庭の家の正面側には壁を設けて前面道路からの視線を遮りつつ、側面はフェンスにすることで、採光を確保しながら視線が届かないように配慮しました。
目隠しを工夫することで、プライバシーと採光のバランスが取れた中庭空間を実現しました。
またタイル仕上げにしたことで雑草が生える心配がなく、普段の掃除も簡単です。
メンテナンスの手間を軽減することで、中庭を長く快適に使い続けられるように工夫しました。
雨の日でも楽しめる開放的な中庭のある平屋の事例
天候に左右されずに中庭を楽しめるよう工夫された平屋の事例です。
ウッドデッキと深い軒を設けることで、雨の日でも中庭を楽しめます。
また、玄関側に設けた杉の格子がリビングへの視線を遮り、プライバシーにも配慮しました。
天候に左右されない中庭の使い方と、自然素材を活かしてプライバシーを確保した事例です。
ブルーハウスには、今回紹介しきれなかった快適に使える中庭の施工事例がたくさんあります。ぜひごらんください!
まとめ
中庭のある家づくりについて、魅力と注意点を詳しく解説してきました。
中庭のある家を建てる際は、目隠し・水栓やコンセント・キッチンとの位置関係・LDKとの一体感などのポイントを押さえることが、快適に使うために大切です。
また、建築コストの増加・メンテナンスの手間・居住スペースの減少・冷暖房効率への影響といったデメリットがあるので、中庭のある家の建築に慣れている工務店への依頼がポイントになります。
この記事が中庭のある家づくりの参考になれば幸いです。
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