キッチンの下がり天井のメリット・デメリットを解説|おしゃれな事例やゾーニングのアイデアも紹介
おしゃれなキッチンによく採用されている「下がり天井」は非常に人気のあるデザインです。
しかし「圧迫感が出るのではないか」とお悩みの方もおられるのではないでしょうか。
この記事では、下がり天井について以下のポイントを解説します。
<コラムのポイント>
・下がり天井のメリット・デメリットを解説します。
・実際の施工事例を見ることで、下がり天井のイメージをつかめます。
・下がり天井以外に、リビングと区切るためのアイデアをご紹介します。
・落ち着くキッチンにしたい方やリビングと分けたい方に下がり天井はおすすめです。
後悔しないキッチンの下がり天井の採用方法が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
キッチンの下がり天井とは
キッチンの下がり天井とは、キッチンの天井の高さをリビングやダイニングよりも低くすることを指します。
キッチンとリビングダイニングを視覚的に区切ることで、ゆるやかなゾーニング(区分け)が可能です。
下がり天井の高さは、一般的に2,100mm〜2,300mm程度が多く採用されており、あまり高すぎると区切る効果が薄く、低すぎると圧迫感が出てしまいます。
また、下がり天井の大きさは、キッチンのサイズ合わせて決めるのが一般的です。
キッチンを下がり天井にするメリット
キッチンを下がり天井にするのは、主に4つのメリットがあります。
- ・キッチンとリビングをゆるやかに仕切れる
- ・キッチンが落ち着く空間になる
- ・キッチンのアクセントになる
- ・間接照明でおしゃれに演出できる
順番に解説します。
キッチンとリビングをゆるやかに仕切れる
広いLDKを設計すると、キッチンとリビングダイニングが完全に一体の空間になってしまいます。
しかしキッチンに下がり天井を設ければ、視覚的に程よく空間を分けることが可能です。
さらに、キッチンの背面にアクセントクロスを貼ったり、床の素材をフロアタイルに変えることで、よりいっそう、キッチンを独立した空間として演出できます。
キッチンが落ち着く空間になる
天井が高いと開放感はありますが、どこか落ち着かない印象を受けることがあります。
キッチンを下がり天井にすると天井高が低くなるため、包み込まれるような落ち着いた雰囲気を作れます。
そして、木目調や濃い色のアクセントクロスで仕上げるのも効果的です。
キッチンのアクセントになる
下がり天井を設けると、キッチンとリビングダイニングとの区切りがはっきりし、メリハリのある空間を演出可能です。
また、下がり天井とリビングダイニングの天井の高さに差がつくことで、空間に奥行きが生まれます。
シンプルなLDKに下がり天井を設けるだけで、グッとおしゃれな雰囲気になります。
間接照明でおしゃれに演出できる
キッチンの下がり天井の段差部分に凹みを設けると、間接照明を組み込むスペースになります。
ダウンライトだけでは、キッチンがシンプルな印象になりがちですが、間接照明を加えることで、柔らかな光に包まれた空間を演出できます。
間接照明だけを点灯させると、お風呂上がりのリラックスシーンに最適なライティングの完成です。
また、リビングダイニング側から見たときに、キッチンをより魅力的に見せられます。
キッチンを下がり天井にするデメリット
空間をゆるやかに仕切れるなどのメリットがある一方で、キッチンを下がり天井にするのは、3つのデメリットがあります。
- ・施工費用が追加で必要になる
- ・天井が低くなり圧迫感が出る可能性がある
- ・掃除に手間がかかる場合がある
順番に解説します。
施工費用が追加で必要になる
キッチンの下がり天井は、標準仕様にはない工事が必要になるため、追加の施工費用が発生します。
下がり天井にする範囲や、仕上げに使用する材料によって金額は大きく変わりますが、おおよそ数万円程度の費用がかかると考えておきましょう。
木材で仕上げたり凝ったデザインにしたりするとコストが大きく上昇しますが、木目調などのクロス仕上げだと比較的リーズナブルに下がり天井を採用できます。
下がり天井で予算オーバーしないように、事前に相場を把握しておくことが大切です。
住宅ローンや注文住宅の相場などの予算について、こちらで解説しています。
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天井が低くなり圧迫感が出る可能性がある
天井が低くなることで、キッチンに圧迫感が出ることがあります。
圧迫感を解消するには、下がり天井の仕上げに明るい色味の素材を使用したり、キッチンの背面に窓を設けて視線を抜けるようにするなどの工夫が有効です。
掃除に手間がかかる場合がある
キッチンの下がり天井に凹みを設けたデザインにすると、そこにホコリや油汚れが溜まりやすくなるため、定期的な掃除が必要です。
手の届かない位置の掃除は大変ですが、高所用のモップを使えば手間なくお手入れできます。
キッチンを美しく保つためにも、こまめな掃除を心がけましょう。
キッチン下がり天井のおしゃれな施工事例
ここでは、おしゃれな下がり天井のキッチンの事例をご紹介します。
木目調の下がり天井でモダンな雰囲気に
キッチンの下がり天井に木材を使用し、温かみのあるモダンな雰囲気を演出した事例です。
床材と同系色の木材を使えば、空間に統一感が生まれ、より洗練された印象になります。
軒のデザインが連続して続く掃き出し窓上部の木材も、下がり天井と同系色の木目で仕上げることで、デザインに一体感が生まれました。
優しい色合いの木目が、ご家族の集まるキッチンを居心地の良い空間に仕上げてくれます。
クロスとの対比がおしゃれな下がり天井
下がり天井に濃淡のムラのある木材を使うことで、表情豊かなキッチンに仕上げた事例です。
天井や壁に白いクロスを貼ることで、木材との対比を際立たせ、より印象的な空間を演出しました。
キッチンに設けた造作のカウンターは手元を隠せる高さに設計し、生活感を隠したのもこだわりです。
明るく開放的なキッチンを演出した下がり天井
白色の下がり天井や、カウンターやペンダントライトに明るい色味を使うことで、キッチンを開放的な印象に仕上げた事例です。
ダイニングと一体になったオープンキッチンで、より広々とした空間を実現しました。
オープンキッチンの奥に設けたパントリー収納で、お料理がはかどります。
間接照明で落ち着いた印象を与える下がり天井
キッチンの下がり天井に、間接照明を組み込むことで、温かみのある落ち着いた雰囲気を作った事例です。
LDKにスケルトン階段を設けることで、視線を遮ることなく、広々とした開放感のある空間を実現しました。
間接照明のやわらかな光が下がり天井を優しく照らし出し、キッチンをくつろぎの空間に変えてくれます。
インダストリアルな雰囲気を実現した下がり天井
古材風の木板で仕上げた下がり天井と、キッチン背面のOSB合板の組み合わせが、インダストリアルな印象を与える事例です。
キッチンカウンターに使われたヴィンテージ風の木材もマッチして、アクティブなイメージに仕上がっています。
無骨でラフな素材感がおしゃれなキッチンを演出しており、ありきたりなデザインに飽きた方におすすめのインテリアです。
ブルーハウスには、今回紹介しきれなかったおしゃれな下がり天井のキッチンの施工事例が他にもありますので、下記からぜひご覧ください。
キッチン下がり天井以外のデザインのアイデア
キッチンを区切る目的で下がり天井を検討されている場合は、以下の方法でも空間を分けられます。
- ・折り上げ天井を採用する
- ・ダイニングと床の高さを変える
- ・吹き抜けを設ける
- ・リビングダイニングをルーバー天井にする
事例とともにご紹介します。
折り上げ天井を採用する
キッチンの天井を下げるのではなく、リビングダイニングの天井を上げることで、空間にメリハリをつけられます。
リビングダイニングの天井を高くすることで、開放感のある空間を実現しつつ、キッチンは落ち着いた雰囲気に。
カップボードの扉に採用したブラックの木目がシックな印象を与え、お料理に集中できるキッチンです。
ダイニングと床の高さを変える
キッチンとダイニングの床の高さを変えることで、空間を区切れます。
ダイニングの床を一段下げることで、キッチンとの境界をはっきりとさせつつ、ゆるやかなゾーニングが可能です。
床の高低差をつけることで、LDKに立体感が生まれ、空間を有効に使い分けられます。
またLDKの壁の補強にステンレスの筋交いを採用することで、視界が抜ける開放的な空間に仕上げました。
吹き抜けを設ける
リビングに吹き抜けを設けることで、キッチンとリビングをゾーニングできます。
キッチンの横にダイニングテーブルを配置することで、家事動線に配慮しました。
吹き抜けからやわらかな光が注ぐことで、キッチンが明るく、お料理がはかどる間取りの事例です。
家事動線の良い間取りについては、こちらで詳しく紹介しています。
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リビングダイニングをルーバー天井にする
リビングダイニングの折り上げ天井部分に、木材をルーバー状に並べることで、おしゃれなカフェのような雰囲気を演出できます。
天井のルーバーが、横方向の線を強調することで、空間が広く感じられる効果もあります。
実際の広さ以上に開放的で、ゆとりのあるリビングダイニングを実現した事例です。
まとめ
キッチンに下がり天井を設けることで、リビングダイニングとのゆるやかな区切りを作り、落ち着いた雰囲気のキッチンを実現できます。
また下がり天井以外にも、キッチンをゾーニングする方法はたくさんあります。
理想のイメージと照らし合わせながら、ご家庭に最適な方法を見つけてください。
この記事が注文住宅を建てる際の参考になれば幸いです。
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